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ワンダーエッグ・プライオリティ特別編 感想・考察・解説!小糸はパラレルワールドの人物?【ワンエグ】

皆々様こんにちは。

『ワンダーエッグ・プライオリティ(以下『ワンエグ』)』担当のgatoです。

さて、色々衝撃的だった最終回から早3カ月、いよいよ『ワンエグ』の真の締めくくりとなる特別編が放送されました。

やっと大団円を迎えるのかと思いきや…これまたカタルシスがない賛否両論な結末でしたね(笑)

さすがの僕も「マジか」と言ってしまいましたが、せっかくですし、どうにかこうにかしてみたいと思います(笑)

ではでは、劇的な結末を迎えた特別編を早速振り返ってみましょう。

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小糸の真相

『ワンエグ』、特別編、小糸

©WEP PROJECT

今作最大の謎の一つである小糸の転落事件の真相ですが、なかなか衝撃的なものでした。

沢木を屋上に呼び出して騒いだ挙句にバランスを崩して転落…おまけに過去に男性教師と問題を起こした経験もあったという…。

これまでの小糸のイメージを大きく崩す経緯だったうえに、蘇生した後のアイに対する態度もあって、一気に小糸に悪女のイメージがついてしまった感じがしますが…正直、最終回の記事で「小糸はアイが嫌い」という説を唱えていた立場としては全然良い感じなんですけど(笑)

ワンダーエッグ・プライオリティ12話(最終回)感想・考察・解説!小糸はアイが嫌い説&未回収の伏線【ワンエグ】
▼真の最終回(特別編)の記事はこちら 皆々様こんにちは。 『ワンダーエッグプライオリティ(以下『ワンエグ』)』担...

ただ、小糸に関しては別の解釈もできそうな感じなんですよね。

だって、ただの悪女だったらアイの代わりにいじめられてくれるわけがないですからね。

それを踏まえて色々邪推すると…。

まず、十中八九、小糸は前の中学校で男性教師に恋慕したと思いますが、その際にトラブルになったことで恐らく孤立し、いじめられたのではないでしょうか(だからアイの代わりにいじめられても平然としていた)。

そして小糸は中学校を転校し、そこでいじめられ、孤立していたアイに出逢います。

きっと小糸はアイにシンパシーを感じたのでしょう、だから自ら手を差し伸べ、親友となり、代わりにいじめられ役を引き受けた。

それだけ小糸にとって孤立はトラウマであり、自分を好いてくれるアイは大切な支えだった。

しかし小糸がまた男性教師…すなわち沢木に恋をしたことで事情は変わります。

沢木は絵のモデルにアイを選び、アイもそんな沢木に無意識に惹かれていきます。

もちろん小糸は小糸でアイを想ってはいましたが、彼女が恋敵になったことをどこか察知したことで沢木との板挟みになってしまった。

次第に追い詰められていく中で、もしかしたら小糸は沢木にフラれたのかもしれません。

ただでさえ追い詰められていたのに沢木にフラれたことで小糸はやけっぱちになり、最終的にあの転落事件につながったのでしょう。

ここまでの邪推にエビデンスはないですが、強いて挙げるなら小糸は直接的にアイを攻撃したり、関係を断ち切るようなことをしていない点が挙げられます。

確かに小糸は絵のモデルに選ばれたアイに少々冷淡な態度を取っていましたが、関係性を終わらせるような行為はしておらず、アイもまた小糸を親友だと認識していました

小糸は決して問題がない人物とはいえませんが、少なくともアイとの関係を完全に終わらせるだけのことはしておらず、そこに「親友」としての想いが確かにあったのではないか…と捉えることはできるのではないでしょうか。

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蘇生と喪失

『ワンエグ』、特別編、寿

©WEP PROJECT

アイ達が一生懸命頑張って蘇らせた小糸達ですが、明らかに変貌していることがわかります。

蘇らせたアイ達の記憶がないうえに、一緒に写った写真も消えている…。

アカ曰く「いなくなった人が戻るからノイズが入って日常が少し変わる」ということですが、個人的に蘇った小糸達には別の事情が絡んでいる気がします。

パラレルワールドから来た寿、リカの「(一回500円のガチャを踏まえ)命がそんな安いわけない」・「(当人が蘇っているのに)チエミに会いたい」、アイの「生き返ってまた元通りなんて都合が良い話はない」…。

