こんにちはの方も、はじめましての方もよろしくお願いします。
今シーズンの「ひぐらしのなく頃に卒」の考察担当になった、くらむBONと言います。
待ち遠しかった「解答編」として始まった新たな雛見沢の物語は、鬼騙し編の解答編「鬼明し編」と思われます。
初回2話同時放送を視聴し終わった皆さん向けに考察していきますので、ネタバレを踏みたくない方はお気をつけ下さい。
今回の考察のテーマは「Analogy」です。
では、「ひぐらしのなく頃に卒」の惨劇について考察してみましょう。
目次
「鬼明し編」解明のキーワードは「Analogy」?
「ひぐらしのなく頃に卒(以下、卒)」のOPテーマは「Analogy」というタイトルで、Google先生の翻訳では、類推という意味になります。
類推とは何でしょうか?
類推の意味
1 類似の点をもとにして、他を推しはかること。「過去の事例から類推する」
2 論理学で、二つの事物の間に本質的な類似点があることを根拠にして、一方
の事物がある性質をもつ場合に他方の事物もそれと同じ性質をもつであろうと推理すること。結論は蓋然的。類比推理。類比。比論。アナロジー。部分引用:デジタル大辞泉
ひぐらしのなく頃に業(以下、業)の「鬼騙し編」はひぐらしのなく頃に(以下、無印)「鬼隠し編」と、結末は違いましたが類似性がありました。
また、卒の「鬼明し編」1~2話は無印の「罪滅し編」との類似性が見られます。
これは類似のものから推理せよというメッセージなのでしょうか。
OPの描かれ方はミスリード?
OPではしつこいくらいに「非対称の梨花と沙都子」、「田園風景を走る沙都子の背景と田んぼに移りこむ山々」、「羽入とエウア」、「祭具殿と反転した神殿?」など類似性が高いが似て非なるものがたくさん出てきます。
あまりにあからさますぎるので、考察ファンのミスリードを誘っているのではないかと邪推してしまいます。
心が汚れてるのかな私。
歌詞には「鏡像」という言葉も出てきています。
鏡像とは
1 鏡に映る像。一般に、平面に関して対称をなす点や物体の像。
部分引用:デジタル大辞泉
非対称なこれらのOP画から受ける印象は、物語が今までと似ているけれど違った方向へ流れていくということを暗示しているのかもしれません。
「鬼明し編」は別視点の物語?
「鬼明し編」は「鬼騙し編」の解答編の世界でよいのでしょうか?
私には「鬼明し編」は「鬼騙し編」のレナ視点の物語だと考えられます。
比較してみましたが、それぞれの編の開始点で梨花が見ているカレンダーのくだりや、ストーリー中の人物が今のところ矛盾なく登場しているようです。
鬼明し編は鬼騙し編のカケラ世界を共有しながら、「鬼隠し編」をベースにレナの頑張り物語「罪滅し編」がバックグラウンドで進行していたのでしょう。
これは沙都子がカケラ世界で得た情報から、得意のトラップを組むように計画したと予想します。
罪滅し編との類似と相違
沙都子がレナにH173を使用したことでレナがLV5雛見沢症候群を発症して、「鬼隠し編」と「罪滅し編」が同時進行しているのが「鬼騙し編=鬼明し編」となっているように見えます。
しかし、「罪滅し編」とは明確な相違点が「鬼明し編」にはあります。
それは間宮リナの背後に北条鉄平の影が無く、間宮リナはレナを心配して竜宮家を訪れている点です。
このことは何を意味しているのでしょうか。
記憶の蓄積は不可逆
沙都子が自害によってカケラ世界を渡る度に雛見沢の人々に記憶の蓄積が起こる理由は、「業」の「郷壊し編」24話でエウアによって、「記憶の蓄積は不可逆」だと明かされています。
したがって、レナに56され続けた間宮リナの記憶も蓄積されたのではないでしょうか。
「鬼明し編」のリナは「無印」の「罪滅し編」のリナの様子とは違うので、既に沙都子は鉄平と蓄積された記憶により和解している可能性があります。
「鬼騙し編」のラストの謎について「卒」での情報をもとに「鬼明し編」3話以降で解明される前に、「鬼明し編」の結末を考察してみましょう。
鬼騙し編の謎
圭一視点での出題編「鬼騙し編」の謎はどんなところにあるのか「無印」の「鬼隠し編」との相違点について整理してみましょう。
2. 入江診療所が6/23に撤収している
3. レナが「嘘だ」のシーンで「頑張り物語」発言をしている
4. LV5発症レナが圭一を6/23に襲撃
5. 「レナは助からなかった」(魅音の証言)
6. 病院で目覚めた圭一は腹を刺されていたのに首にコルセットを巻いている。
7. レナがあんなことになった次の日(魅音の証言6/24?)梨花と沙都子が遺体で発見された。
以下は、私の鬼騙し編に対する個人的な考えです。
鬼明し編での結末を保証するものではありませんので、ご承知おきください。
謎に対する考察
謎1・2に関する考察(6/19~6/23朝)
『「富竹・鷹野・入江」の失踪や撤収』は沙都子による「H173」の紛失が原因。
「東京」の野村は「業」の「郷壊し編」24話で、不都合なことが起った際は終末作戦は闇に葬られると明言しています。
謎3・4・5・6に関する考察(6/23夜)
沙都子によってH173が使われて、レナがLV5雛見沢症候群を発症しているので、リナの遺体を見つかったと疑心暗鬼になったレナが圭一を襲撃。
レナが4んだ原因は頭を打った際に圭一を刺した後反撃されたから。
圭一はレナに襲われたショックで反撃した後にLV5雛見沢症候群を発症して、妄想により何度もレナに刺された幻覚を見ていたので、圭一の傷は比較的に浅かった。
圭一の首のコルセットはレナと圭一の首に掻きむしり痕があったので病院で処置。
包丁にレナの指紋があった事、圭一とレナの爪にそれぞれの皮膚片が検出されたので、大石が単なる防衛による事件ではないと思って事情を聴きに来た。
謎7に関する考察(6/23夜~6/24?)
