どうも! ロシアスキーでございます!
今回、Netflix配信作品『Yasuke ─ヤスケ─』の記事を担当させていただくことになりました!
こちらは、4月29日から配信が開始された作品ですね。
ここでは最終回までの物語のあらすじと感想や考察などを書いていこうと思います。
ですが、アニメとしての作りを重視しており、史実とは異なった部分が多く散見されます。
こちらの記事ではネタバレなどもございますので、記事を見る際はご注意くださいませ。
『Yasuke ─ヤスケ─』ネタバレあらすじ
まずはこのYasuke ─ヤスケ─のあらすじを軽くまとめていきたいと思います。
織田信長に仕えていた外国人の侍、弥助は本能寺の一件以来、侍を辞め、ただの船頭として暮らしていた。
過去の出来事に苛まれながらも、ただ日々を無為に過ごしていく弥助。
そんな弥助は、ある日とある親子に出会い、頼みごとをされる。
母である一華と、その娘の咲希。
一華曰く、咲希は病気であり、その病気を治せる医者の元へと連れて行ってほしいというのだ。
しかし、弥助はそれは難しい、と判断し一度はその頼みを断る。
『闇の大名』の影響もあり、そう易々と長距離を移動することはできないという状況があるからであった。
しかし、さまざまなことを踏まえ、弥助は親子を医者の下へ連れて行くことを選択する。
夜半、船を使い静かに移動する三人。
しかし、そんな三人に襲い掛かる四人組の姿があった。
人間離れした力を持った者や、大型の機械兵の苛烈な攻撃をしのぐ弥助。
過去の経験から、なんとか襲撃者と渡り合う弥助であったが、その戦いの最中、一華が消息不明となってしまう。
なんとか咲希を助け出した弥助だが、一華がいなくなったことにより、咲希を医者に連れて行くことをあきらめようとする。
なにせ、その医者について詳しく知っているのは一華だけだったのである。
弥助を頼れず、途方にくれる咲希。一華を護れなかったことにより、過去の出来事から消沈する弥助。
しかし、そんな弥助の元に、四人の襲撃者と、それを統べる神父アブラハムが現れる。
咲希の居場所を聞き出そうとするアブラハムに対し、弥助は拒絶の意思を示す。
アブラハムは力尽くで情報を聞き出そうとし、弥助を部下に襲わせる。
更には村人たちを、自分たちに協力するように言葉巧みに騙し、包囲網を敷く。
一方の咲希は、自身の持つ謎の力に困惑しつつも。
その力を使い、自分を追う襲撃者から逃走をしていた。
しかし、村人たちも騙され、弥助が捕らえられたことを知った咲希は逆に襲撃者を捕獲。
弥助を救出する為に動くことを決める。
咲希の助力もあり、何とか助かった弥助だが、咲希から話を聞き驚愕する。
一華が咲希を連れて行こうとしていた守助という人物は医者ではなく、弥助と馴染みの武将だったのだ。
事情が変わり、咲希を守助の元へと連れて行く必要性を感じた弥助は、咲希と共に長い道のりを進む。
道中、闇の大名の部下たる武将との戦いを経て、弥助は咲希の力の強さを知る。
無事に守助の元に咲希を送り届けた弥助は、咲希が闇の大名を倒す重要な鍵を握っていることを知る。
自身の役目は終わったと考え、守助と咲希の元を離れようとする弥助であったが。
迫る闇の大名の兵たちに気づき、戦うことを決意する。
しかして、弥助が対峙した闇の将軍の正体は弥助も良く知る明智光秀であった。
強大な敵となった光秀と必死に戦う弥助。
時を同じくして、咲希は幽界という空間で闇の大名と対峙する。
守助の助力もあり、闇の大名を退けた咲希は弥助を助けることに成功する。
危機を乗り越えたかと思われた一同だが、闇の大名は咲希の力を警戒し、総攻撃を仕掛ける。
絶体絶命の状況だが、以前弥助たちを襲った四人の襲撃者が合流し、協力をすることでなんとか時間を稼ぐことができた。
激しい戦いの中、多くの犠牲が出るが、弥助と咲希は闇の大名の元へと向かうことを決める。
タイムリミットが迫る中、闇の大名と弥助・咲希の戦いが始まる──!
というのがあらすじになりますね。
では、続けて語ってまいりましょう!
Yasuke ─ヤスケ─の感想
さて、まずはYasuke ─ヤスケ─の感想なのですが……。
まず最初に思い浮かんだのは『お、思ってたんとちゃう!?』でしたねw
事前情報からは、『信長の部下だった外国人侍のアニメ』って聞いてたので。
「あー、ネッフリアニメシリーズやし、ドキュメンタリー系かしら?」とねw
そう考えていたんですよ。いわゆる、史実を基にした時代劇物なんじゃないか、と。
で、実際蓋を開けてみたら、バリバリのファンタジー要素のある作品で。
それで実際面白かったのが……w
いやぁ、やっぱりさすがにMAPPAさん。仕事は丁寧ですよねー。
特に弥助のバトルシーン。刀で斬り結ぶ部分。

