ループものが好きです。でも人類周回説はもっと好きです。
いったいどういうことだってばよ……。
眼鏡ヘンリィの胸倉を掴んで問いただしたかったLOST SONG担当の鳥類です。
急展開きましたね!
1~7話まで私たちが見ていたのは二周目(仮)のヌーナシア世界だったんですね。
ループ、それも人類周回説の設定をとっているとは全然推理できませんでした。
これは悔しい! 悔しいけどよくできてる!
衝撃の第8話の解説と考察行ってみましょう!
スポンサーリンク目次
星と星歌祭について整理
エテルジオイド
8話冒頭で6万年後に衛星の衝突が予想されるリンやフィーニスのいる惑星。
語感がめちゃくちゃ良い。
衛星
フィーニスが終滅の歌を歌ったことで軌道が変わり、渦を描いてエテルジオイドに接近している。
星歌祭
フィーニスが伝説を作り広めていた。灰の街に壁画があったのはそのため。
また図形譜についても絶えないようフィーニスが伝承していた。
スポンサーリンクリンたちのいる時代は結局どこなのか
8話ではリンたちの惑星であるエテルジオイドの文明が興亡を繰り返していることが示唆されていました。
明確には語られていませんが、つまりSFなどでいう人類周回説に則っていると思われます。
前髪があるのは過去フィーニス
8話では前回、フィーニス(ワンレン)と表現していた彼女こそリンたちの時代に存在するフィーニスであり、不老不シと化して世界を彷徨っていたとわかりました。
一方1話から登場していたフィーニス(前髪有)は実は6万年以上前の人物で、つまり1~7話で描写されていたフィーニス(前髪有)とリンたちとの間では時代的に大きな隔たりがあります。
どんでん返しにもほどがある……!
ドクター・ヴァイゼンとヘンリーがリンたちの前で救いたいと語っていたフィーニスは、フィーニス(ワンレン)のことです。
私はてっきり前回の考察までフィーニスが2人同時に存在するのかと思っていたのですが、2人が使っている王宮の部屋は同じですし民衆の前で歌の力を見せているので、フィーニスは1人しか存在せず前髪有が過去のフィーニスであることがわかりました。
https://animedeeply.com/chorui/lost-song/14667/
関所破りしたヘンリーが普通にルード王子の前にいるのも良く考えたら中々のやばさですもんね。
2話でフィーニスの存在に気付いたかと国王が言っていましたが、リンたちの時代ではフィーニスが歌姫として有名ではないからなんですね。
4話冒頭の呟くフィーニスも良く考えたらワンレンフィーニスだったのかも……!
考えてみればいくらでも怪しいポイントはあったんですね! くやしい!!
人類周回説について
前述したとおりLOST SONGの世界設定では人類周回説を採用していると思われます。
この人類周回説というのは、人類はこれまで何度も滅亡していて、我々は何度も同じ歴史を繰り返しているというものです。
同じような進化をたどり、同じような人類が生まれ、同じような考え方をするので、同じような歴史になり、同じような夫婦から同じような人物が生まれ、同じように育まれる。
なので周回のたびによく似た人物が存在する可能性がある、という設定も狭義的ですが割と一般的ですよね。
某有名漫画(ネタバレになるので言及できません汗)や最近だとノアズノーツでも同じ設定がされていますね。
LOST SONGではこの似たような人物の例としてヘンリーの他に、ココナツ少女やほくろの少年やスマホ女子高生が出ていました。
でもあくまで似たようなもので全く同じではないため、少年のほくろの位置が違っていたり、少女の額の模様が違っていたり、スマホではなくガラケーの普及で留まっていたりします。
作中の人類文明のループがどこから始まっているのか明言されていないため不確定ですが、時代時代で現れるヘンリーも似たような人間ではあるものの、ざっくり言ってしまえば全員赤の他人であるということです。
フィーニスがレストランで天文学者のヘンリィ(彼だけ字幕が区別されていますね)に語った、過去は未来で未来は過去だからという言葉は文明の興亡すなわちループを示しているとおもわれます。
そして天文学者や横断歩道ですれ違った人、さらにはフィーニスの愛した人物の様に、似たような人はいてもフィーニスの愛したヘンリーはもう存在しない、なぜなら彼女がその手にかけてしまったからというのが悲劇的です。
6万年以上、気の遠くなるような年月生きても居なくなってしまった人には二度と会えないんですよね。
作中の時の流れについて整理
時代α:フィーニスが滅ぼした時代(1~7話のフィーニスサイド)
↓ 時代βの時点で太古と言われるほどの年月が経過
時代β:天文学者ヘンリィがいる時代
↓ 約6万年
時代γ:リンが生まれた時代(1~8話のリンサイド)
ざっくりいうとこのような流れであると思われます。
またそれぞれの時代の間にも何度も滅亡は起きていて、α→γまで結局何年かかったのかは謎です。
フィーニスが絶望した2つの理由
ヘンリーを手にかけてしまったから
これは7話でも描写されていましたね。
不老不シの体になってからも海に飛び込んでみたりと何度か自サツを試みていました。
この時点でだいぶ心が壊れてしまっていたようで、初期のフィーニスとは全く人格が変わってしまっていました。
でもこの時点ではまだフィーニスなりの希望があったんですよね。
もう彼女のヘンリーに会えないと悟ったから
命を捨てることもできず、ヘンリーを手にかけた絶望を抱えながら世界を彷徨っていたフィーニスはループの中でヘンリーに巡り合うことだけを希望に生きていきます。
唐突なこん棒にも、ヤンデレの突き落としにも、火あぶりにも耐えて耐えてついにヘンリーと同じ顔をした人物が……!