発見された梨花と沙都子の家の現場には不審な点があり、沙都子や梨花の遺体からだいぶ離れた位置に、首を何度も刺された包丁が落ちています。
「業」の様子からすれば沙都子が梨花を刺して、梨花を追って自害して別のカケラ世界へ行ったと考えられますが本当にそうでしょうか?
以下の理由から、私にはそうは思えません。
沙都子は箸を持つ手が右なので右利きのはずなのに、凶器の包丁は沙都子の遺体の左側に落ちていて、刃の先端が体のほうを向いている。
警察が自害と56しの両方から捜査している点から、何者かがいた痕跡があったと思われる。
沙都子は指パッチンでショートカットして世界をやり直せるので、わざわざ自害する必要がない。
沙都子がカケラ世界で梨花を追うには、必ず梨花より後に4ぬ必要があるので計略が得意な沙都子が梨花と直接争うとは考えにくいです。
沙都子はもう一本「H173」を入手して、何者かに使ったのではないでしょうか。
レナへの注射は6/13で6/19に鷹野たちが綿流しの日に失踪するまでの間に、もうコード解除の暗号を沙都子は知っているので、入江研究所で何本か入手可能なはずです。
発症させるのは誰でもよいのでここはあえて考察しません。
強いてあげるなら鉄平でしょうか。
ひぐらしのなく頃に卒1話&2話感想まとめ
「ひぐらしのなく頃に卒」を、過去作との「Analogy」をキーワードに考察してみました。
あくまで現時点で考えられる要素を元に考えたので、パズルのピースが足りないのですが、いかがだったでしょうか?
3話の放送はどうやら時間帯が違う放送局もあるようなので、皆さんは視聴局の時間管理をお忘れなく。
記事内でキーワードとしてOPの話を出しましたが、一番印象的だったのは逆さになった神殿でした。
このことから考えられるのは、エウアの存在は神では無さそうです。
オヤシロ様と対になる非対称の存在と思われるエウアは、かつて鬼ヶ淵に湧いた鬼とかだったりしたら面白いですね。
ではまた次回で。
ばいばい。
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コメント
>それは間宮リナの背後に北条鉄平の影が無く、間宮リナはレナを心配して竜宮家を訪れている点です。
業の終盤で鉄平が記憶の蓄積で改心したのが、この世界でも続いてるんでしょう
鉄平が改心したから、リナは彼の愛人となって一緒に美人局をする事も無く、罪滅ぼし編ほどの外道に墜ちる事も無かったと
リナは記憶の蓄積で改心した描写が無いので、他のキャラの行動の影響で変わった可能性が高いと思います
>『「富竹・鷹野・入江」の失踪や撤収』は沙都子による「H173」の紛失が原因
いや、業の終盤で明かされたように鷹野が記憶の蓄積で改心して、綿流しの日に富竹に全てを打ち明けたから、告発のために姿を消したんでしょう
(時系列的に、鷹野の改心後が鬼騙し編)
綿騙し編で鷹野と富竹はマークされやすい愛車を捨ててトラックで逃走してるのが明かされてます
>沙都子は指パッチンでショートカットして世界をやり直せるので、わざわざ自害する必要がない。
あの指パッチンは自害のシーンを省略してるだけで別に指パッチンで世界をやり直せるわけじゃないと思いますよ
その証拠に業の終盤で沙都子はシャンデリア落下よる梨花との心中を皮切りに、心変りしない梨花の目の前で自害したシーンが何度も描写されてます
さらに鬼騙し編、綿騙し編で沙都子の死体が見つかってるのも指パッチンでショートカットなどできない証でしょう
エウアとの会話でも「指パッチンで世界がやり直せる」なんて話は出ていません
>警察が自害と56しの両方から捜査している点から、何者かがいた痕跡があったと思われる。
少なくとも梨花は殺害されてるので、自害と殺人の両面から捜査されるのは妥当かと
>沙都子がカケラ世界で梨花を追うには、必ず梨花より後に4ぬ必要があるので計略が得意な沙都子が梨花と直接争うとは考えにくいです。
争う必要は無いんですよ
レナの死で泣いてる梨花を慰め抱きしめて、その首筋に隠し持ってた包丁を叩き込めばいいので
名無しさん
コメントありがとうございます。
名無しさんがお二人いらっしゃるようなので1号さんとお呼びしますね。
1号さん。反応いただけて感謝です。今期はタイムリープ物を2件担当していて、もう一方は原作付きなので、皆さんネタバレに配慮いただいているようで、反応がナク寂しいです。
>業の終盤で鉄平が記憶の蓄積で改心したのが、この世界でも続いてるんでしょう
同感です。「沙都子、ワシは生まれ変わったんじゃぁ」という鉄平は続いてほしいですね。「例のあの編」でも引き継がれているといいなあ。時期が来たら記事にしたい内容です。
>綿騙し編で鷹野と富竹はマークされやすい愛車を捨ててトラックで逃走してるのが明かされてます。
示唆に富んだご指摘ありがとうございます。
私は鬼騙し編と綿騙し編のカケラ世界で共通の事象が起きるとは限らないのかなと考えています。
そうでないと記憶の蓄積が不可逆なので、雛見沢の住人たちはルーチン化された同じ行動をとるようになってRPGのNPCのようになってしまうと思います。
この場合、記憶によみがえるのは、どのカケラ世界の記憶になるのでしょうね。
雛見沢の住人たちは繰り返す惨劇を鉄平のようにいくつも思い出すことになるのかな?