©1997-2021 Netflix, Inc.
それと、咲希や守助の発動した力についての描き方は見事でしたねぇ。

©1997-2021 Netflix, Inc.
迫力、美しさ、動きの丁寧さ。そういうところはやはり光るものがありましたねー。
監督である『ラション・トーマス』氏はキャノン・バスターズでの監督経験や……。
マーベル スパイダーマンをはじめとする、テレビシリーズのストーリーボード経験も豊富であり。
実際、シナリオの丁寧さや、世界観のわかりやすさなどは。
全6話というスケール感において、過不足を感じさせずむしろ好意的な作りだと判断することができます。
後は、これは個人的になのですが。
弥助役として、吹き替えに副島淳さんを起用した、という部分も評価したいんですよね。
副島淳さんは純粋な声優ではなく、俳優ではありますが……。
日本人とアメリカ人のハーフであるということ。そして、純粋な声優ではないということが作用し……。

©1997-2021 Netflix, Inc.
弥助が、流暢に日本語を話さないというのが逆にリアルだと思ったんですよね。
そもそも、現代と違い、恐らくは『日本語を上手く教えることができる人間』も戦国時代にはいなかったでしょうから。
境遇的に、弥助がすごく流暢な日本語をペラペラしゃべってたら、逆に違和感だと思うんですよ。
そういう細かい部分も含めて、一つ一つが凄く丁寧に作られてるな、っていうのは強く感じましたね。
正直、最初に設定とか見たときは面食らった部分はあったのですが。
一つの娯楽作品としてみると、あまりにも突飛というわけでもなく。
むしろ、わかりやすいな、という感想を抱きましたね~。
……そう。わかりやすいんですよ……。
はっきり申し上げますと、この作品の設定。
『オリジナリティ』という部分に関しては、決して優れてるとは言いがたいです。
日本人で、ちょっとしたアニメやゲームに詳しい人であれば。
『あれ、この設定って……』って思うところがあると思うんですよ。
実際、私も『あれ、これって』って思って、某ズバババ感なゲームを思い出してしまいましたからねーw
そこがちょっと残念な部分ではありましたねー。
ホント、これだったら、MAPPA製作で弥助を主人公としたドキュメンタリー版も見てみたいって思いもあるんですけれども。
でもまぁ、なんだかんだ言っておもしろかったですねぇ。

©1997-2021 Netflix, Inc.
ぶっちゃけ、傭兵四人組との共闘とかはめちゃくちゃ燃えましたしねぇ。
ただ、欲を言えば、全12話構成にして、もっとたっぷりと描いてほしかった部分もありますが……。
でも、いつも言ってることではありますが。
コンパクトにまとめられた作品っていうのは、そのまとめ方が上手ければ上手いほど。
『ヘタに冗長にしないほうがいい』ってのはあるんですよねぇ……。
その辺りは常々難しいなぁ、って思うところではあります。
でもまぁ、総じてということなら。
『割と王道でおもしろかった!』っていうのが感想となりますかね。
こういう風なの、もっとどんどん増えてくれると面白いのになぁ。
と、感想をまとめつつ細かい部分についても語ってまいりましょうか。
弥助という人物について
まず語りますはこちら。
『弥助という人物について』ということで……。
今作の主役である弥助ですが。もちろん史実でも登場する人物であります。
戦国時代、日本には割りとアフリカ人が多く訪れていたらしく。
弥助も、宣教師の護衛として日本を訪れたらしいです。

