こんにちは。くらむBONです。
『鬼滅の刃 遊郭編4話』の内容に触れるので未視聴の人はネタバレに注意してください。
4話では宇随天元の嫁に加えて善逸が行方不明となり、上弦の鬼の存在を察知した天元は責任を感じて自分でケリをつけることにします。
そんな話も忘れるくらいムキムキねずみと鯉夏花魁がかわいい回でした。
この記事は原作未読の状態で視聴したアニメファンが、伏線や作品中の謎について考察していくシリーズです。
原作既読の皆さんは、未読ライターの斜め上な考察を生暖かい目で見守ってください。
目次
ムキムキねずみと宇随天元
4話では伊之助の元に登場した絶妙な気持ち悪さのある「忍獣」ムキムキねずみが、全てを持って行ってしまった感があります。
つぶらな瞳と鍛錬によりカットされた筋肉美のアンバランスさがキモカワいく、妙な笑いが浮かんでしまって正視できないので、頼むからポージングは止めてください。
宇随天元がムキムキねずみを仕込んだのですが、テイム内容が筋トレ極振りっぽくて、継子(つぐこ)の隊士がいたとしたら筋トレ脳筋に育成されそうな予感がします。
この記事はネット上の原作考察などを入れない形で、アニメ作品初見の所感のみで考察を進めますので、考察部分に関しては個人的な意見としてとらえていただければ幸いです。
非情の元忍び「宇随天元」の本質
宇随天元は善逸の失踪を機に吉原遊郭に潜む鬼が上弦の鬼だと確信したようで、炭治郎と伊之助に戦線離脱するように指示します。
任務に失敗した妻たちの捜索のために、天元が鬼殺隊員を協力させたのは職権乱用と自分でわかっていても、鬼殺隊員が犠牲となる事は別の問題として考えているのかな?
個人的に「行方不明になったものは4んだものと捉える」という天元の言葉には元忍びとしての非情さを感じました。
その反面で、「生きてるやつが勝ちなんだ」というセリフには、使い捨てにされるのが前提の忍びの矜持を捨てた、現在の天元の価値観がにじんでいる気がします。
雛鶴と切見世
天元は京極屋に潜入して、主人の証言から雛鶴が病気になって切見世(きりみせ)という場所にいることを突き止めました。
遊郭だった京極屋とは違う、切見世とはどんなところでしょうか?
江戸時代における最下級の女郎屋。店が5~8軒の長屋形式であったから長屋ともいい、また局(つぼね)見世ともいう。ただし、近世前期の局見世は格が高く、これとは別物である。切(きり)とは時間売りの単位を意味し、一切(ひときり)は銭100文を相場としたが、諸種の理由をつけて数倍の料金をとられることが多かった。店は間口が6尺(1尺は約30センチメートル)か4尺5寸で、座敷は2畳ぐらいしかなく、一店に一妓(ぎ)が原則であった。
引用元:コトバンク 出典「小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)」
忍者である雛鶴は蕨姫が鬼であると察知して、遊郭の医者を騙せるように薬を使って仮病を装い、格落ちした別の店に潜伏して天元の救出を待っていると推察しています。
花魁は体が資本で病気になると価値が下がってしまうため、安価な別の店舗に回る事があり、これを利用したのだなと思いました。
鯉夏花魁と禿ちゃんズがかわいい
個人的に日本人としての感性が遺伝子に組み込まれているせいなのか、和装美人の鯉夏や禿(かむろ)ちゃんズを異様にかわいく感じました。
禿ちゃんズのお仕事は姐さんである鯉夏花魁の身の回りのお世話なのですが、本を読んで欲しいとねだる様子は、どう見ても娘ちゃんたちなのでほっこり感がスゴイ。
禿はおおむね6歳くらいから女衒に見込まれて遊郭に入るので、まだ文字は読めないのでしょう。
鯉夏に限らず花魁は夜のお仕事の他に芸事や一般教養なども超一流なので、鯉夏は逆に禿ちゃんズのお世話もしていたのか、これまでの関係がうかがえます。
鯉夏花魁の身請けは4亡フラグを感じさせる幸せ展開でしたが、堕姫との戦闘で炭治郎に救出されたのでホッとしました。
吉原遊郭でいろんな経験をしてきた鯉夏花魁には、身請け先で幸せになって欲しいですね。
上弦の鬼「堕姫」が叡智すぎる件
鯉夏花魁の危機を察知した炭治郎は、たった一人で堕姫との戦闘になりました。
堕姫の正体や能力を前回までの記事で考察してきましたが、かすりもしていなくて草。
前回までの記事はこちらからどうぞ。
炭治郎の推論や伊之助のセリフでおおむね明かされているので、興味を持たれた方は記事と比較していただけるといろんな意味で面白いと思います(自虐)。
今回、上弦の鬼としての本性を現した堕姫の衣装が叡智すぎるので、サイト的になかなか画像を貼れなくて苦笑い。
個人的にコスプレ映えしそうで叡智に満ちていてかわいい衣装なのですが、イベント会場で堕姫のレイヤーさんは諸事情により、某格闘ゲームの不知火流クノイチのような扱いになりそうです。
上弦の鬼なのに能力が弱くない?