これらを踏まえて思ったのが、蘇った小糸達は「パラレルワールドの同一人物」ではないかという解釈です。

つまり小糸達は蘇ったのではなく、パラレルワールドから代替として連れてこられた…といった具合です。

いささか突拍子もない印象は拭えませんが、小糸達が「蘇らせた人物と深い関係にならなかった世界線」から来たと考えれば、あの態度の変化に説明がつきます。

それに寿が「同じ世界の同じ人物は2人もいれない」という台詞を考えると、元々いた小糸達は存在の証拠までもが消えてしまったのでしょう(だから写真が消えた)。

また、この解釈をもう少し掘り下げると面白いことが2つ見えてきます。

まず、そもそも小糸達にとって、アイ達は直接的であれ間接的であれ自害の原因になっているということ。

アイは小糸にとって沢木を巡る恋敵であり、ねいるはあいるにとって嫉妬の対象であり、リカはチエミの過剰な奉仕の元凶であり、桃恵はハルカの告白を拒絶した人物です。

極論をいうなら、そもそもアイ達に出逢わなければ小糸達は自害しなかった可能性があり得るわけです。

そして自害してしまった小糸達が復活するうえで、その原因に絡んでいるアイ達と当たり前に共存しているのはおかしい。

だから小糸達が生きていることにするには、アイ達との関係性を喪失していなければならない。

まぁなかなか辛い辻褄合わせですけどね…。

そしてもう一つが「蘇らせたい人は決して蘇らない」ということ。

蘇生した小糸達がパラレルワールドの同一人物だった場合、今回登場した彼女達はアイ達が再会を望んでやまなかった本人ではない。

つまり友情(または愛情)を育み、日々を過ごした相手(オリジナル)は決して蘇らない。

後ほどまた触れますが、この事実はアイ達にとってかなり辛いことでしょうね。

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エッグとフリル

『ワンエグ』、特別編、フリル

©WEP PROJECT

さて、かねてから色々考えていたエッグをフリルを絡めながら総括しましょう。

設定の詳細や原理を追うことはあまり『ワンエグ』において意味がない感じはしますが、全く触れないのもあれなので(笑)

結論からいうと、個人的にエッグは「エッグ世界を介してパラレルワールドから同一人物を連れてくるためのシステム」と考えています。

つまりエッグ世界は故人の魂が集まっているあの世のようなものであり、その魂をワンダーキラーから救い出すことで、パラレルワールドから同一人物を連れてこれる…みたいな具合ですかね。

