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ガンダムジークアクス8話感想・考察・解説!ジフレドとキシリアが似ている理由【機動戦士ガンダムGQuuuuuuX】

皆々様こんにちは。

『機動戦士ガンダムGUuuuuuuX(以下『ジークアクス』)』担当のgatoです。

前回はゼクノヴァによってシュウジが行方不明となり、大暴れしているドゥーとゲーツがシャリアに倒され、そしてマチュはシャリアに、ニャアンがエグザベによってキシリアの元に回収されるという、とんでも展開の連続でした。

あまりに濃密なエピソードで目が回りそうでしたね(笑)

さて、今回は久々の過去編。

劇場版で描かれたソロモンの戦いがようやっと語られます。

あのとき、なぜゼクノヴァが起こったのか、シャアはなぜ姿を消したのか。

そのあたりのヒントをあらためて探っていきましょう。

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ソロモンに消ゆ

『ジークアクス』、アルテイシア

© 創通・サンライズ

まずは前半で描かれたソロモン落としの場面を掘り下げましょう。

戦勝間際でも

『ジークアクス』、マ・クベ

© 創通・サンライズ

ソロモン落としが発生する場面は、政治的な駆け引きが水面下で繰り広げられていたことが窺えます。

勝利が目前となったルナツー攻略に際しても、恐らくキシリアとの対立が原因でギレンはビグ・ザム一個戦隊の到着が遅れた(あるいは借りを作りたくないキシリア一派が遅らせた?)と思しき描写がありました。

さらにルナツー攻略の司令官であるマ・クベも、当人は否定していますが折り合いが悪いシャアを前線から外したことが示唆されています。

結果的にシャアがソロモン迎撃に対応できることになったからこそよいものの、戦争の重要な局面でも政治的な理由で互いの足を引っ張り合っていることが窺えますね。

まぁ『1st』でもギレンとキシリアの対立がア・バオア・クーの戦いの行く末を変えていましたし、本編での展開も考えると、ギレンとキシリアの政治的な対立が一貫してストーリーの根幹に関わっていることがわかります。

それにしても、ギレンはワッケインのソロモン落としは知らなかったんですかね…。

さすがにジオンの独立を左右する重要拠点を生贄するとは思えませんが、己の手を汚さずにキシリアを排除するには絶好の状況なんですよね。

ビグ・ザムの一個戦隊の到着を遅らせたのも、ソロモン落としに合わせたのだとしたら(3日早くルナツー攻略を完了させたらキシリアは自分の身を守れてしまう)…なんて裏事情があるのではないかと勘繰ってしまいますね(笑)。

ソロモンを堕とせ

『ジークアクス』、キシリア

© 創通・サンライズ

ソロモン落としからのグラナダ防衛を命じられたシャアですが、シャリアとの会話で興味深いことを口にしていました。

それは1年戦争が終わったらザビ家との戦いに臨むということ。

前回の記事ではシャリアが終盤でギレンとキシリア両方の排除を目論んでいることに触れていました。

ガンダムジークアクス7話感想・考察・解説!シュウジはニャアンに興味がない?【機動戦士ガンダムGQuuuuuuX】
皆々様こんにちは。 『機動戦士ガンダムGUuuuuuuX(以下『ジークアクス』)』担当のgatoです。 前回はキシリ...

ここではシャリアの目的がシャアと重なると指摘していましたが、正確にはシャリアはシャアの目的を引き継いでいる感じがしてきましたね。

元々シャリアがギレンとキシリアの板挟みになっていることはシャアにも指摘されていましたし、まぁ戦時中の重要な局面でも足の引っ張り合いをする勢力が平和を維持できるかも怪しい。

