こんにちは。くらむBONです。
「ひぐらしのなく頃に卒」アニメ「綿明し編・其の参(卒6話)」のポイントを振り返りながら考察をしますので、ネタバレを踏みたくない方はご注意下さい。
綿明し編・其之参で描かれたのは前回記事内で考察していた御三家の人間たちへの惨劇で、細部は違いましたが「ひぐらしだし」と、サクッと切り替えていきたいと思います。
今回は綿明し編の解答をまとめて、祟騙し編の過去記事などを振り返りつつ、卒の情報を組み込んで祟明し編を考察。
鍵となるキーワードは「大石の皮肉」です。
では、「ひぐらしのなく頃に卒」の惨劇について考察してみましょう。
綿明し編・まとめ
「綿明し編」の犯行は全て魅音によって引き起こされていて、考察してきた魅音L5発症ルートと似ていますが細部が読み切れていませんね。
魅音L5発症ルートはこちらで考察しています。
解決編の「綿明し編」にはもう考察すべきポイントが無いので、簡単に流れをまとめてみましょう。
綿明し編の概要
・沙都子により魅音にH173が使用された。(どうやったかは謎)
・発症のトリガーはおもちゃ屋で詩音と圭一のデートを目撃した事。
・魅音は綿流しの後、詩音を問い詰める際に56して以降、御三家の人間を拷問していく。
・犯行は全て魅音によるもので、L5発症後に圭一を守るために行動が極端になっている。
・梨花の事件は圭一と梨花との会話がきっかけ。梨花を56し遺体を遺棄。
・鷹野、富竹が失踪した件で園崎家(S案件)を大石のチームが監視。
・鷹野、富竹は逃走するのみで直接事件には関わらない。
・魅音が圭一を守るため園崎家に呼び出し監禁。
・沙都子が梨花の事件について問いただすため園崎家を訪問、回答を得て魅音を沙都子が銃撃。
・沙都子は梨花の4を確認して自害。祟明しのカケラ世界へループ。
前回コメント欄の名無しさん(1号)さん、補完ありがとうございます。
魅音による梨花56しの読みがばっちりですね。
どうも推しキャラの考察になると願望が入ってしまうようで、私の修行不足です。
旧作の圭一のセリフではありませんが「クールになれ。くらむBON。」という言葉で冷静さを取り戻したいと思います。
L5発症する加害者たちが皆、それぞれに抱えている問題点をトリガーとして発症するところは変わっていないようです。
「祟騙し編」でL5発症した大石は、どんな闇を抱えていたのでしょう。
まずは「祟騙し編」を簡単に振り返ってみます。
祟騙し編の欺瞞(ぎまん)は?
次回は「祟明し編」であることが予告で明らかになり、私は「祟明し編」が話数から考えてカットされるのを心配していたので、杞憂に終わってホッとしました。
祟騙し編全5話は沙都子の虐待事件に関する部分がほとんどを占めていて、結末までを読み解くためのヒントが少ないという特徴があります。
「祟騙し編」という文字通りの欺瞞に満ちた物語の謎をまとめてみましょう。
・鉄平による沙都子への虐待が無く、鉄平は「綿明し・郷壊し編」のSSR鉄平なのか。
・沙都子による大石へのH173投与があったのか。(6/16夕方、雛見沢を歩く大石?)
・鉄平が大石に逮捕されたという沙都子の証言は偽証なのか。
・6/18に児童相談所で4つある大石の皮肉めいたセリフは真実なのか。
・5発装填のニューナンブで6発打っているのは、大石の銃が100万発撃てるコスモガンだから。
「皆殺し編」にあたる児童相談所での一件を除くと細部を除いてこんなところで、SSR鉄平の登場はほぼ間違いなく、沙都子への虐待は存在しないことでしょう。
「祟騙し編」でL5発症しているのは大石なので、「祟明し編」では大石の物語と、沙都子の手駒SSR鉄平が語られていくことになると考えています。
事件の背景を読み解くうえでキーワードになるのは「大石の皮肉」です。
鉄平VS圭一の事件で鉄平の動機については、鉄平のセリフから別ライター「ササミ」さんが過去記事で考察しています。
おおむね私の見解と一致しているのでご紹介いたします。
祟騙し編(業13話)「ササミ」さんの過去記事はこちらです。
大石の皮肉
6/18の児童相談所での大石は、圭一や同僚に向けて、皮肉めいた幾つかの発言をしています。
大石のセリフの真意はどこにあるのでしょうか?