奥さんいるじゃん……
子供もおるやん……
しかも良いパパかよ……
うわああああ! 辛い! 嘘でもいいからロマンスしてああ、違う人間なんだなってやんわり絶望させればいいのに!
よりによってこんな惨い方法で闇落ち2段階を決行するとは、さすがルード王子を生み出した脚本。
フィーニスにとってヘンリーは彼女を愛した心まで同じでなければダメだったんですよね。
ここで今周は妻子持ち無理ゲーだったので次周のヘンリーに期待!とならないのがフィーニスのフィーニスらしさだし愛の誠実さなのかなと思いました。
火あぶりを傍観していたヘンリーの存在も追い打ちだったのかもしれません。
時代γのヘンリーは恐らく最初のヘンリーと一番近いはずですが、それについてはどう思っているのでしょうか?
スポンサーリンクフィーニスの計画の最終目的は何?
時代βでフィーニスは天文学者のヘンリィに計画を語ります。
終滅の歌を歌うために星歌祭や伝説を作ったこと、それは人を集めて歌の力を強化するためであること、衛星がエテルジオイドに最も近づいたとき(時代γ)にもう一度終滅の歌を歌うこと。
ではその計画の目的とはなんなのでしょうか?
エテルジオイドの滅亡
フィーニスの目的は時代αで隕石を引き寄せて落とした終滅の歌で、今度は接近した衛星をエテルジオイドに落とすことだと仮定します
でもこの場合なぜ衛星を落とす必要があるのでしょうか?
あれほど大きな衛星がエテルジオイドに落ちれば確かにひとたまりもありません。
けれど8話冒頭で衛星は渦を描いてエテルジオイドに接近しているとヘンリィは指摘していました。
そうなると放っておいてもいつか衛星とエテルジオイドは衝突してしまうのですから、わざわざ自ら世界を手にかける必要性は薄そうです。
時代βまで軌道がわからなかったから落とすために準備をしていたという仮説も立てられますが、その場合時代γになってもコツコツ暗躍している理由はわかりません。
よほど強い憎しみを世界に持っていて、自分の手で滅ぼしたい! ヘンリーには本当ごめんだけど、今はすっぱり自分の事忘れて挙句結婚してるしもうどうにでもなれ! という可能性もまだ有り有りですが。
エテルジオイドを救う
個人的にはこちらの可能性が高いと思っていました。
一度終滅の歌で曲げてしまった軌道を同じ終滅の歌で修正することはできそうですし、前回は引き寄せることしかできなかったから今回は力をつけて衛星を操作したいというのも不自然ではありません。
ヘンリーやドクターはフィーニスを救いたいと言っていましたし、フィーニスの本質は今でも悪ではないと思うんですよね。
フィーニスの描写的にも復讐にとらわれたもの、というより絶望しながらももっと冷静な決意を持っているように感じます。
どちらにせよ1話冒頭のシーンは接近した衛星を何とかする!という状況っぽいですね。
滅亡させたがっているなら改心パートが挟まれそうです。
と、ここまで書いていたのですが、よし!記事をあげるぞ! という段階で公式サイトを見たところ思いっきり究極の破滅を望むって書いてありました……そうなっちゃうか……
どうせ何回も滅びるし、全部一緒だしこんな悲劇滅ぼしちゃえばいいじゃん!ってことなんでしょうか?