堕姫と戦闘になった炭治郎の分析では帯の中に相手を取り込む能力があると語られていましたが、本当にそれだけなのでしょうか?
柱を何人も倒している上弦の鬼にしては、異能全開のジャンプ漫画の中ボスキャラとしてはちょっと能力が弱い気がします。
隠し玉として某竜玉の宇宙の帝王様のように変身を残していたりして。
考察の反省も踏まえて堕姫の実際の戦闘シーンを見た所、帯の色と動きからワーム系のモンスターのイメージを持ちました。
ここでいうワームとは蚯蚓(みみず)の事で、堕姫の女性の体がフェイクで本体が帯のほうだったら面白いと思います。
鬼滅の刃遊郭編4話感想まとめ
ムキムキねずみと鯉夏花魁のかわいいさの他に見どころとしては、夜間の空中での炭治郎の戦闘シーンが奇麗に描かれていて見惚れてしまいました。
上弦の鬼「堕姫」と戦闘を開始した炭治郎は上弦の鬼という存在に対して、恐怖しているのが分かります。
4か月前に上弦の鬼「猗窩座」によって煉獄杏寿郎を無限列車で失っているので、その記憶や強さのイメージが残っているのでしょう。
何とか鯉夏花魁を取り戻したものの、現在の庚レベルの炭治郎では太刀打ちできないのは明白です。
今は実力不足でも煉獄が上弦の鬼に挑んでいった姿を思い起こして、「やるしかない」と考えている炭治郎の覚悟が試されていくのだと思います。
雛鶴の元に向かった宇随天元が合流できれば良いのですが、到着までの時間を稼ぐ遅滞戦術で乗り切るしかないのがツライ。
次回からは謎解きパートは終わって、本来の見どころの戦闘メインの展開に入りそうなので、制作のufotableらしい戦闘シーンを魅せてくれることに期待がかかります。
ではまた次回で。
ばいばい。
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コメント
くらむBONさんと同じ、原作未読の立場からまた書かせていただきます。
くらむBONさんの見立てに同感で、今回の鬼はビジュアルはインパクトバッチリですが、「強さからくる怖さ」は、いまいちのような…です。まだ分かりませんけどね。
今回も初見で直感的に感じた残念部分を書きます。
①京極屋の旦那のソロバンが昭和の4つ珠ソロバンでありえない。大正時代は5つ珠ソロバンが当たり前です。時代考証が雑。「小さなリアルの積み重ねの先に、ファンタジーという大嘘が成立する」という宮崎監督の格言を意識してほしい。
②投げつけた後のソロバンの珠が綺麗に整列しててありえない。監督のチェック手抜き。
③鯉夏花魁にカミングアウトした炭治郎の後ろのふすまの鯉の絵が、なぜか胸ビレが肉厚で長三角形の鮫の胸ビレの鯉が数匹混じっていた。恐らく、鮫の写真をキャプチャーして作ったのでしょう。やっつけ仕事感が残念。
④「とーかぼり」と言われても音声だけでは字のイメージ沸かない。調べたら「藤花堀り」でした。鬼滅は画面内に文字や図をバンバン登場させるのが今や伝統工芸になっているのですから、正にこういう時にこそ使うべきです。
⑤その藤花堀りの現象の見せ方が真っ赤なペイント状って…、色指定のセンスが残念。せめて濃い目の肌色で見せてほしかった。できれば、伊之助が筋肉の膨張現象と言ってるんだから、天元の腕や、炭治郎・禰豆子の顔に浮き出る血管のような肌の起伏でみせる表現処理のほうが説得力があったと思います。
ケチをつけたり粗探しが目的ではありません。大好きな鬼滅だから、深く見ていると思ってくださいね。実際、作画のクォリティーには脱帽です。伊之助が指をグニョグニョする映像なんて、分析機にかけて調べたらフルアニメ(1秒に30枚の作画)でした。作画陣の職人気質にあきれるばかりです。もちろん、良い意味で。