それにシャアのザビ家打倒をシャリアは知っているようですし、そのままザビ家打倒路線を継承しても不思議はないわけです。

ただ、シャアは民間人もいると思しきグラナダへのソロモン落としを意図的に成功させようとするなど、なかなか過激な手段を取っていました。

世界への影響を考えてギレンとキシリア両方の同時排除を考え、サイコ・ガンダムからキシリアを守ってみせたシャリアとはこの点で大きく異なります。

そう考えると仮にシャアが残っていたとしても、この微妙なスタンスの違いによってどっかで齟齬を起こす可能性があったような気がしないでもないですね…。

アルテイシアとの再会

『ジークアクス』、面影

© 創通・サンライズ

ソロモン内部で暗躍するシャアは、まさかのアルテイシアと邂逅します。

ここでも色々気になる描写がありました。

まず、白い軽キャノンを駆るアルテイシアは、ジオン側ではドズルを討ったエースパイロット、それもニュータイプとして認識されている点。

シャアには一歩及ばないものの、『1st』におけるアムロのような扱いになっていることが窺えますね。

そして、順番は前後しますが、5年後に出現するシュウジの赤いガンダムがガンダムハンマーを装備していたことを見ると、この時アルテイシアが持っていたガンダムハンマーごとシャアと赤いガンダムがゼクノヴァに巻き込まれたことがわかります。

ガンダムハンマ―と一緒にシュウジが赤いガンダムを入手したということになりますね。

そしてそして、アルテイシアはなぜソロモンにいたのか。

まぁ内部に入り込んでソロモンを破壊しようとするシャアたちを討ちにいったと考えるべきでしょうけど、ほかの小隊は地雷原に振り回された程度で敵機に遭遇したかのような発言はありませんでした。

つまり、アルテイシアは単騎でソロモンに入り込んだ可能性が高いといえます。

ニュータイプならではの勘でシャアを感じ取り、独断専行でソロモンに潜入した…というシチュエーションでしょうかね。

アルテイシアの性格上(今作の彼女の人間性は不明ですが)、ソロモン落としという暴挙を防ぐため…という解釈もありますが、さすがに単騎では不可能でしょう。

νガンダムに乗っているならまだしも、軽キャノン一機ではさすがに厳しいですしね。

いずれにせよ、『逆襲のシャア』でアクシズ落としを敢行したシャアと似た立ち回りをアルテイシアがやっていることは、なかなかの皮肉です。

ただ、結局シャアがソロモン破壊を失敗させてソロモン落としを成功させようとしているところを見ると、結局『逆襲のシャア』と同じ立ち回りになっているともいえますけども。

そうなると、ゼクノヴァが発生したのは「ソロモン落としを防ぐため」という解釈もできそうですね。

ところで、アルテイシアはどこに行ったんでしょうね。

シャアとの戦いの場面を見ると、アルテイシアは退却しているようにも見えますから、ゼクノヴァに巻き込まれずに生存したと捉えられますが、現状本編でその後の安否に関する情報はなし。

ゼクノヴァの規模を考えるとアルテイシアが巻き込まれている可能性もゼロじゃないんだよなぁ…。

〈刻〉を見た

『ジークアクス』、シャア

© 創通・サンライズ

さて、劇場版の記事でも掘り下げたソロモンのゼクノヴァについて、あらためて見ていきましょう。

ガンダムGQuuuuuuX The Beginning 感想・考察・解説!シャアは並行世界に行った?【機動戦士ガンダムジークアクス】
皆々様こんにちは。 この度『機動戦士GundamGQuuuuuuX(以下『ジークアクス』)の担当になったgatoです。...

まずは発生要因です。

劇中の描写やシャアの発言によると、ゼクノヴァはシャア=パイロットの意思で起こされたものではないことが明らかです。

これは前回のシュウジのゼクノヴァとも同様ですね。

極めつけはシャアのセリフです。

「サイコミュが反応している」

「これは私ではない…」

「一体誰の精神に反応しているんだ」

第4話の記事でも「キラキラ」によって垣間見える「向こう側」に誰かがいることはシイコも指摘していました。

ガンダムジークアクス4話感想・考察・解説!ニャアンはマチュを裏切る?【機動戦士ガンダムGQuuuuuuX】
皆々様こんにちは。 『機動戦士ガンダムGUuuuuuuX(以下『ジークアクス』)』担当のgatoです。 前回は赤いガ...