公式サイトのあらすじだと星歌祭を広めていた頃はまだ希望があったような表現になっているのですが……うーん、謎です。
バズラ将軍とフィーニスの関係はギブ&テイク
フィーニスがバズラ将軍と手を組んでいるのは大規模な星歌祭に協力してくれるからで、バズラ将軍は兵器と権力の手段としてフィーニスを利用したかったということなんでしょうか。
歌の女については森で直接歌を聴いて知り、もう一人手に入れば戦争がさらに有利になると考えたのかもしれません。
信念はどうあれ1話冒頭に姿がない所を見るとなにか邪魔をしてきそうな感じもあります。
バズラ将軍にとっても世界が滅亡したら困るはずですし、この辺りがどんな展開になるか楽しみですね!
インタビューしてたのは誰?
8話ではフィーニスについてインタビュー形式で語られていました。
演出としてはわかりやすく面白いですが、インタビューをしていた人は誰なのでしょうか?
ただの演出それ以上でも以下でもない
海辺の少女→ほくろ少年→女子高生全員に何度もインタビューをしている人物、ということはかなり長い年月にわたってインタビューをしているわけです。
普通に考えたらあり得ないですよね。
まずは演出としてわかりやすい手法をとっただけという可能性があります。
個人的にはこれでも何の問題もないと思います。
他の歌姫の存在
エテルジオイドの文明は何度も滅亡しているのですが、その描写の中には隕石が降り注いでいるものもあります。
また時代γにおいてもリンのようにフィーニス以外の歌姫が存在しているわけで、終滅の歌を歌うことが不老不シになるための条件だとしたらフィーニス以外にも終滅の歌を歌った人間がいてもおかしくはないのではないでしょうか。
またはヘンリーの様に、似たようなフィーニスが存在していて、似たように絶望して世界を滅ぼしている可能性も有ります。
天文学者のヘンリィが何らかの手段で不老不死になった
歌の力についてフィーニスからヒントを得たヘンリィが、研究によって不老不シについて解き明かした可能性も考えられます。
彼だけがヘンリーでなくヘンリィとして他と区別されていたのも気になります。
かなり飛躍した推理ですが不老不シになったヘンリィが、レオボルト家に潜入して時代γのヘンリーとして生きているなんて仮説もあります。(その場合もっと伏線がありそうですが)
ヘンリィが伝承を残した
これも滅亡を繰り返す世界ではかなり難しいですが、ヘンリィがなにか伝承を残してその時代その時代で謎を追う人物が現れフィーニスの足跡をたどる、という説もあります。
リンは終滅の歌を歌ったことがある?
現段階では終滅の歌を歌った人間について
1.不老不シになる
2.命を削らずに歌うことができる
ということが分かっています。
2についてはリンの謎と重なっているんですよね。
ただもし不老不シであるなら、メルにも心当たりがあるはずですがそんな描写もないんですよね。
ただタルジアはリンの歌を危険だとして、歌うことを強く禁じていました。
これは王都にいたタルジアがフィーニスを目にしてそう考えたから、という可能性も高いですがリンが終滅の歌を歌った瞬間を見たから、という可能性も有ります。
何らかの原因(タルジアが持つ図形譜を目にした? 命の危険が迫った?)でリンが終滅の歌を歌いかける、それが不完全であったため不老不シにはならないが命を削ることもなくなった。幼少期のためもしくはその後遺症でリンには記憶が無い。
少し都合が良いかもしれませんがそんなのも考えられます。
今後について
7話の終滅の歌のシーンは時代αであることが分かったので、γヘンリーはまだ生存していることもわかりましたね!