まぁ細かい原理は突きつめてもあれですけど(存在と実存みたいな感じですかね、適当ですけど笑)、個人的にここにフリルを絡めると色々面白くなる気がします。

恐らくフリルはエッグ世界の事実上の支配者であり、タナトス(タヒの誘惑)によって現実世界から少女達を自害させて魂を引きずり込めるのでしょう。

そして彼女達をエッグ世界=あの世に留めるために、ワンダーキラーで自害の原因であるトラウマを永遠に刺激し続ける。

つまりエッグ世界は元々フリルが少女達をタナトスに溺れさせることにより、「友達」として縛り続けるための世界といえるわけです。

また、ねいるとフリル達のやり取りから、エッグ世界ではエッグの中の少女を蘇生させた場合、代わりに助けに来た者が命を奪われるというルールがあることが窺えます。

多分お助けキャラはこのルールに備えた身代わりであり、リカや桃恵は彼らを犠牲にしたからこそ生き残れたのでしょう。

ただ、このルールの奥底には結構エグいものを感じますね。

そもそもお助けキャラがいなかった場合、エッグ世界は蘇生させる人の代わりに、そこで戦う人をフリルに奪われることになります。

ここにはある種の等価交換が働いています。

「フリルの友達をもらう代わりに、別の人間を友達として差し出す」みたいな…。

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ねいるはどこにもいない

『ワンエグ』、特別編、あいる

©WEP PROJECT

ある意味、特別編で最も衝撃的な事実が発覚したのはねいるでしょう。

なんとねいるの正体は寿が作ったあいるの模倣AI(人造人間的な感じ?)でした。

つまり初めから彼女は人間ではなかったというわけです。

作中の描写を見る限り、ねいるはあいるが嫉妬に狂って自害する原因となってしまい、あいるを蘇生させるためにこれまで戦ってきた…という経緯が窺えます。

そして、あいるの「あなたの居場所はあっちにはない」という台詞から、あいるを蘇生させたら用済みになるという筋書きだったようです。

寿があいるの模倣AIを作った動機は不明ですが、ねいるがAIであることを踏まえたうえで前半の総集編を見ると色々切ないものがありますね…。

恐らくねいるにとって生みの親の寿のみが理解者である存在でしたが、彼女は自分の研究に没頭するあまり植物状態に。

その結果、AIであるために、そしてそのことを言えないためにねいるは友達が作れずに孤独になったのでしょう。

第9話の記事で色々掘り下げましたが、ねいるの不安定さの根幹は、本当はそこにあったのかもしれません。

ワンダーエッグ・プライオリティ9話感想・考察・解説!アカと裏アカが全ての元凶?【ワンエグ】
皆々様こんにちは 『ワンダーエッグプライオリティ(以下『ワンエグ』)』担当のgatoです。 前回は総集編だっ...

いずれにせよ、ねいるは「あいるの模倣AI」という立ち回り以外の自分の居場所がなく、それがネックとなって彼女を縛り続けていたのでしょう。

ねいるは何度もタヒに魅せられているかのような描写がされていましたが、その要因はこの孤独にあったのかもしれません。

タナトスの淵にて

『ワンエグ』、特別編、ねいる

©WEP PROJECT

最終的にねいるはあいるを蘇生させるためにゲームをクリアし、お助けキャラなしでフリル達と対面しました。

その後の彼女の詳細は語られませんでしたが、作中の描写を見る限り、恐らくフリル達との戦いに敗れ、自害したのでしょう。

あまりに残念な最期ですが、ちょっと面白い観点を見つけたので掘り下げたいと思います。

それは「ねいるとフリルは根源が同じ」という観点です。

この2人、AI(人造人間)以外にも色々共通点があったりします。

まずは何らかの目的のための道具として作られたという点。

ねいるはあいるの代用として(厳密にいうと寿の実験の一環)、フリルはアカと裏アカの退屈しのぎとして作られています。

そして居場所(あるいは存在意義)を失うリスクが高いという点。

ねいるはあいるが復活すれば用済みになることが示唆されており、フリルはアカと裏アカがあずさやひまりを愛することで存在意義を失うことを危惧していました。

後、そもそも瞳の色が同じっていう時点で色々察するべきだったかもしれない(笑)

それにフリルって友達(?)のハイフン、ドット、キララを合わせるとちょうどアイ達と同じ4人組ですからね。

何はともあれ、ねいるとフリルは根源を共通しており、そのためにフリルは「あなたの気持ちがわかる」とねいるに言ったのでしょう。

ただ、ねいるとフリルは根源こそ共通していますが、行動は全く異なっています。

さきほどエッグ世界の解釈も踏まえると、フリルは自分の居場所を確保するためにタヒの誘惑を利用して「友達」を自分のいる世界=エッグ世界に引きずり込み続けることを選びました。

いうなれば周囲の人間を自分がいる領域に半ば強制的に取り込み続けるわけです(「殻」の中に閉じ込める…まさにエッグ!)

これに対し、ねいるはあいるの模倣AIという立ち位置を超え、アイ達と深く関わることで友達を作りました。

まさに殻を破り、自分の領域の外に積極的に飛び出していったわけです。

「外へ飛び出す」か、「内に引き込む」か…ここがねいるとフリルを分かつ最大のポイントなのでしょう。

私(達)のプライオリティ

『ワンエグ』、特別編、決意のアイ

©WEP PROJECT

さて、いよいよこの最大の問題作(笑)の総括といきましょう。

特別編を見たうえで、僕がやっぱり重視したいのは「プライオリティ(優先順位)」です。

「何を自分にとって最大のプライオリティにするのか」…これが『ワンエグ』の最大のテーマじゃないでしょうか。

これだけいうとシンプル過ぎる感じですが、このシンプルなテーマにえげつないほどのリアリティをぶち込んでいるのが今作です。

よくあるアニメだと「友達のためなら命をかける」を主人公陣が当たり前のように体現するものですが、今作の異質なポイントは自己保身や諦めなどといったネガティブな感情からくる選択肢を肯定している点にあります。

例えばハイフンとの遭遇ですっかりトラウマを植え付けられた桃恵はエッグに関わることをやめてしまいますし、リカもオリジナルのチエミの救済に失敗したことを知ったことが起因してか、ねいるの救済を諦めています。

