こんにちは。くらむBONです。
「ひぐらしのなく頃に卒」アニメ「神楽し編・其の四(最終回)」を振り返りながら考察しますので、ネタバレを踏みたくない方はご注意下さい。
「神楽し編・其の四」では羽入とエウアの戦いが決着して、梨花と沙都子は平行線のままそれぞれの人生へと、いつか交わる縁を信じて旅立っていきました。
「ひぐらし業・卒」は「ひぐらし」のまま決着を迎えたようで、登場人物たちもそれぞれの人生へと旅立っていきます。
「YOU~卒業~」によって奏でられた惨劇の罪のない世界となった雛見沢は、コミカライズ版として令和の雛見沢へと続いていくようです。
今回のキーワードは「運命論と奇跡」です。
では、雛見沢の新たな物語について考察していきましょう。
目次
完結した昭和の雛見沢
昭和の雛見沢は「ひぐらし業・卒」として完結してしまったようで、エウアの撃退はいくつものカケラを吸収した羽入が力を取る戻すことで撃退しました。
カケラを喰った事でその存在を取り戻した羽入は、雛見沢の守り神として祟る事もなく見守っていくことに決めたようです。
ラストシーンで鳥居の上に鎮座するオヤシロ様は、令和までの数十年を人々をいつくしみながら観察者として眺めていくことでしょう。
昭和の雛見沢の物語はそうして幕を閉じていきました。
運命論と奇跡
エウアと羽入の決着で羽入が語ったのは、定められた運命に翻弄されながら奇跡を信じようとしなかった事への後悔でした。
運命をうち破ることを教えてくれた部活メンバー達を思い出した羽入の前に現れたのは、梨花の打ち捨てた「鬼狩柳桜」です。
バトルシーンはあっさりと決着がついたものの、「奇跡を願う神」となったオヤシロ様という展開は、ご都合ぽさが残念な印象が否めませんでした。
エウアは記憶保存装置を砕かれて子供のような姿になったまま、別の次元へと逃げていったので、いずれかのカケラ世界で復権を待っているのかもしれません。
少なくとも罪のないこの雛見沢には「鬼狩柳桜」を持つオヤシロ様がいるので、鑑賞するために現れることはないと考えられます。
「ひぐらし業・卒」は共依存関係への卒業
前回私は和解する考察を立てていましたが、梨花と沙都子はお互いの関係にケリをつけて、それぞれの道へと袂を分かっていきました。
これは予測されている人も多かったようで、前回コメント欄で言及している方もいらっしゃいました。
前回の記事はこちらです。
賛否両論の「ひぐらし卒」を最終話まで視聴して私が得た結論は、梨花と沙都子がお互いに依存している関係に決着をつけていく物語だったと納得がいきました。
この展開が面白いかと問われれば答えに困るのですが、アニメとして描きたかったものが、旧作で罪を押し付けられた悪役の鷹野や鉄平の人生、寝たきりだった悟史すら救う結末だったのかもしれません。
真の大団円という決着が十数年の時を経て達成されたようで、制作側の意図や都合はあるものの、私の中に忘れ物が見つかったような満足感があるのは確かです。
そして「ひぐらしのなく頃に」の物語は、止まっていた十数年の時間が流れ、コミック版「ひぐらしのなく頃に令」という新たな世代へと引き継がれていくのでしょう。
残された伏線
「ひぐらし業・卒」で、エウアの正体やフィーヤという存在について明かされることはありませんでした。
この「ひぐらし業・卒」が、あくまでも梨花と沙都子の物語であり、「うみねこ」や「キコニア」などの派生作品設定とは関係が無いストーリーとしたようです。
考察の度に派生作品を紐解かないとならない場合、その物語は「ひぐらし」ではないと判断したのでしょう。
ここは英断だと思います。
この連載記事でも、極力他作品設定については触れないようにしてきましたが、最後まで明かさなかった制作陣には頭が下がります。
しかし、残されている数々の伏線は「ひぐらしのなく頃に」で解消されることがあるのでしょうか。
派生シリーズとの共通の謎
「YOU~卒業~」で締めくくられた後に、共通の謎として遺されているのは次のようなものではないでしょうか?
・この雛見沢の梨花と沙都子はベルンカステルやラムダデルタとなるのか。
・魔女であることを捨てた沙都子は再び登場する事があるのか。
これらは昭和の時代の雛見沢で描かれることはなく、それぞれの問題は、うみねこの続編やキコニアなどで回収されるのかもしれません。
また別の続編企画があればよいのですが、梨花と沙都子を描こうとすると蛇足感が出てしまい「業・卒」の結末を否定してしまいかねないので難しいところです。
漫画版などで新たな物語の企画があるようなので、次章でまとめていきましょう。
気になる続編企画・イベント情報は?