となると、ゼクノヴァを発生させているのは「向こう側にいる誰か」であると確定できそうですね。

そしてもう一つ、無視できないのがシャロンの薔薇です。

ソロモン落としの時点ではグラナダの地下にあったオブジェクト=シャロンの薔薇ですが、ゼクノヴァと呼応するかのように消失したとのこと。

キシリアの「これもシャロンの薔薇の仕業か」というセリフを踏まえると、ゼクノヴァの発生原因の一つ、あるいは発生原因に深く関わっていると捉えられますね。

つまり、ゼクノヴァは「向こう側の誰か」+サイコミュ+シャロンの薔薇の三竦みによって発生するというわけです。

まぁニュータイプでなければサイコミュが正しく機動しないので(そのニュータイプにも条件があるようですが)、パイロットの素質も重要ではあるでしょうけど、シャアの描写を見る限り少なくともゼクノヴァを自発的に発生させられるほど操作できるものではないようですね。

となると、気になるのがやはり「向こう側の誰か」とはいったい何者なのかということです。

「向こう側の誰か」と接触したと思しきシャアのセリフを見る限り、彼が知らない人間であることは確かなようですが…。

うーん、となると「過去にゼクノヴァを利用して世界を描き変えたことがある」ような発言をしていたシュウジが筆頭となりますが…。

前回の描写を見ると、シュウジも意図的にゼクノヴァをコントロールできているような感じがするわけでもないので、「向こう側の誰か」とはちょっと重ねにくいんだよな…。

それにシュウジとシイコとがキラキラで精神感応した時点で、シイコは「向こう側の誰か」を指摘していますから、明確にシュウジとは違う誰かがいる感じがするんですよね。

まぁ向こう側=並行世界で、シュウジがそこの住人であり、サイコミュやシャロンの薔薇を介してシャアとつながったという解釈=ゼクノヴァによって並行世界とリンクしたという説なら、シュウジとは違う並行世界の住人と接触したと捉えられはするんですが…。

個人的には面倒だから「向こう側の誰か」=ララァでもいいんじゃないかと思ってたんですけどね(笑)

ララ音出てるし!(笑)『ジークアクス』のシャアはララァに会っていないし!(笑)

まぁ『1st』の方で命を落としたララァが超常的な存在となって並行世界に関与するというとんでも設定になっちゃうんですけど(笑)

ただ、次回予告にララァと思しき人物が出てきているので、これも怪しいんだよな…(笑)

ところで、僕は今作をテレビで視ているんですが、字幕だと「とき」が〈刻〉じゃなくて〈時〉になっていたんだよなぁ…。

これだと並行世界を前提とした僕の説がわりと覆っちゃうんだよなぁ…。

うん、字幕ミスだと思ってここは無視しよう(笑)

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ニャアンのそれから

『ジークアクス』、ニャアン

© 創通・サンライズ

さて、ここからは後半描かれたニャアンについて掘り下げてみましょう。

恨みを越えて

『ジークアクス』、キシリアの素顔

© 創通・サンライズ

キシリアに拾われたニャアンは彼女の元で働くことになりますが、この時のキシリアの描写が印象的でしたね。

ニャアンを懐柔する目的があるのでしょうけど、わざわざ手料理を作って食べさせたり(毒対策もあるでしょうけど)、彼女のために成果次第ではスカラシップを手配する約束をするなど、それなりに寄り添った態度を見せています。

実際、ニャアンも「キシリアが自分のことを嫌っていない」と感じ取っていましたしね。

前半でもソロモン落としによってグラナダが危機に瀕するなか、脱出せずに前線に留まるなど、司令官らしい振る舞いを見せていました。

『1st』ではギレンを撃って指揮系統を麻痺させた挙句に、敗色濃厚とみるやさっさと脱出しようとしていたのに(笑)

一方で、冷徹な一面がなくなったわけではありません。

そもそも2人のパイロットの命を奪った(と思われている)ジフレドに乗せようとしたり、シャアが行方不明になったゼクノヴァをニャアンに発生させようとしていたりと、キシリアの課した条件はニャアンの命に配慮したものではありません。

それを「相手を嫌わずにできる」、つまりキシリアは相手に対する個人的な感情を抜きにして命を差配できる人とも捉えられます。

よく言えば合理性を重視する優れた指揮官、悪く言えば人を人とも思っていない冷徹な人物…といえるでしょう。

また、キシリアが「恨み」について語っていたのが印象的でした。

キシリアはスペースノイドの隆盛が恨みによるものではなく、その先を見据えて行動した結果だと語っていました。

『1st』ではデギンを討たれた恨みをギレンに晴らしたり、『THE ORIGIN』では高圧的だった兄のサスロを始末するなど、冷酷かつ憎悪で行動していたキシリアとはえらい違いですね。