ただ、両者の選択をアイは決して否定しません。

桃恵の選択もリカの選択も、プライオリティの置き方としては決して間違っていないからです。

そもそも人にとってプライオリティの置き方は異なるものであり、そこに正解はありません。

ただ、最も重要なのは「変化があった際にプライオリティをどうするべきか」という点です。

「友人が自分を裏切った」、「目的が果たせない状況になった」などプライオリティを置く対象が変化した際に、我々はどのように対処するべきか、そこが課題となります。

まず、少なくとも今作においては、「プライオリティを変える」という行為(桃恵やリカなどの選択)は否定されていません。

なぜなら生きるうえでプライオリティが変わることはごく自然に、いくらでも発生し得るからです。

命を落とした友達を弔いつつも、新しい友達を大切にすることは何の間違いでもないですし、過去にフラれたからといって別の人に恋をしてもいいわけです。

変化を受容し、新たな道を見出すことはより良く生きるうえで重要なスキルですからね。

だからエッグ世界に関わらなくなったことを境にアイ達の関係は自然消滅してしまえるわけです。

なぜならアイ達がその変化を受け入れられているから(カラオケの場面の会話はその布石でしょう)。

対して、変化を受け容れられず、プライオリティに固執することは不幸を招くことになります。

その象徴が自分の居場所(存在意義)を守るために暴走したフリルでしょう。

ある意味フリルは自身の置いたプライオリティを貫き通せていますが、その結果周囲の人間を巻き込み、不幸の連鎖を生み出し続けています。

変化を受け入れ、新たなプライオリティをアイ=友達に置いたねいるとはこの点も対照的といえます。

また、変化に対応できず、プライオリティの置き方に失敗した=投げ捨てた者達の末路がエッグの中の少女と捉えることもできるでしょう。

もちろんエッグの中の少女達はいずれも理不尽かつ悲惨な出来事を体験しており、プライオリティをどうこうする余裕なんてなかった可能性が高いでしょう。

だから一概に彼女達を否定することはできません。

しかし、蘇生のメカニズムが僕の解釈通りだった場合、アイ達もまた、あれだけ頑張っても本当に蘇ってほしかった人が帰ってこないという強烈な不条理と対面させられています。

ただ、それでもアイ達は自分達のプライオリティを決める権利を捨てず、どうにかこうにか変化を受け容れました。

ねいるは自分の居場所がなくなると分かっていても現実世界への帰還を望み、桃恵は強烈なトラウマを植え付けられてもエッグ世界から離れることで立ち直り、リカは救いたかったチエミを救えなかったことを知り「タヒんでやる」と口にしながらも生き続け、アイは一度は捨てたねいるを再びプライオリティに戻しています。

つまり、タナトスに負けてもおかしくない不条理に対面しながらも、アイ達は誰一人生きることを辞めず、プライオリティの決定権を守り続けたのです。

この彼女達の姿こそ、中でも友達という最大のプライオリティを最後まで捨てなかったアイの姿こそ…この作品が描きたかった「工口スの戦士」ではないでしょうか。

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『ワンエグ』特別編感想

『ワンエグ』、特別編、アイ

©WEP PROJECT

いやーしんどかった…。

何がしんどかったって、内容が内容なうえに、半分くらい書いた原稿を間違えて消してしまったのでモチベがダダ堕ちしまして…。

本当はもっと細かく書いていたのですが、もう体力も時間も限界が来ていたので、ひとまず僕の解釈の核心をストレートにぶつける形にしました。

基本的に僕の記事は作品の否定はしないので、可能な限り道筋をつけて擁護したつもりですが、いかがでしたでしょうか(笑)

細かい不明点についてはコメントでいただければ、可能な限りお答えしますので、それでご勘弁を…(笑)

ただ、一応個人的なスタンスとして申し上げておくなら、カタルシスがない=駄作というわけでは決してありません。

実際、カタルシスがない名作なんて色々ありますしね。

ある意味、カタルシスなき「現実」を直接ぶち込んでいることがこの作品の最大の肝かもしれません。

それに作中に登場する事象や設定に明確な説明がセットになることも必須ではありません。

語られないからこそ解釈の余地を産み出せますしね。

だから、視聴者の立場ではわからない大人の事情を邪推することは抜きにして、今回は出来る限り作中で拾えるものを拾いながら書いてみました。

ということで…ひとまずこれでお納めください(笑)

何はともあれ、これでようやっと『ワンエグ』も終わり!

また別の作品でお会いしましょう!

▼ワンエグの記事はこちらにまとめてあります!

