ども!!みなさま、いかがお過ごしですか?
キノの旅担当・monyoです!
いきなりですが、みなさん。
人に悪い印象をもたれたこと、ありませんか??
自分はそう思っていなくても、相手には不快に感じてしまう。
自分の第一印象で、「この人はちょっと・・・。」と思ってわれてしまったり。
私はあります。私の場合は第一印象が悪かったようで、私と会うとすごい顔をされるという。
私は、その人と仲良くなりたかったため、その人の前でしっかりあいさつしたり、笑顔でいたり、話しかけたり・・・。
そうしていると、まだちょっとお互い手探りですが、仲良くなれました。
そんな相手、みなさまにはいるでしょうか?もし、いる場合、どうやって仲良くなりますか?
そんないきなりの投げかけをちょこっとおもいながら、本題に入りましょう!
一人の旅人と1台のモトラドが国々を巡る物語・キノの旅。
今回は、アニメ1作目でも放送され、原作ファンからも大人気のお話。
それでは、参りましょう。
スポンサーリンク目次
第10話 「優しい国」
キノとエルメスが訪れたのは、旅人たちの評判が最も悪いとされる国。
国民があまり旅人を良く思っていないとのこと。
興味を持ったキノは、そこに向かうと、その国は評判とは正反対のとても優しい国でした。
スポンサーリンク3日以上滞在できなかった理由
その国の人はとても優しく、とても親切でした。
キノが聞いていた旅人たちのうわさとは大違い。
そんな心温まる国に、キノは初めて「3日以上の滞在」を望みました。
しかし、それは叶いませんでした。
国からすれば、自分達の国に長く滞在してもらえるのはとても嬉しいこと。
それを、「ルールですから」といって、キノを国から出しました。
キノはなんの不満もなく、その国を出国。
そして、夜おぞましい光景をみるのでした。
エルメス曰く、パイロクラスティック・フロウ。
火砕流が、一気に街を飲み込んだのです。
エルメスが解説していましたが、ここで改めて解説。
火砕流(pyroclastic flow)
噴火によって火口から噴出した高温の火山噴出物が,高速で火山体斜面を流下する現象。
規模や状況によって,熱雲,軽石流(浮石流),スコリア流,火山灰流などとも呼ばれる。
100~700℃に達した高温の岩石の破片が火山ガス,水蒸気,空気と混合する際に内部上昇流が発生するため粘性は低下し,重力の作用によって,ゆるやかな斜面でも時速数十~200kmで流れる。数百km以上の範囲に広がる場合もある。
火山災害のなかでも最も大きな被害を出す要因の一つであり,1902年に西インド諸島マルティニーク島のプレー山で発生した火砕流では約 3万人が犠牲になった。
(引用:コトバンク)
国民は、これが来ることを分かっていた。そのため、キノを早く国からだしたかった。
巻き込みたくなかったから。その気持が一番だったと思います。
この国の悪評の理由と心変わりの変化
キノが来る前、この国はとても旅人たちに悪評でした。
それは一体なぜなのか。
それは、この国の生い立ちに理由があるのではないかと思います。
キノがガイドをしてくれているさくらちゃんに連れられてやってきたのは、森の奥で行われていた舞台。
それは、この国の歴史を子ども達に教える劇でした。
内容を聞いていると、1つ気にかかる言葉が。
「迫害されて追われた人たち」。
この国の先祖は、「どこからか迫害されていた」人たちなのです。
そして、彼らは今のこの国がたっている場所をみつけ、国を立ち上げました。
立ち上げたはいいと思うのですが、
彼らは旅人を、外部の人間を受け入れることができたのでしょうか。
それは、NOだと思います。
劇中にも言っていました。
「ここには俺たちを嫌うものはいない」「石を投げて追い払われるものはいない」
迫害され、自分の仲間しか信じられなくなった彼らに、
外部の人間を受け入れられる余裕はなかったと思います。
そして、それは代を重ねても変わりませんでした。
さくらちゃんのおかあさんの手紙の中に
「私たちはここで生まれ、ここで育ってきました…他の場所を知りません。他の生き方を知りません。」
という一文が書いてありました。
彼らがもし早めに外に出ていれば、自分たちを迫害する人間だけじゃないと分かれば、
キノ以外の旅人にも優しくできたのではないかと思います。
そして、国と一緒に消えるという選択もしなくてすんだのではないかと思います。
彼らにとって、あの国は自分たちを守ってくれる憩いの場。
手放すのは惜しいと思いますし、国と一緒に自分たちも消えてなくなるのなら本望と言っているので、国民にとっては良かったことなのではないかと思います。
国を思う心は、この国民が一番強いのでしょう。
シズがティーと出会った国の国民も、優しい国と同じ選択をしましたが、彼らの場合、依存に近いですから、また違う感情ですね。
そして、この国がなくなるわかったとき、国民たちはこう思ったのでしょう。
「自分たちの国を悪評のある国で終わらせたくない」と。
本当に外部の人間が嫌いで、邪険に扱っていたわけではない。
しかし、過去の遺恨が彼らにはある。だからこそ、旅人に対してひどい扱いをしていた。
けれど、自分たちがよいと思っているだけの国で終わらせたくない。
だからこそ、キノにとても優しくしたのでしょう。
下心があったわけではなく、この国を好きになってほしいと思う気持ちを込めて。
この国に滞在して、楽しんでもらうために。
本当にこの国の人たちは、この国が大切で大事なんだと感じました。
師匠を知らないと答えた真意