今作のキシリアはたとえ政治的に対立していても、感情をうまくコントロールして行動できるだけの度量を持ち合わせていると捉えられます。

だからこそ、ギレンを前にしても性急な行動をしない落ち着きがあり、同時にニャアンを淡々と利用できる冷徹さを残せているというわけですね。

一方で、結局は「買いかぶり過ぎた」と辛らつに吐き捨てたかと思いきや、シャアの正体を知ったうえで「キャスバル坊や」と呼んだり、ソロモン落とし阻止に期待を寄せたり、ニャアンとの出会いを「赤い彗星が導いた縁」だから大事にしなければと言ったりするなど、シャアへの情が深い一面があるようにも感じられます。

惚れた腫れたとすぐに言うのは野暮ですが、少なくとも自身を復讐の対象としてみなしていることを承知していながらも、深い信頼を寄せていることが窺えますね。

根無し草の人生

『ジークアクス』、3人

© 創通・サンライズ

今回はエグザベとニャアンのやり取りが印象的でしたね。

何かにつけて不憫な目にあうエグザベですが、今回は自分と似たような境遇のニャアンに親身に接するなど、人の良さが全面的に押し出されていました。

元々エグザベがルウムの難民であることは第3話の記事でも触れました。

ガンダムジークアクス3話感想・考察・解説!マヴの本当の意味とは?【機動戦士ガンダムGQuuuuuuX】
皆々様こんにちは。 『機動戦士ガンダムGUuuuuuuX(以下『ジークアクス』)』担当のgatoです。 前回...

生き馬の目を抜くような駆け引きをしなければならないジオン軍に身を置きながらも、同期の墓参りを欠かさず、またニャアンに手を差し伸べられる優しさを残せているのはエグザベの美徳でしょう。

彼女をジフレドの3人目のパイロットとすることにも、どこか躊躇いを残しているのが彼らしいですね。

恐らく思考を見抜けるであるシャリアがエグザベを泳がせていたり、彼に期待したりするような発言をするのは、その優しさを理解していたからかもしれません。

ニュータイプではあるものの、シャリアどころかマチュやニャアンにも後れを取っているような印象のあるエグザベですが、思えば彼は特段強い執着も見せていなければ、憎しみを巻き込んでもいません。

それこそサイド6では反ジオンの影響で酷い目には遭いましたが、執着に囚われたシイコや、暴走したマチュやニャアンはもちろん、冷徹さやシャアへの執着を秘めたシャリアと違い、エグザベは健全な印象を残しています。

能力を活用できる立場にありながらも、それに奢らず、自身の人間性の良さを正しい意味で発揮できるエグザベは、強さこそ劣れど、ニュータイプの理想的な在り方の一つかもしれませんね。