ワンダーエッグ・プライオリティ1話&2話感想・考察・解説!エッグの中の少女は何者?【ワンエグ】
アニメ「ワンダーエッグ・プライオリティ」の感想・考察・解説記事を毎話更新していきます。 ...
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コメント

  1. ADHDでも努力したい! より:

     拝読しました。
     フィクションの中に私達側のリアリティを持ってきた。一つの作品としてはある種劇(ウソ)的で有り得なく、つまらないかもしれない結末。それをラストに持ってきたことに私はこの筋書きを書いた方、それを表現する為に力を尽くした方々を尊敬します。
     私「達」側と表現したのには語弊がありますね。私の様な心が弱いと言われる人間にとってのリアリティ、というよりかは共感できるかなと思います。アイが母親に頭を撫でられていた場面は個人的には印象的でした。過ちを犯した人間を責め立てるのではなく、そんな彼らを受け入れる場所や世界があると認識できることでゆっくりと傷を癒して世界は冒険できる場所だとまた一歩踏み出せる様に彼女ら、特にアイが立ち上がっていく過程に、世界がもっとこうであったらな、と私は思いました。祈りに近いですね。道を踏み外して家族や学校の人間に責め立てられ、今までの共同体から逃げ出して幾つも島を渡り、今まで知っていたものとは違う世界に住む人々を見て、流れ着いた先でカウンセラーや沢山の失敗を経た方々からの受容や異性愛や友愛をうけて立ち上がってきた一個人として、こんな展開がカタルシスの様な言葉が生み出されるぐらい一般的なお話として広まってくれたらと思います。
     アイやモモエにリカ達には受け容れてくれる人たちがいました。彼女たち自身です。でも先生が言ったことが真実なら小糸にはそんな存在は恐らくいなかったかもしれません。俗にいうメンヘラには愛着障害の不安型という名前がしっかりあります。親にしっかりと愛されなかったり、早いうちに失ったり、或いは周りの人間から虐めを受けたり冷たくされる様な事があれば誰にでも起こりうるものです。誰かと深くかかわることを避ける等の特徴がある回避型など、不安型以外も含めれば愛着障害は日本国民の三分の一に達します。真偽は置いとき、小糸の自殺の理由といきさつを聞かされた時は私で「えっ・・・」となってしまいました。私の様なとらえ方をする人は多くいると推測していて、だとしたらそれはとても悲しいことだと思いました。今までの道徳や倫理観だけでは過去の倫理、科学的な面を備えた宗教の様なもので、現代の複雑化した問題に対応するためにもう足りないのかなとも思います。もっと問題の本質を知って、それに寄り添える人が彼女らの様な人の周りにいてくれたら、と考えてしまいます。
     大きな過ちを物語のスタートに、不完全で潔白とは言えない彼女たちがゆっくりと己の足で立ち上がっていく、完璧でなくとも互いに支えあって見守っていく物語が私はとても好きです。
     gatoさんは深く洞察するよう努めて新しい視点を私たちに提供し、おかげさまで新鮮な驚きと喜びを話を見た後に毎度毎度感じていました。この感想を読んで改めて思うところがあれば読んでみたいです。アニメや本で誰かの人生の軌跡を垣間見れるように、gatoさんの話も聞いてみたいと思いました。もちろん強制はできませんけどw

    • gato より:

      ADHDでも努力したい!さんコメントありがとうございます!

      >私の様な心が弱いと言われる人間にとってのリアリティ、というよりかは共感できるかなと思います。

      仰る通り、『ワンエグ』で提示されたリアリティは視聴者側のリアリティと等しいものでしょう。

      普段からアニメを見ている人はアニメ的なリアリティ(デフォルメされたリアリティ、みたいな?)に慣れているため、『ワンエグ』が提示するリアリティにはむしろ違和感を覚えるかもしれません。

      ADHDでも努力したい!さんは私「達」という表現を修正されていましたが、むしろ僕はその表現が適切だと思います。

      恐らく我々がアイ達と同じ状況に立った場合、誰もが同じようなリアリティに対面するかと思いますし。

      >過ちを犯した人間を責め立てるのではなく、そんな彼らを受け入れる場所や世界があると認識できることでゆっくりと傷を癒して世界は冒険できる場所だとまた一歩踏み出せる様に彼女ら、特にアイが立ち上がっていく過程に、世界がもっとこうであったらな、と私は思いました。