ひぐらしのなく頃には現在もゲームアプリ「ひぐらしのなく頃に命」、コミカライズ版「ひぐらしのなく頃に巡」、令和版新作漫画「ひぐらしのなく頃に令」の企画が進行中なので、続編の企画には事欠かないようです。
それぞれ現在の状態はどうなっているのでしょうか。
・ひぐらしのなく頃に巡:2021年10月よりヤングエースupで連載開始。
・ひぐらしのなく頃に令:スクエニ系列で新作が2作連載開始。
本日更新の「猫騙し編 其の参-③」で、『ひぐらしのなく頃に 業』は最終回。沙都子に銃口を向けられた梨花。提示された選択肢の中から、彼女が選んだ“運命”とは――。TVアニメ『#ひぐらし業』『#ひぐらし卒』をベースに再構築された漫画版としての解答編、『ひぐらしのなく頃に 巡』が10月より連載開始!! pic.twitter.com/pWAqIm4YCT
— ヤングエースUP公式 (@youngace_up) September 24, 2021
【特報!!】「ひぐらしのなく頃に」20周年記念完全新作コミック「ひぐらしのなく頃に令」(原作:竜騎士07先生)、2本同時連載決定!!「ガンガンONLINE」にて「鬼熾し編」(作画:夏海ケイ先生)、「月刊ビッグガンガン」にて「星渡し編」(作画:刻夜セイゴ先生)が11/25連載スタートです!! pic.twitter.com/HUqee1BH5l
— 月刊ビッグガンガン (@big_gangan) September 24, 2021
アニメ続編の有無などは、配信人気では1週間遅れのAbemaTVでの配信では13話までおおむね3万pvでしたが、PV数が振るわない14話以降をファンがどうとらえているかにかかってくるのでしょう。
円盤の売上は1000枚前後とイマイチなようですが、パチマネーもあるでしょうしなんとかなるのではないでしょうか。
漫画版の人気と評判によっては、これらの令和の「ひぐらし」がアニメ化される日も遠くないのかもしれません。
綿流し祭りイベントとWeb開催の考察ゲーム
最終話本編終了後に令和4年(2022年)6月開催予定のイベント告知と、2021年12月開催予定のWeb開催の考察ゲーム「全国一斉オンライン謎解き」ライブの開催が告知されました。
数字がカウントダウンしており、予選とおぼしき練習問題が提示されています。
考察ファンは参加してみても良いのかもしれませんね。
ひぐらしのなく頃に卒15話感想まとめ
旧作で救われなかった雛見沢の人物たちを補完する物語だった「ひぐらしのなく頃に業・卒」は、前回考察した令和時代に完成した「雛見沢補完計画」だったのかもしれません。
そして、梨花と沙都子という子供同士の共依存関係にケリをつけたこの物語において、魔女としての梨花や沙都子が生まれていく要素はまだ残されているのでしょうか。
新世代の雛見沢の物語は2021年11月から始まっていくようなので、今後も「ひぐらしのなく頃に」の物語は世代交代をして紡がれていくと思います。
今はただ、昭和の雛見沢から私たちを解放してくれた制作陣に感謝を。
そして、まだ見ぬ新しい雛見沢の物語をアニメでまたいつか見られることを祈念しています。
また、記事連載期間中コメントをいただいた皆さんや記事を読んでくださった皆さんが、L5発症雛見沢症候群ライターの妄想にお付き合いいただいたことに溢れんばかりの愛をこめて。
ではまたご縁がありましたら次の作品で。
ばいばい。
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コメント
【卒】の最終回付近でやってた、【命】のイベント【恩讐の果てに】で、以下の2点が述べられてますよ。
・梨花が頑なに都会の学校(ルチーア)に行く理由
・梨花のこれまでの罪について、沙都子の吐露と断罪 (共依存はむしろ沙都子の真意を隠す要素だったかと)
また【命】での【高校生】では、違う未来を垣間見る事が出来ます。
思うにメディアミックスで、敢えて【命】にて補完しようとしたのが、【命】を遊んでいないファンに伝わらなかったのが原因かと。
この辺りは、何等かの方法で提示する必要があると思います。
【命】だと過去シナリオ扱いなので、新規の方がシナリオ視聴する方法がないので、個人的には、もう少し難易度の低い方法でファンに提示して欲しいです。
通りすがりの【命】ファンさん。
はじめまして。
ご指摘ありがとうございます。
ソシャゲアプリで補完があったのですね。当時ネタバレあるとまずいのでチェックできず過去作からの情報のみで記事作成していたので補完いただけて助かります。
>【卒】の最終回付近でやってた、【命】のイベント【恩讐の果てに】で、以下の2点が述べられてますよ。
そうなのでしょうね。アニメとソシャゲで共通解釈があるものの、カケラ世界が同一なのか不明で同一世界線なのかもわかりにくいので致し方ないのかな?とも思います。
コミカライズ展開などから考えてもひぐらし作品は続きますので、流行りに乗ったファンでも今後が気になる人は残り、「ひぐらし」古参のファンはこれからもさらに楽しめそうです。
運営側からメディアミックスで【命】コミカライズ等のフォローがあっても良いのかもしれませんね。
>思うにメディアミックスで、敢えて【命】にて補完しようとしたのが、【命】を遊んでいないファンに伝わらなかったのが原因かと。
では。