彼らが疑心暗鬼に陥りやすい原因が寄生虫なのは既知の情報です。
オヤシロ様が登場した当時の「繰り返す者」が何度も違う惨劇を当時の村人に見せたことで、脳を操る寄生虫がそういう思考誘導の能力を獲得したとかだと面白いなと思います。
>鬼騙し編、綿騙し編で沙都子の死体が見つかってるのも指パッチンでショートカットなどできない証でしょう。
ご指摘ありがとうございます。ここは記事にしませんでしたね。私が思うに沙都子はこう考えているのではないでしょうか。
「梨花の後に次のカケラ世界へ飛ぶのにショートカットはいらない」
仮に時系列的に「鬼騙し編」が「郷壊し編」の後のカケラ世界だとするならば、「郷壊し編」エウアのセリフで沙都子は気づいたはずです。
使うたびに記憶の不可逆性によって鳥かごとしての雛見沢は綻びが生まれてくる。
そのため、多用はしないと決めたのではないでしょうか。
いろいろご示唆をいただけて助かりました。
では。
業で「H173」の紛失が明らかになったのは鷹野の告発で番犬部隊の研究所制圧の時なので、鬼騙し編も同じだと思います
そもそも「H173」は本来なら全て処分されてたのを鷹野が秘密裏に隠し持ち、
富竹を発症さえるのに使ってたモノなので、
鷹野が改心して富竹と一緒に失踪したら誰も紛失に気付かないんですよ
紛失に気付いてたら山狗が犯人を捜して大騒ぎになってました
名無しさん
コメントありがとうございます。
名無しさんがお二人いらっしゃるようなので2号さんとお呼びしますね。
「それぞれが自分はこう思う」と考察を言えるのがひぐらしの面白さです。
貴重なご意見をいただけるとそれだけで頭の引き出しが開くような気がします。
ありがとうございます。
>紛失に気付いてたら山狗が犯人を捜して大騒ぎになってました
ご指摘ありがとうございます。
考察記事もコメントでの記述もあくまでも個人的な考察なので間違っていても保証はしません。悪しからず。
私はH173は東京にとってそもそも存在しなかったものなので鷹野は野村に報告せずに富竹と行方をくらませたのではないか。
鷹野がいなくなったので東京とのパイプが切れ、入江は撤収かなと思います。
東京の野村はH173自体の効果や真実など「政争の道具になればどうでもよかった」はずです。
「猫騙し編・郷壊し編」で描かれたひぐらし解のようなカケラの記憶で私はそう受け取りました。
>富竹を発症さえるのに使ってたモノなので、
鷹野が改心して富竹と一緒に失踪したら誰も紛失に気付かない
私はこう考えています。レナに使ったのは6/13、綿流しは6/19ですね。(物語冒頭で梨花が6/10のカレンダーを眺めているので、H173を持ったループの起点はここなのかもしれません。)
この鬼騙し編のカケラでも鷹野は記憶を戻していたのでしょうか?
だとするならば、「鬼騙し編」でも梨花への謝罪があった事が考えられます。
そもそも鷹野に記憶が戻っていて不可逆だとするならば「綿騙し編」で祭具殿には入らないのではないでしょうか?
私はこう考えます。
仮に鷹野と富竹が「鬼騙し編」で失踪したとするならば、富竹に使おうとH173を取り出そうとした際に紛失に気付いた。
そこで、富竹をLV5発症させていた記憶がよみがえり、綿流しの晩に富竹も記憶を戻して二人で逃げた。あるいは富竹が鷹野を保護した。「鬼騙し編」の圭一はその現場を目撃した。
だと面白いですね。
では。