      このご意見を見て思ったのですが、むしろ『ワンエグ』は仰るようなことを描いているように感じました。

      結局沢木も多恵もアイを愛し、認め、癒す人間であり、居場所でした。

      ただアイは彼らへの疑念や不信を持っていたために、そのように見えなくなってしまったのでしょう。

      そしてアイが疑念や不信を克服することにより、自分を愛し、認め、癒してくれる人間や場所に気づいていく…今作はそんな物語といえるのではないでしょうか。

      これを踏まえると、世界は(きっと)初めから優しい世界なのでしょう。

      ただ優しさと同じくらい不条理も溢れているため(光と影!)、それが見えなくなっている…みたいな。

      だからこそ、初めからある優しさに気づくことが大切なのかもしれません。

      …なんかうさんくさい説教みたいになったので、これくらいにします(笑)

      >道を踏み外して家族や学校の人間に責め立てられ、今までの共同体から逃げ出して幾つも島を渡り、今まで知っていたものとは違う世界に住む人々を見て、流れ着いた先でカウンセラーや沢山の失敗を経た方々からの受容や異性愛や友愛をうけて立ち上がってきた一個人として、こんな展開がカタルシスの様な言葉が生み出されるぐらい一般的なお話として広まってくれたらと思います。

      『ワンエグ』に限らず、そのような物語が広がればいいというのは僕個人としても願うところです。

      >でも先生が言ったことが真実なら小糸にはそんな存在は恐らくいなかったかもしれません。

      小糸の状況は余白が多いので想像するしかないのですが、彼女の場合は不幸としかいえないところがあると想っています。

      恐らくその「受け容れてくれる人」に該当したのが、前の中学校で問題になった男性教師であり、それこそ沢木なのでしょう。

      しかし小糸は彼らと「なりたい関係」になれず、むしろそれが破綻を招くことになりました。

      自分の欲望と、他人のあり様・社会的制約が噛み合わなかったが故の不幸ですね。

      他方で、それでも小糸は自分が望む受け容れてくれる人を求め、なりたい関係を求めてしまった。

      もう少しこだわりを緩められたら、アイと向き合えたら、小糸はもう少し違う顛末を迎えたかもしれません。

      >大きな過ちを物語のスタートに、不完全で潔白とは言えない彼女たちがゆっくりと己の足で立ち上がっていく、完璧でなくとも互いに支えあって見守っていく物語が私はとても好きです。

      僕もそのような物語が好みですね。

      最近は完全で潔白なキャラクター、あるいは不完全や潔白ではない一面を力や勢いで無理矢理振り払っていく物語が多い印象ですが、個人的には少し寂しい気がします。

      もちろんそのような物語も魅力的ですが、今のご時世、もう少し複雑で面倒くさい物語があってもいいのかなと思うこの頃です。

      >gatoさんは深く洞察するよう努めて新しい視点を私たちに提供し、おかげさまで新鮮な驚きと喜びを話を見た後に毎度毎度感じていました。

      もったいないお言葉、ありがとうございます。

      まだどんな記事を書いたらいいか正解が見えていないですが、そう言っていただけると本当に励みになります。

      >アニメや本で誰かの人生の軌跡を垣間見れるように、gatoさんの話も聞いてみたいと思いました。

      それは勘弁してください(笑)

  2. hanaruma より:

    gatoさんの記事で諸々腑に落ちました!ありがとうございます。とても興味深く読ませていただきましたm(_ _)m

    • gato より:

      hanarumaさんコメントありがとうございます!

      そう仰っていただけるだけでもモチベダダ堕ちで書いた甲斐あります(笑)

      無理矢理筋道を通した感は否めないですが、お役に立てたなら幸いです!

  3. 通りすがりのイルカ より:

    初めてのサイトで、まずコメントなど残さないのですが、gatoさんの素晴らしい考察にお礼を書きたくなりました。
    もう中年なのでアニメに傾倒できるほど若くないという諦感が、度肝を抜くドはまりぶりで、何年ぶりかにドキドキしながら特別編を観ました。
    ドラマの野島伸司の作風は特に好みではないのですが、アニメにするとエグみが和らぐのがポイントですね。
    もともと魔法少女版エヴァっぽいと思いながら観ていたのですが、「おめでとう」のエヴァ初代エンディングに近い、見事な地獄にオチましたね。その難解な地獄も楽しめなくはないのですが、這い上がるのに考察がすごく役に立ちました。ありがとうございました。
    今度は映画版で、ぜひ、裏アカ、アカと、アイたち三人が協力して、●と●がフリルと一緒にエッグ内に残る代わりに、○と○を現実に連れ戻して、みんなで友達になって割れた卵のシェアハウスに住む真のエンディングが観たいと妄想します。
    そういう等価交換なんだ、殻を破る側と閉じこもる側の対決なんだと、一昨日来るほど遅ればせながらやっと理解できました。
    アイも小糸という現実と向かい合いむしろ強くなったはずです。あの突き放しに改めて野島伸司らしい露悪的リアルさを感じて、いい意味でトサカに来ました。
    昭和の中年なので、あの決め台詞は最高にカッコよく、アイたち四人がフリル側をズッキュンバッキュンする様をスクリーンで早く観たい、と最後に力説しておきます。
    非常に腑に落ちました。本当にありがとうございました。