この記事はネット上の考察などを入れない形で、あくまでもアニメ作品のみで考察を進めますので、考察部分に関しては個人的な意見としてとらえていただければ幸いです。
大石のセリフより
「今だけは前原さんにちょいと華を持たせようと思っています。」
「前原さんは自分が正しいことをしていると信じて疑いもしないんでしょうね。」
「華を持たせるのも、茶番に付き合うのも今だけです。」
「私も児童相談所に北条家の現状を知ってもらいたいんですよ。」引用:ひぐらし業・祟騙し編5話(業13話)
「私も児童相談所に北条家の現状を知ってもらいたいんですよ。」という発言が一番問題で、「郷壊し編」を見た人は気付くと思いますが、この時点で大石は北条家で暮らすSSR鉄平と沙都子の生活について知っている事になります。
また、「今だけは前原さんにちょいと華を持たせようと思っています。」と語っているので、大石は正々堂々と友達の為にケンカする自分と圭一を重ね合わせて見ているのではないかと考えられます。
大石がL5発症していたら、このような理性的な考えが出来るとは思えないので、まだ沙都子によりH173は投与されていないのではないでしょうか。
残り二つのセリフから、大石は圭一の行動が空回りしている上に、何者かに祀り上げられているという確信めいたものを持っていることがうかがえます。
つまり「祟騙し編」は雛見沢ダム戦争の対立構造になっていて、鬼ヶ淵死守同盟(大石の中では)と北条家が対立し、大石は北条家についていることになります。
では大石が発症に至るまでを考察していきましょう。
大石L5発症ルートを考察
大石は村人たちから「オヤシロ様のつかい」(入江談)と噂される刑事で、1年目の事件で4んだ工事現場の監督とは友人でした。
園崎家と御三家が「オヤシロ様の祟り」を起こしていると考えていて、大石自身のセリフから「雛見沢連続怪死事件」の犯行は、村ぐるみで行われていると考えている警官。
「祟騙し編2話(業10話)」では2・4年目の事件にかかわりの深い沙都子に話を聞くために大石は雛見沢分校を訪ねています。
大石が発症するに至るまではシンプルに考えることが出来ます。
- 大石L5発症ルート
- 大石は6/13以降6/16夕方までの間に北条家を訪問して、鉄平と沙都子の暮らしを目撃。
- 沙都子は鉄平に村ぐるみでイジメられている話をして、村全員が北条家を排除しようとしていると信じ込ませる。
- 児童相談所職員と熊谷を伴って北条家に行き、虐待の事実がないことを児童相談所職員に確認させる。
- 6/18夜、沙都子によりH173投与。(いつも通り謎展開で注射完了・腰のポーチに注射器が入っていた?)沙都子が圭一に電話して鉄平の逮捕を偽装。
- 6/19沙都子は圭一をたらし込み自宅へ、鉄平は沙都子により圭一にハメられたと思い込み襲撃、逃げたフリの沙都子は圭一と鉄平の事件現場に大石を行かせる。
- 雛見沢の次世代を担う圭一が鉄平を56したため、大石は「村ぐるみの犯行説」を持っていたのでL5発症してバットを持ち綿流しの祭り会場へ。
(この時園崎本家にいたお魎も襲撃済?大石の頑張り物語を期待) - 大石の発症により梨花は56され、圭一、レナが生き残りこのカケラ世界は終了。
沙都子がH173を大石に投与するタイミングはいつでも良いでしょう。
強いてあげるなら、沙都子が持っているポーチに入っているのが注射と銃だとしたら、6/18が濃厚かなと考えます。
魅音は発症までに時間がかかっていましたが、大石がH173を投与した後に発症するタイミングを間違えると、鉄平と沙都子も56される危険がありますね。