キノは、パースエーダースミスという人の元に、自分のパースエーダーを修理に出します。
キノたちが去ったあと、彼の口から「驚いたな」という一言。
そして、パースエーダーを取りに行ったとき、スミスからあることを聞かれます。
「自分の教え子に自分のことを“師匠”と呼ばせている凄腕のパースエーダー使いがいる。
いろんな国厄介事に首を突っ込む。よくも言われたり悪くも言われたりする人物を知っているか」
キノの答えは「知りません」。
この時、キノはなぜ知らないと答えたのでしょうか。明らかに、キノの師匠さんのことです。
パースエーダーの腕前は、キノ以上の実力者です。旅をしながらいろいろしでかしています。
なぜ知らないといったのでしょうか。
師匠がそう言うように言いつけたのではないかと思います。
凄腕のパースエーダー使い。そして、いろんな国のごたごたに首を突っ込んでいる。
よくも悪くも思われていた彼女は、彼女の知らぬ間に恨みを買っていたのではないでしょうか。
そして、自分の弟子だとしれたら、キノや他の教え子にも危険が及ぶ。
それを避けるために、こう言い聞かせたのではないでしょうか。
「自分のことを誰かに聞かれたときは、知らないと答えなさい。」
と。
キノはそれを忠実に守っているのでしょう。師匠からの教え子だから。
そして、スミスもそれを察したのでしょう。
彼の言動や行動から、若い頃の師匠を知っているのでしょう。
彼も旅をしていたと言っていたので。
彼女の素行、性格を知った上で、キノに問いかけた。
目線をそらさず、真剣な目で、そして否定した。
そして、彼女がかつて使っていたであろうパースエーダー。それをキノが持っていた。
その時点で、スミスは彼女の教え子と確信したんでしょう。
キノに自分の銃を譲りたい。
彼女の弟子あること、パースエーダーをぞんざいに扱わない。
自分と一緒に国と沈めたくないと思ったのでしょう。
自分の最後に、かつての知り合いの女性の銃を、その教え子に会えた。
それがとても嬉しかったのだと思います。
無理矢理にでも“お預け”されなくて、助かったと…ホッとしている
これは、お母さんの手紙を読んだあとに、キノが発した言葉。
このあとにキノは「エゴだ」と言っています。
なにがキノにとって助かったのでしょうか。
まず、エゴとはこういうこと。
エゴとは
自我 – 英語でego のこと。自己を対象とする認識作用、哲学および精神分析学における概念。
利己主義 – エゴイストの略 – 利己主義者。自己の利益を重視し、他者の利益を軽視、無視する考え方。
ランボルギーニ・アヴェンタドールSのドライビングモードの一種。
(引用:Wikipedia)
ここで使われている意味は、2番目の利己主義の方でしょう。
さくらちゃんのお母さんは、さくらちゃんを助けるためにキノの意思関係なしに、
さくらちゃんを旅に同行させようとした。
さくらちゃんが両親の「旅にでていいんだよ」という言葉に、「旅に出る」と答えれば、
キノと一緒に旅をさせていたのでしょう。
しかし、それだとさくらちゃんは国の最後を目撃し、両親を失くしたしたことにより、
旅どころではなくなってしまったのではないでしょうか。
また、キノは“さくらちゃん”という一人の人間をしょってしまったことになり、
きままに旅ができなくなります。
言い方は悪いですが、お荷物を背負わされてしまうところだったのです。
しかし、さくらちゃんは「両親の後を継ぐ」と言いました。
それを聞いた両親は、その意思を尊重し、彼女を自分たちと一緒に連れて行くことにした。
だから、助かったとキノはいったんだと思います。
預かってさくらちゃんの面倒をみることを嫌と思っているわけではないと思います。
ただ、自分の身も守らないといけない、旅人としてまだ半人前のキノに
自分以外を守らないといけないということは、とても大変なことだと思います。
だからこそ、ほっとしたのでしょう。
しかし、ほっとしたからといって、国民たちを助けられなかったことに対して悔しいと感じなかったわけではないと思います。
新設してくれた人たちを、初めて3日以上滞在したいと思えた国を、
思い出もまだ新しいまま失ってしまうことはとても悔しく辛いことだと思います。
それでも、キノにエルメスにできることはなにもない。
ただ国がなくなることをみているしかないというのはとても辛いことだと思います。
そして、追い打ちをかけるようにあったさくらの手紙。
お母さんは「火砕流のことは大人しか知らない」と書いてありましたが、
さくらちゃんも知っていたのでしょう。この国が消えてしまうことを。
だからこそ、最後に書いたのでしょう。「私たちを忘れないで」。と。
Tomorrow never comes=明日は二度とこない。
これら国民に対してでしょう。キノたちにあって、彼らにないもの。
それは、未来。明日です。
スポンサーリンクキノの旅第10話感想
今回の話、とても悲しかったです。
原作とアニメ1作目を読んで見たことがあったのですが、
絵が鮮明になっていたこともあり、すごく切なかったです。
火砕流のところなんか恐怖を覚えました。
あと、お母さんの手紙の中の一言。
「さくらは私たちが連れて行きます」。
早々聞けないですよ、こんな言葉。
連れて行く先が空の上なのですから、とても辛かったです。
しかし、とてもいい話でした。
悲しく優しい温かい国。最後に訪れたのがキノでよかったと思います。
では、今回はこのへんで!!
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