    • gato より:

      通りすがりのイルカさんありがとうございます!

      >初めてのサイトで、まずコメントなど残さないのですが、gatoさんの素晴らしい考察にお礼を書きたくなりました。

      そこまで仰っていただけるとは恐縮です。

      「素晴らしい」と称賛されるほどの出来ではないと自省しておりましたが…励みになります。

      >ドラマの野島伸司の作風は特に好みではないのですが、アニメにするとエグみが和らぐのがポイントですね。

      恐らく野島伸司全盛期をご経験されているかと存じますので、むしろ僕より作風や傾向を理解されているかと拝察します。

      仰るような「エグみ」が野島伸司の提示するリアリティなんでしょうね。

      >もともと魔法少女版エヴァっぽいと思いながら観ていたのですが、「おめでとう」のエヴァ初代エンディングに近い、見事な地獄にオチましたね。

      実のところを言うと、僕も似たような印象を持っていました。

      最終回の質感は『エヴァンゲリオン』の旧劇場版、シナリオ全体の傾向は『魔法少女まどか☆マギカ』というイメージでしたね。

      ただ、『ワンエグ』は『エヴァンゲリオン』と違い、虚構と現実の壁すら突破するような暴力的な「崩壊」を描いているわけではなく、どこか歪で不完全ながらも落ち着いた着地になっています。

      また、恐らくアイは(彼女に限らずリカや桃恵、ねいるも)その気になれば『叛逆の物語』のほむらのようになることもできたはずですが、彼女達は諦めるか、あるいは前向きに新たな友達に手を差し伸べる道を選びました。

      そこにはほむらのような執念はなく、むしろ現実と折り合いをつけるという理性的な決断といえます。

      恐らくこれらの差異は野島伸司が実写畑出身の脚本家であることが大きいのでしょう。

      ある意味二次元(アニメやゲーム)は非常に虚構的なメディアですが、実写は現実という制約がある分、「いかに現実と向き合うか」という意識が必然的に差し込まれるかと思います。

      つまり二次元は現実を蹴っ飛ばしてひたすら虚構的なシナリオを展開させられますが、ドラマは現実という制約があるために、どこかで現実と折り合いをつける必要が出てくる。

      その違いが『ワンエグ』には現れていたのかもしれません。

      ただ、二次元は二次元で、最終的に一つの不可能性に行き当たるようにできており、『エヴァンゲリオン』も『魔法少女まどか☆マギカ』もその不可能性が根底にあるからこそ面白いと思っておりますが(笑)

      >今度は映画版で、ぜひ、裏アカ、アカと、アイたち三人が協力して、●と●がフリルと一緒にエッグ内に残る代わりに、○と○を現実に連れ戻して、みんなで友達になって割れた卵のシェアハウスに住む真のエンディングが観たいと妄想します。

      そのエンディングは面白いですね。

      というか、映画版をやるならその方向のオチじゃないと厳しいか(笑)

      まぁ特別編で「終わり」って言っちゃっているので、映画版は少々望み薄ですが…。

      >そういう等価交換なんだ、殻を破る側と閉じこもる側の対決なんだと、一昨日来るほど遅ればせながらやっと理解できました。

      正直あの特別編なので、取ってつけたような論理なのは重々承知ですが、本編の最終回の描写も踏まえるとこれがベターかなと。

      もうちょっと補講するなら、フリルやエッグの中の少女達のようなタナトスに属する者が殻に閉じこもる側であり、アイ達のように生きたくなくなっても必死であがいて生きる者達が殻を破る側なんでしょう。