状況証拠とセリフしか鍵がない謎解きというのはつらいものがありますが、おおむねこんな形ではないでしょうか。
ひぐらしのなく頃に卒6話感想まとめ
「綿明し編」全話を通じておおむね予想はしていたものの、旧作からの魅音のキャラ崩壊がすごく、ほぼ詩音(真魅音)なので困惑。
1ファンとしてはビミョーな心持ちですが、沙都子の目的は達成されているので「目明し編」のカケラ世界も惨劇のうちに終わっていって、「まあ、そうなるだろうな」という感想でした。
魅音が罪の意識からか、梨花56しのシーンで全てが終わったら罪をつぐなう発言をしていて、L5発症しながらも魅音らしさが垣間見えたことがせめてもの救いかなと思います。
今回も沙都子やエウアに関する謎が語られることはなかったので「祟騙し編」の整理と「祟明し編」考察をしてみました。
「鬼明し編=レナの頑張り物語」で「綿明し編=魅音の頑張り物語」だとすると、「祟明し編」は大石の頑張り物語になりそうで、大石が主人公の「〇〇編」は珍しく期待してしまいます。
ではまた次回で。
ばいばい。
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コメント
確かに鉄平は虐待はしてないでしょうね。郷壊し編で不良から沙都子を助けてたし、その事を大石も知ってるから「児童相談所に北条家の現状を知って欲しいんですよ」って言ったのだと思います。
鉄平の暴走はエウアの仕業かなと思います。
(錫杖の音が鳴ってた)
大石は確認の為に北条家に来て沙都子にH173を打たれたのでは?
沙都子の赤目は不完全な羽入と違い、完全なるエウアから与えられた力だから別の能力があるのかも?魅音への注射の瞬間や早撃ち時の瞬間がカットされてるのが、能力を隠してる伏線に思えます。
アメリカ育ちの日本人さん。
はじめまして。コメントありがとうございます。
ありえますね。某事件簿の魔術師2世の言葉を借りればファンタジーが登場している時点で「ハウダニット」は意味が無く、テーマを「大石の皮肉」に限定しているので記事内では割愛しています。提示された条件とキーワードで求められるのは「ワイダニット」だけなのが厳しいところですね。猫(梨花)が沙都子に追い詰められる様子を眺めるために沙都子に力を与えている、「傍観者」エウアがカケラ世界に干渉するか疑問ではあります。
>鉄平の暴走はエウアの仕業かなと思います。
(錫杖の音が鳴ってた)
そうですね。記事中でも書きましたがH173投与のタイミングは次の2択かなと思います。
それらしい描写は6/16の夕方にあり田園風景の中を歩く大石の姿があります。6/18の訪問では同僚のくまちゃんと児童相談所職員がいますが、何もなければくまちゃんが職員を車で送り届けることになるので、綿流しの祭りや「オヤシロ様の祟り」の話を理由に大石を引き留めるなどすれば投与するために2人の時間が作れるはずです。
>大石は確認の為に北条家に来て沙都子にH173を打たれたのでは?
うろ覚えですが羽入(フェザリーヌ)には確か○○能力があったかな?どのカケラでの記述だったか、うみねこだったのかは忘れました。沙都子が使えるのかは不明ですが、そういう能力があってもおかしくないですね。このあたりについては次回以降で記事にするかもしれません。
>沙都子の赤目は不完全な羽入と違い、完全なるエウアから与えられた力だから別の能力があるのかも?魅音への注射の瞬間や早撃ち時の瞬間がカットされてるのが、能力を隠してる伏線に思えます。
ではまた。楽しんでいただけたら幸いです。