こんにちは。くらむBONです。
「ひぐらしのなく頃に卒」アニメ「祟明し編・其の四」のポイントを振り返りながら考察しますので、ネタバレを踏みたくない方はご注意下さい。
「祟明し編・其の四」では児童相談所騒動の裏でうごめく大石の陰謀と、沙都子と鉄平側の事件が進行していました。
沙都子は鉄平に対する家族への愛情とも憐憫(れんびん)ともとれる思いと自省から、自分の中に生み出された魔女と共に観劇途中のエウアのいる世界へとたどり着きます。
今回は魔女を拒絶した沙都子と魔女について、関連作品と「祟明し編・其の四」で明かされた情報をもとに考えます。
キーワードは「鉄平の幸せと砕けた沙都子の世界」です。
では、雛見沢の惨劇と謎について考察していきましょう。
北条家の泡沫の幸せ
沙都子は泡沫(うたかた)のような鉄平との生活によって、自らの間違いに気付いて魔女と決別しますが、梨花や鉄平との幸せに満ちた結末にたどり着くことが出来ませんでした。
「梨花への愛情」と「良心と心情」の天秤は「良心と心情」が重くなり、沙都子は魔女と魂のあり方の違いから分かたれました。
沙都子と魔女を区別するために今後の記事では、沙都子の良心を持った魂を沙都子、魔女として沙都子から別れた存在を魔女と記述します。
この記事ではネット上の考察などを入れない形で考察を進めますので、考察部分に関しては個人的な意見としてとらえていただければ幸いです。
沙都子と砕けた世界
私はひぐらし卒の話数から「祟明し編」に5話分が使われたのが意外で、沙都子の魔女との決別は猫騙し編の解決編だと考えていたのでビックリ。
前回記事で沙都子の心情について予想はしていたものの、沙都子と魔女とのせめぎ合いはまだ続きそうな予感がします。
前回記事はこちらから
沙都子と魔女の対峙は実際にあった事ではなく魔女が鉄平のいる雛見沢に戻ってきていることから、肉体が分かれたのではなく魂や精神の世界での葛藤のように見え、砕けた盤上はその演出と受け取りました。
原因は魔女やエウアの能力というよりも、重複して存在できなかったので、一時的にエウアのいる世界に引き戻されたのではないでしょうか?
沙都子と魔女の魂は同じ雛見沢の沙都子には存在できないのかもしれません。
綿流しの晩・魔女の偽装
雛見沢に戻った魔女は計画よりも早く睡眠薬が切れて目覚めてしまった鉄平を56すと、金属バットで遺体を殴り始めました。
このことから、綿流しの晩に起こった鉄平と圭一の事件は、実際には起こっていなかったのではないでしょうか。
魔女によって鉄平と圭一が争ったように偽装された現場を、大石がL5雛見沢症候群を発症した状態で現場検証したイメージ映像だと考えられます。
魔女の偽装は次のような流れで行われたのでしょう。
2. 魔女は圭一を昏倒させると圭一に銃とバットを握らせて大石を呼びに行く。
3. 大石が到着して事件の現場で血まみれの圭一と鉄平を発見する。
圭一はここでも謎の主人公補正で生き残っていたと察しがつきます。
魔女と鷹野の関係
前回記事のコメント欄に『沙都子と鷹野の共通点は「絶対の意志で目的を叶えようとする」事でしょう(中略)これは鷹野にも沙都子にも当てはまる話です』との記述があり、回答のタイミングを逃してしまったので、私の見解をここで記載します。
今回、沙都子から分かたれた存在を「ラムダデルタ」ではなく「魔女」という記述をしたのには理由がありますので、簡単に触れておきましょう。
竜騎士07先生原作のサバイバル・ホラー漫画「蛍火の灯る頃に」には、狂言回しとして鷹野ミヨコなる人物が登場しました。
(「蛍火の灯る頃に」については別作品なのでここで詳細には触れません。)
私は「ひぐらしのなく頃に業」21話で語られたエウアのセリフの一つ「みや、みつよだったか?」に疑問を持っていて、盤上の舞台となった「平坂村」の観劇をエウアがしていたのではないかと妄想しています。
「ひぐらし業」21話のエウアのセリフについてはこちらで紹介しています。
私はエウアのいくつかのセリフや、「蛍火の灯る頃に」が「ひぐらし・うみねこ」の「昭和58年・61年」よりも未来であり「ラムダデルタ・ベルンカステル」が登場していないことから、エウアの目的は本当に観劇だけなのかと疑問視。
エウアが様々な盤上世界を観劇する中で沙都子や鷹野(三四・ミツヨ)を駒として見ていたのだとすると、「ひぐらし業・卒」のような展開が他の盤上でもあったのではないかと推測しました。
絶対の魔女「ラムダデルタ」とは鷹野と沙都子のいずれかではなく、どちらの要素も持っている存在ではないかと仮説を持っているので、「ラムダデルタ」と「ひぐらし卒の魔女」を同一視するのは今のところ避けたいです。
ひぐらしのなく頃に卒10話感想まとめ
「祟明し編・其の四」は必至にお互いを守ろうとする沙都子と鉄平が2人とも可愛かったので、お気に入りの回になりました。
「ひぐらしのなく頃に卒」は全15話という話数のペース配分からして、猫騙し編の解決編4話+補足1話で終了するのではないかと勝手に妄想。
(話数に関する私の予想は当たったためしがないので残念無念。)
残り話数が少ないですが結末まで今のテンションが維持されて欲しいと思います。
沙都子はまだまだやることが残っているので、雛見沢の舞台から退場するには早いでしょう。
撃たれてしまった沙都子の復活と、今回の作中で魔女に否定された梨花や部活メンバーが沙都子を救うハッピーエンドな展開を期待しています。
この場をお借りして前回コメント頂いた「名無し1号」さんに感謝いたします。
ではまた次回で。
ばいばい。
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コメント
祟り騙し編の圭一vs鉄平が大石の妄想説は面白いし説得力があると思います
ただ個人的には、圭一を殴ったのは圭一を鉄平56しの犯人と勘違いした大石だと思います
沙都子の体格ではバットを使っても圭一の頭部に不意打ちを当てるのは難しいと考えるからです
また祟り騙し編で祭りに現れた沙都子は返り血を浴びてたので、大石が圭一を殴った現場にいたと思います
まさか圭一を死なない程度に殴っただけで、あんな返り血はつかないだろうと・・・・・・まあ、このアニメは返り血に関しては演出過剰なところがあるので断言はできませんが・・・・・・
どちらにしろ、沙都子は圭一が古手家の差し金で鉄平を56したと大石に吹き込んだのでしょうね
エウアは「褒美にその感情から解放してやろう」と言ってるので、沙都子と魔女は同時に存在できないわけでなく、あくまで北条沙都子の一面同士なのだと考えてます
沙都子の良心の具現化が「沙都子」であり、それが「魔女」とエウアによって消された演出ではないかと
そして沙都子の良心がこの時点で消えてたから、猫騙し編では、あの発症ラッシュだったのではないかと思います
名無し1号さん。
いつもコメントありがとうございます。
ありがとうございます。推理小説とかである叙述トリックを映像で演出しようとしたのではないかと考えています。
>祟り騙し編の圭一vs鉄平が大石の妄想説は面白い
回収しなければならない部分が多いので、梨花の5回の惨劇のくだりはカットされるんだろうなと思っています。
着地点がどこへ向かうのか楽しみですね。
>猫騙し編では、あの発症ラッシュ
では。