©1997-2021 Netflix, Inc.
なお、その時に着ていた服に関しては、アフリカ人が当時日本に来た時の服装を参考に描かれておりますね。
で、信長に出会ったときに信長が気に入って、弥助の名を授けて武士の身分を与えて自分の傍に置くことにしたらしく。
なお、信長は本当に弥助を気に入っていて、将来的には城主にしようとも思っていた、なんて記述もありますね。
最終的には、本能寺の変の際、信長と一緒に本能寺にいたらしいのですが。
光秀の襲撃に遭遇し、明智軍と戦った末に投降。
光秀は弥助を処刑せず、その後の弥助の消息は不明である、ということですね~。
なので、この作品はその後の物語として、アニメ作品のエッセンスを足したものとなっている、と。
ちなみに弥助という人物はいろいろな創作作品で取り上げられており……。
その立ち位置や出自が魅力的であり、創作者の心を惹き付けていたようですね~。
実際のところ、弥助のような立場の人間は……。
恐らく、嫉妬や嘲りに晒されていた部分もあったのではないか、と思われます。
そんな中でも、この作品の弥助の様に……。
武士としての、侍としての矜持や誉れへの想いをしっかりと胸に抱いていたのではないか。
そういう風に考えると、自然と弥助という人物に対して惹かれる部分が芽生えますね……。
本能寺の後、弥助がどのように生きていったのか。
それについては、想像するしかないのですが……。
自分を取り立ててくれた信長を護りきれなかった、っていう部分がありますからね……。
案外、本当にこの作品の弥助のように、隠者として暮らしていたのかも……。
なんて、色々と考えてしまうっていうのも、やはり弥助という人物の魅力あってのことでしょうかねぇ……。
夏丸の弥助への感情
続いて語りますはこちら。
『夏丸の弥助への感情について』ということで……。

©1997-2021 Netflix, Inc.
弥助の過去が語られるとき、重要な人物として描かれていた夏丸。
当初は弥助の仲間、同僚として描かれつつも……。
その実は、織田家に潜入した内通者という立場のキャラだったわけなのですが。
見ていて少し考えてしまったことなのですが……。
『夏丸って、もしかして弥助に好意を抱いていたのか……?』という部分が……。
私、気になってしまったんですよねぇ。
いや、ちょっとそれって安直かな、と思ったのですが。
夏丸が弥助に惹かれていたってのは間違いないと思うんですよ。
それはもちろん、最初は、仲間として。
武士としての実力から、弥助に対しての仲間意識や、憧れといった感じの感情だったんだと思うんです。
ただ、一緒の時間を過ごしている内に……。
弥助の人間性。実直さなどに、惹かれていた部分があったのではないか、と。
思うんですよ……思うんですよ……。
まぁ、もちろんそうであってほしい、そうだったらいいな~、なんて思いが無いとは言いませんが!w
ただ、二人が袂を分かつことになった最後のシーンの時。

©1997-2021 Netflix, Inc.
この二人の間に、何か特別な空気があったような気がするんですよ!
それは最終的に言えば、色恋なんていうものではなかったのかもしれないんですけれども。
逆に、そういった次元を超越した、もっと深い感情があったとしても。
私としては、まったく不思議ではないと思うんですよね。
なにせ、戦国時代の人間の気持ちの交流なんていうのは。
きっと、平穏無事に暮らしている現代の私たちのそれとは大きく違うでしょうから。
言葉では語りきれない。なんというか……。
魂の交流、みたいなものがあったと思うんですよ。
って、言っても。それも全部私の推測でしかないんですけれどもねw
ただ、私としては夏丸は。
『弥助に対して、特別な感情を抱いていたのではないか』と考えております。
シーズン2製作の可能性について
さて、ここまで語ってきた『Yasuke ─ヤスケ─』なのですが。
ここでは、『シーズン2製作の可能性』について語っていきたいと思います。
……と、言ってもですね。
この作品を見た方なら分かると思うのですが。
この『Yasuke ─ヤスケ─』って、全6話できっちりエンディングまでを描ききってるんですよね。
ホント、ラストシーンでの余韻とか含めて、一つの作品として綺麗な終わり方なんですよね~。
もちろん、この作品はスケール的にはコンパクトなパッケージと言えます。
なので、ここからスピンオフ的に外伝とかを作る、ってことくらいはできるかもしれません。
ただ、『弥助の物語』ってなると、恐らく続編とかはないのかなぁ、っていう気がするんですよね。
そして、そもそもスピンオフとかをやるにしても……。
物語の結末が決っている以上、あまり緊迫感とかも持てないと思うんですよ。
ただ、個人的には、といいますか。期待を込めて言うのであれば。
『他の地方の武将とかを主軸に置いた、時代劇アニメ』っていうのは作られてもいいんじゃな~い? っては。
期待しちゃう部分はありますねw
いやほんと、私この手の作品結構好きなんで。作ってほしいですねー。
……っていうのは、あくまでも私の希望なんですけどねw
なので、シーズン2に関しては、『現状ではちょっと、なさそうかな~』っていうのが。
私の予想ってことになりますかね。
……いや、シリーズ的に別系統の作品やってほしいですけどね!w
ということで、以上ロシアスキーでした! また別の作品の記事でもよろしくお願い致します!
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