前回コメントもいただいたのですが、1話冒頭のヘンリーは生存したγヘンリーと見ることができそうです。
今後はバズラ将軍からフィーニスを救い出すこと、フィーニスと共にエテルジオイドの滅亡を回避することが目的になりそうです。
またリンの出生や謎についても目が離せませんね。
スポンサーリンクLOST SONG 第8話感想
長くなってしまいましたがそれだけボリュームのある第8話でしたね。
眼鏡ヘンリィが登場した瞬間喜びと共に、小粋なジョーク飛ばしてんじゃねえよ!と笑いました。
数万年もの時を彷徨ったフィーニスの孤独と自己嫌悪は計り知れないです。
ルード王子に利用され、愛する人は自分の手にかけ、なんか迫害されるし、人生終わらせることもできないしってハードモードにもほどがある……
火あぶりのシーンも印象的でしたね。
歌の力を使えばいくらでも逃げることができるだろうにそうしないってことは、やる気も失せていたのでしょうがヘンリーへの贖罪もあったんでしょうか。
洞窟では2人を暖めてくれた火の歌で、他ならぬヘンリーを手にかけたって因果も辛いです。
EDがOPでOPがEDという演出も憎かったですね。
過去は未来で、未来は過去というフィーニスの言葉と重なった良い演出でした。
ロゴが変わったり、EDの衛星が近づいていたり細かい所の演出が上手いです。
前回のメテオインパクトよりもインパクトがあった8話ですが、みなさんの反応はどうでしょうか?
LOST SONG8話視聴。漸く面白くなってきた7話から跳ね上がる。この方向転換は流石に読めない。転けないとは思ってたけど面白い事するなー
— チル (@assab152) 2018年5月20日
LOSTSONGは8話からが本番な感じなので皆さんそこまで観ましょう。
— EZO (@ezoyuu) 2018年5月20日
LOST SONG8話まで観てみたけど8話で頭の中パニック!観てる間ずっと「どうすればいいんだこれ…。え、なにこれどうなってるの…え、え、どう解釈したら…え?どうすればいいの…」って考えてた…。
— ふうゆう。 (@_Re_sfuLv) 2018年5月20日
やっぱり衝撃的でしたよね。
プラス概ね好評なのではないかなと思われる感想が多かったです。
興味深いことが多くて、書こうと思えばダラダラ書けてしまいそうなのですが、今回はこの辺で失礼させていただきます!
以上鳥類でした! CD買います!
お知らせ
管理人の小鳥遊さんがYoutubeチャンネルを作られたそうです!
私も見てみたいな~と思うので、アニメ語りたいぜ!という方はぜひチャンネル登録をお願いいたします!
▼詳細はこちら
最新情報をお届けします
Twitter で2017春夏秋冬アニメ考察・解説ブログをフォローしよう!
Follow @anideep11
コメント
今の世界自体が反響装置の中だったりして(笑)
名無しさん
コメントありがとうございます!
大胆な仮説ですね。反響装置についてはなんだか微妙に濁されているのが怪しいのと(ミスリードかもしれませんが)、展開的にもう何が飛び出してくるかわからないですよね! 某宇宙人映画的な箱の中の小さな私たち展開もあるかもしれません。私はそんな感じのも好きなので楽しみです。
反響装置が再現する過去というものがどのタイミングでねじ込まれるのか、私はフィーニス改心パートか過去再現で誰かを嵌めたりするのかなあなんて想像しています。
いよいよクライマックスという感じですが、次回もご一緒に考察していただけると幸いです。
リンの正体は天文学者ヘンリィのフィーニスと人類を救う研究の成果と予想してます
フィーニスから色々聞かされてて何もしないってのは考えづらいですので
名無しさん
コメントありがとうございます。
ヘンリィの研究成果説は確かにすごくありそうですね! 自分の上げたヘンリィ不シ化説よりも現実味があります。
その場合、やっぱりヘンリィの研究を受け継ぐ人物・組織がいたのでしょうか?
何もしないのは考えづらいというのは同意です。ヘンリィのキャラ的にも脚本や演出的にも、涙を流してまで意味深なことを言った学者仲間(しかも元から興味を持っていた)の意見をまるっとスルーするというのは考えにくいと思います。ヘンリィの時代にも壁画や伝承はあったわけで、それとフィーニスの語ったことを総合して考えるとヘンリィが真相や計画を知るのは可能だと思われますし……。
今後、ヘンリィがどんな手を打ってくるのかも非常に楽しみです!
貴重なご意見ありがとうございました! もしよろしければまたお越しいただけると幸いです。
オープニングの「LOST SONG」の文字が白から前半分が黒になり、ついに全部が黒一色に。
これは先を暗示?ラストに向けて再び白に戻るのでしょうか?
次が待ち遠しい!
星さん
コメントありがとうございます!
全部黒になってしまいましたね……
闇落ちしてしまったフィーニスと、不穏な展開が待っていそうなリンの象徴なのでしょうか?
最終話では真っ白なハッピーエンドが来てくれると信じています!
次回も是非お読みいただけると幸いです。