ただ、今回の展開を考えるとやりきれないですが…。

ミゲルはエグザベが「ディアブロ」になりそうだったら、彼の命を狙ったのでしょうかね…。

ところ、車中でニャアンはエグザベに墓参りする同期がなぜ女性かどうかを確認したんでしょうね。

エグザベに好意を寄せ始めた…というのはまだ時期尚早でしょうし。

もしかしたら、マチュのときみたいに色恋沙汰に巻き込まれるのが嫌だったのかもしれませんね。

呪われたジフレド

『ジークアクス』、ジフレド

© 創通・サンライズ

さて、今回登場したのはまさかのジオン製ガンダム2号機GFred(ガンダム・フレド)ことジフレドです。

エヴァみが強いMSですが、ニャアンの意思に呼応して無人で動き出すなど、得体の知れない不気味さを漂わせていました。

そんなジフレドをニャアンは「キシリアに似ている」と評していましたが…まぁわからなくはないです。

ジフレドはジークアクスと同様にサイコミュを起動しないと素顔が出ない仕様になっている思われます。

つまり、常に顔を隠しているという点がキシリアと重なるわけです。

また、キシリアが隠しているものは顔だけではありません。

前回キシリアがララ音を感じ取るなど、ニュータイプの素質があることが暗示されていました。

しかしキシリアは自分がニュータイプであるとは振舞っておらず、むしろ無自覚である可能性すらあります。

いうなれば、キシリアはニュータイプという彼女の本質を隠している(隠れている)という風にも捉えられます。

この点もジフレドとの共通点と解釈できるでしょう。

また、これは個人的な邪推になりますが…。

先述したように、今作のキシリアは『1st』と異なり、冷徹さはありつつも、人に寄り添える優しさを持ち合わせている人物です。

難民として散々虐げられてきて、人に対して屈折した態度を見せることがあるニャアンが「自分を嫌っていない」と断言しているところを見ると、少なくともニャアンが感じられるだけの善性のようなものがあるのではないでしょうか。

つまり、キシリアは政治的な立場の都合もあって自身の善性を抑圧し続けなければならない人物ともいえるわけです。

その結果、ニャアンにとってジフレドは「本当は善いものなのに悪いものとして扱われている」=キシリア的な存在と解釈できるものになったのではないでしょうか。

常に周囲から爪弾きにされ、信頼していたマチュと衝突し、シュウジにも見放されたニャアンにとって、キシリアやジフレドのような存在は心を寄せ得る対象であったのでしょう。

信じるには値せず

『ジークアクス』、ミゲル

© 創通・サンライズ

終盤は同期2人の命を密かに奪っていたミゲルや、キシリアの側近だったアサーヴの裏切りが連発するなど、怒涛の展開でした。

特に信頼しきっていたミゲルの裏切りは、エグザベにとってはしんどいでしょうね…。

エグザベはキシリアを取り巻く状況について、「どこに暗サツ者がいてもおかしくない」と語るなど、常に敵が周囲に潜んでいると評していました。

キシリアとギレンも互いを警戒し合うあまり5年以上顔を合わせないなど、この状況はなかなか異常です。

すでに家族関係は破綻しているうえに、シャリアのいうとおり一歩間違えれば全面的な武力衝突になるような危ういバランスの上で成り立っていることがわかりますね。

一方で、そのような状況下でも良心を失わないエグザベはある意味タフとはいえるんですが…敵意を感じ取れるシャリアやニャアンよりニュータイプの才能が劣っていることをそれとなく示唆してしまっている気がします(笑)

ディアブロの覚醒

『ジークアクス』、ニャアンの瞳

© 創通・サンライズ

さて、個人的に注目したいのがミゲルが残した「ディアブロ」という言葉です。

ミゲルはギレン派の指示を受けながらも、同期の命を奪ったのは彼らの優しい心を守るため、「ディアブロ」にならないようにするためだと語っていました。

スペイン語で悪魔を意味する「ディアブロ」ですが、ミゲルはサイコスーツなしでジフレドを動かしたニャアンを「ディアブロ」だと評していました。

ジフレドの全容は不明ですが、あの様子を見ると(サイコミュを搭載した)MSを意志だけで操られるようなニュータイプが該当するようです

加えて、ジフレドでミゲルを攻撃する直前、ニャアンの瞳が光った様は前回の終盤で暴走しかけたマチュのそれと酷似していました。

つまり「ディアブロ」は感情の制御ができず、力を暴走させた状態のニュータイプを指すのではないでしょうか。

だとしたら、第5話の暴れっぷりが印象的なニャアンは「ディアブロ」になり得る存在だといえます。

ガンダムジークアクス5話感想・考察・解説!マチュとニャアンは敵対する?【機動戦士ガンダムGQuuuuuuX】
皆々様こんにちは。 『機動戦士ガンダムGUuuuuuuX(以下『ジークアクス』)』担当のgatoです。 前回はたった...