      ただ、この解釈ってエッグ(卵・殻)=生(誕生)の象徴が全く逆の意味で使っているので、本当はもっと詰めなきゃいけないんですよね…。

      >アイも小糸という現実と向かい合いむしろ強くなったはずです。

      確かにこれは仰る通りで、アイは小糸の友情が嘘だった(あるいは裏があった)と理解したうえで小糸と向き合っているわけです。

      これができる時点で、アイはかなり精神的にタフになったことが窺えます。

      例え友達に捨てられても、友情は捨てない。

      だからこそアイは最終回でねいると再会する決意ができたのだと思っています。

  4. 初投稿 より:

    特別編を観て、もやもやしていたものが昇華されました。
    ありがとうございます。
    初めてこう言った考察の欄にコメントするので、不躾でしたらすみません。

    最後のあたりのシーンで、ねいると思しき人から連絡があって、携帯を捨てるシーンがあり、その後泣いていますが、あの部分はどう解釈したら良いのでしょうか?
    パラレルワールドのねいるから電話がかかってきて、ねいるを助けることを一度拒否した(携帯を捨てることで)ことを後悔して、泣いたということでしょうか。

    そもそもパラレルワールドのねいるから電話かかってくるのか?とも思い、、
    もし何か解釈されてましたら教えて下さい。

    • gato より:

      初投稿さんコメントありがとうございます!

      >特別編を観て、もやもやしていたものが昇華されました。

      ありがとうございます!

      少しでもモヤモヤが晴れたのなら幸いです。

      まだ自分の中では得心がついていないところもあるのですが(笑)

      >最後のあたりのシーンで、ねいると思しき人から連絡があって、携帯を捨てるシーンがあり、その後泣いていますが、あの部分はどう解釈したら良いのでしょうか?

      僕が書きそびれていたところを的確についてきますね(笑)

      ちょうど心残りの一つでしたので、ご返信ついでに補完します。

      まず、あの電話はねいる本人から掛かってきたものだと思っています。

      恐らくフリルに敗れ、タナトスに囚われて自害する直前に友達であるアイに一言を言おうとした…という具合でしょうか。

      フリルと対峙した時のどこか晴れやかな表情や、彼女なりに覚悟を決めて一人で立ち向かったことを踏まえると、ねいるはアイに前向きな別れを告げたかったのではないかと邪推しています。

      正直描写が少ないので推測の域は出ないですけどね(笑)

      そしてアイが携帯を投げ捨てたのは、かつて小糸との間で体験したことを想起したからだと思っています。

      第3話までのアイは小糸の事故の真相がわからずに色々思い悩んでいましたが、彼女の葛藤の根幹には「自分に何も言わずに飛び降りた」という事実がありました。

      友達でありながら、自分を置いて命を絶ったことにアイは悲しみや怒りを覚えていたわけです(アイからしたら、言ってくれたら自分も命を絶つつもりだった)

      そして今度はねいるが実質的に玉砕に等しい戦いを挑んでしまった。

      これにより、アイは再び小糸の時と同じような感情を覚えたのではないでしょうか。

      また友達が自分を置いていってしまったことの怒りと悲しみがあまりに強かったために、アイはねいるの電話に出ずにスマホを投げ捨て、見捨てる道を選んでしまったのでしょう。

      もっとも、ねいるは現実世界に帰るという前向きさを保ちつつも、ネズミのアダムをアイに預けていたところを見ると初めから命を捨てるつもりだった可能性が高いですから、殊更アイには辛かったでしょう。

      その後多恵に縋ってアイが泣いていたのは、仰る通り拒否したことを後悔して泣いたのでしょうね。

      その意味では、あの段階のアイはまだねいるの選択を桃恵やリカのように受け入れられなかったといえます。

      ただ、ねいるはねいるで単独でフリルと対峙したのはやむを得ない選択だったのでしょう。

      「あいるの模倣AI」という自分の立ち位置を超克しようとしていたねいるは、初めから自分の力で成し遂げるつもりだったのかもしれません。

      アイ達にさえ秘密にするほど重い事実だった彼女の正体にまつわる問題は彼女自身のものですし、。

      それに桃恵やリカがハイフンやトットのためにトラウマを植え付けられ、平静を失っていたタイミングだったことも考えると、殊更友達を…アイを巻き込めないですからね。

      ただ、それがアイの琴線に触れてしまったのは皮肉なことです。

      これを踏まえると、初投稿さんが気にしていた場面はアイとねいるのすれ違いを示しているといえるかもしれませんね。

      …こんな感じでどうでしょうか(笑)