この時のニャアンは大切なシュウジを平然と盾とし、攻撃的になるなど、まさに暴走状態にありました。

「昔から調子に乗ると『ワケワカ』になる」と自省していましたが、なるほどニャアンは元々「ディアブロ」になり得る素質を持っていたと捉えられます。

そう考えると、第4話でマヴを無視し、赤いガンダムに対する凄まじい執着を見せつけたシイコも「ディアブロ」的な存在といえそうですね。

シャリアの言葉を借りるなら、「憎しみを巻き込んでしまったニュータイプ」と捉えるべきでしょうか。

ただ、個人的にニャアンはまだ救いがあるように感じました。

まずニャアンは人の善意を完全に否定したり、拒絶したりしていません。

シュウジやマチュのこともあって気落ちこそしていましたが、終盤で地球に脱走したというマチュのことに想いを馳せたり、彼女を「本物」と評したりするなど、自分の在り方が間違っていると認識しているように感じました。

第5話の記事でも触れましたが、ニュータイプを「他者と誤解なく理解し合える存在」と定義した場合、「ディアブロ」は「他者を超越し、圧倒的な力を持って戦場に影響する」存在であり、本来的なニュータイプの在り方とは異なるものだと捉えられます。

しかし、ニャアンはまだ誰も拒絶していないし、否定もしていません。

それに、今作のニャアンは図抜けた洞察力を発揮しており、相手の悪意を感じ取ったり、相手の思考を読み取ったりするような仕草を見せるなど、ニュータイプとしての能力が格段に高まっているように描写されていました。

第5話の時点ではできなかった精神感応の片鱗を見せていると捉えられそうですね。

「ディアブロ」としての危うさを見せつつも、本来的なニュータイプの在り方を取り戻そうとしている…。

今回のニャアンにはそんな気配が感じられましたね。

というか、今作のキービジュアルの一つが、ジークアクスと対峙するニャアンなんですよね。

ある意味、今作は「ディアブロ」に落ちかけたニャアンが本来的なニュータイプとして覚醒していく物語…と捉えられるのかもしれません。

ただ、ちょっと怖かったのが…。

ミゲルをビームで消滅させた直後、炎のなかでニャアンが恍惚とした表情を浮かべていたんですよね…。

それこそ第5話で力を思う存分振るえる状況に歓喜していたときみたいに…。

うーん…現時点ではやっぱりちょっとまずいのかな…。

人類を守るため

『ジークアクス』、アサ―ヴ

© 創通・サンライズ

前回の冒頭でペルガミノとキシリアの会談にできた「イオマグヌッソ」ですが、どうやら想像以上に重要な存在のようです。

ジフレドと並んでイオマグヌッソは危険なものであり、アサ―ヴは「ジオンと人類を滅ぼす」と語っていました。

むしろ、今回敵対したミゲルやアサ―ヴはギレンへの忠義よりもジフレドとイオマグヌッソの脅威から人類を守るために戦っているような印象がありました。

一方で、キシリアはアサ―ヴに対し、「だから総帥に渡すわけにはいかない」と返していました。

うーん、このセリフを字面通りに受け取るなら…キシリアはギレンに渡さないようにするためにジフレドやイオマグヌッソを独しているのかもしれませんね。

前回のやり取りを聞いているとイオマグヌッソはソーラ・レイを改造したものであり、前回の記事でも触れたように大量破壊兵器的な側面があるものです。

それだけでも危険な代物ですが、確かにキシリアの危惧もわかります。

ギレンは『1st』で本当に撃ってますからね。

ソーラ・レイを実の父親に。

今回のキシリアが善性を秘めた人間であることを考えると、彼女のスタンスはむしろ正しいのかもしれません。

今作のギレンは未登場ですが、『1st』に近い人間性であれば…誰が相手でも平気で撃ち放つ可能性が高いでしょう。

そう考えると、キシリアの判断は間違っていないことになります。

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そして地球へ

『ジークアクス』、シロウズ

© 創通・サンライズ

色々あった今回のエピソードですが、終盤ではなんとマチュが乗ったジークアクスがソドンを脱出し、地球へ向かうという急展開。

おまけにレオ・レオーニ博士の娘であるティルザと、シロウズを名乗る謎の人物のやり取りが…。

このシロウズ…正直初見では何も感じなかったのですが(笑)、ほかのリアクションも踏まえて改めて見ると…確かにシャアっぽいですね(笑)

というか意図的にキャストを隠しているところや、金髪碧眼のところをみると、もうドンピシャとしか(笑)

となると、シュウジのゼクノヴァに際し、入れ替わりで「向こう側」からやってきた…そして「向こう側の誰か」とはシャアのこと…という推測が成り立ちそうですが…。

つまり、0080(ソロモン落とし時点)のシャアと、0085のシュウジが入れ替わった…みたいな感じです。

うーん、だとしたらかなりのタイムリープなので、歴史自体が変わっているような感じがするんだけどなぁ…。

ニャアンたちの発言を見ている限りそんな感じはしないし…。

MIAのまま、素性を隠して戻ってきた…みたいな感じでしょうかね。

イオグマヌッソといいジフレドといい、ジオンの機密に関われるような立場にすんなり入っているのもおかしいですが(笑)

0080から動いてきた人間が、正体を隠したままそんなすんなり重要なポジションに入れるのかね…。

あと、これは僕も思ったのですが、シロウズ=四郎と解釈すれば、4番目の名前=クワトロ(『Z』のクワトロ・バジーナ=シャア)という構図も成り立ちますしね。

一方で、偶然見つけたのですが、フランス語で「薔薇のような」を意味する「Si rose」という言葉もあるみたいですね。

個人的にはこっちの捉え方の方がおしゃれで好きです(笑)

まぁ実際は「四郎・S」と「Si rose」のダブルミーニングなんでしょうけど。

第1話の記事で書いたように、鶴巻和哉はフランス語が好きなイメージがあるので(笑)

ガンダムジークアクス1話感想・考察・解説!アマテは自由になりたい?【機動戦士ガンダムGQuuuuuuX】
「機動戦士ガンダムGQuuuuuuX」の記事を毎話更新していきます。(1話の記事を読みたい方は下にスクロール) ...

でも…なんでしょうね(笑)

シロウズ=シャアというのも…なんか面白くない(笑)

もう一捻り…というか、もう一回くらいサプライズがあってもいいんじゃないかと(笑)

うーん、なんの根拠もないのですが…。

シロウズ=四郎と捉えてみましょう。

四郎って普通「4番目に生まれた男の子」を指す名前ですよね。

それに該当する人、ザビ家に一人いるんですよね。

おまけにその人はシャアと縁が深いうえに、『1st』と違って今作では生き残っている。

…おわかりかと思いますが、あのおぼっちゃまがシロウズという説もあるのではないかと。

「いやルックス違うやないかーい!」というツッコミがあるのは百も承知ですが(笑)

まぁブラウ・ブロがキケロガになったり、ゲルググがガンダムっぽいMSになったりする世界線ですから、そういうお遊びがあってもいいんじゃないかと(笑)

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『ジークアクス』第8話感想

『ジークアクス』、ジークアクス

© 創通・サンライズ

いやぁ、今回は劇場版のエピソードだけかと思いきや、後半は急展開尽くしでしたね。

次の展開を期待させることにおいては、ここ最近にアニメで断トツではないでしょうか。

おまけに次回予告にはララァっぽい人まで現れて…。

個人的に今作の「シャアとララァが出会っていない世界線」は非常に重要だと思っているので、次回は要注目ですね。

ただ、シロウズ=例のおぼっちゃまだったら、あのララァもよく似た別人ってことになったりするのかな(笑)

ところで、第6話でニャアンとラーメンを食べていたマーコですが、どうやら逮捕されていたようですね。

後から知ったのですが、あの一瞬の新聞記事は見逃しちゃうよ…。

ここまでも結構色々見落としていそうなので、正直不安です(笑)

▼ジークアクスの記事はこちらにまとめてあります!

ガンダムジークアクス1話感想・考察・解説!アマテは自由になりたい?【機動戦士ガンダムGQuuuuuuX】
「機動戦士ガンダムGQuuuuuuX」の記事を毎話更新していきます。(1話の記事を読みたい方は下にスクロール) ...

▼水星の魔女の記事はこちら

【機動戦士ガンダム水星の魔女】感想・考察・解説まとめ!前日譚「PROLOGUE」も
「機動戦士ガンダム 水星の魔女」の記事を毎話更新していきます。(前日譚「PROLOGUE」の記事を読みたい方は下にスクロール) ...

▼機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星の記事はこちら

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星の感想・考察・解説記事まとめ
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