こんにちは、ウロコです。
トランプで好きなのは、中国雑貨の店でよく売ってる、カード一枚一枚に物語の登場人物が印刷されているやつです。
今「三国志」と「水滸伝」を持ってるので、次は「西遊記」が欲しいですね。
賭ケグルイ第2話はトランプ勝負。トランプ製造も手がける玩具メーカーの社長令嬢との勝負に蛇喰夢子(じゃばみ・ゆめこ)が挑みます。
スポンサーリンク目次
私立百花王学園のルール
前回夢子に負けた早乙女芽亜里(さおとめ・めあり)が「ミケ」に転落している所から、この学園の解説が始まります。
経営者の子弟が多く通うことから、賭け事が推奨されて来たのは昔からのこと。
確かに、時勢を読む勘や腹の探り合い、時にはハッタリをかます度胸や運の良さなど、ビジネスの駆け引きに要求される能力と、賭け事のそれには共通している部分もあるので、一応の理屈は通っていますね。
(現実にこんな指導方針を打ち出してたら、学校法人の認可が下りないと思いますが)
そこから現在の形になったのは2年前。桃喰綺羅莉(ももばみ・きらり)が生徒会長に就任してからのこと。
生徒会は、学校での賭け事の、いわば総元締め。
その生徒会への上納金の多寡=賭けの勝ち負けによって生徒を階層化し、下位100名は男子なら「ポチ」、女子なら「ミケ」と呼ばれる奴隷階級へと落とされるのです。
一夜にしてクラスのボスから最下層へ転落しためありの姿は、賭け事で身を滅ぼす人々の末路を分かりやすく示していました。
もともと人望があった訳ではなく、「力」で支配していただけですから、その「力」を失えば、誰も助けてくれません。
スポンサーリンク「ダブル神経衰弱」の勝負とトリック
そんな中、生徒会のメンバーである皇伊月(すめらぎ・いつき)が夢子に勝負を持ちかけます。
生徒会へ入れたのも、大手玩具メーカーの社長令嬢としての財力が理由だと言われるいつきですが、同時にトランプの強さにも定評があります。
ダブル神経衰弱のルール
2組のトランプを使用するため、テーブルの上には同じカードが2枚ずつ存在する事になる。この2枚を揃えなければカードは取れない。その他は普通の神経衰弱と同じ。
いつきが使ったイカサマの手口
特殊なトランプを使い、自分だけは裏側からカードの中身がわかるようにする。
本来新品(未開封)のカードを使うのは、「カードに細工していない」ことを証明するためです。
でも、カードを作っているメーカーの社長の娘であれば、製造過程で細工することも可能なのですね。
- 社長令嬢の立場を利用し、商品として出回っているトランプと全く同じ外見の、自分専用のイカサマ用トランプを作らせていた。
- 温めると絵柄が現れる特殊なインクを使い、裏面(共通面)に、表面(数字面)の内容がわかる模様を印刷しておく。
- 予めカバンの中でカードを温めておき、カードを展開した直後にカードの位置を確認・記憶しておく。2〜3分でカードが冷めると模様は消えるため、相手にはバレない。
ふつうはお風呂で温めると絵柄が消えるポスターや、飲み物を入れると絵柄が現れるマグカップなどに使われているものですね。
イカサマを破った夢子
いつきは2組のトランプのうち、1組だけをこの特殊なトランプに変えていました。
しかし夢子は、最初から特殊インクのトリックに気づいていたと思われます。
特殊インクの模様を覚え、1回めの勝負で模様と数字面を照合して行く。
つまり、2回めはいつきだけでなく、夢子もカードの中身を把握していたのですね。
夢子には映像記憶能力がある?
いつきはトランプを作らせた本人なので、当然特殊インクのどの模様がどのカードなのかを最初から頭に入れています。
しかし夢子には、それを覚える時間はなかったはず。
今回のような勝負を可能にするには、ずば抜けた記憶力、それも見たものをそのまま写真に撮るように頭の中に灼きつける映像記憶能力がなければ不可能なのではないでしょうか。
もし夢子にこの能力があるならば、インクが透明になるまでの2〜3分の間にすべての模様の配置を覚え、裏面と照合しながら全てを記憶することも可能だと思います。
皇伊月(すめらぎ・いつき)の背負ったリスク
2回めの勝負にあたり、夢子はいつきに揺さぶりをかけます。
2千万円の賭けに勝つ。その代償に、もっと大きなものを失うかもしれませんよ、と。
遊びに使う本当の玩具のトランプならば、適当な紙に模様を印刷すればOKです。
でも、手品や賭け事に使う「正式な」トランプは、言わば球技における「公式球」。そのクオリティが勝負の行方を左右します。
専用に開発された素材(紙の場合もあれば、プラスチックのカードもあります)を使い、色むらやカスレなど些細な印刷ミスも許されません。
そんなデリケートな商品で全国2位のシェアを確保しているのは、長年に渡る技術と信頼の積み重ねがあってこそ。
そのメーカーが、よりによってイカサマ用のトランプを作らせていた。
これが世間に知られれば、単にトランプが売れなくなるだけでは済まないでしょう。
企業の根幹を揺るがす信用問題に発展しかねません。
おそらくいつきは、自分の行為に潜むそのリスクを自覚していなかったのでしょう。
夢子はに指摘されて動揺したいつきは、あっさりと夢子に敗北します。
いつきが「爪」を求めた理由
大企業の社長令嬢であるいつきにとって、「お金」は幾らでも好きなだけ手に入るもの。
それ故に、彼女にとっては「お金」も、「お金で買えるもの」も、行動の動機づけにはならないのでしょう。
他人の生爪を剥がして手に入れた所で、それで自分の指先を飾れる訳ではありません。
何の役にも立たないものを求めるのは、「お金では手に入らないもの」を手に入れるためだと思われます。
しかしそのための「勝負」も、結局はお金の力に頼ってリスクを回避しているのですね。
それは夢子にとっては「つまんない」勝負でした。
夢子にイカサマを見破られ、ここからがリスクを背負った本当の勝負になる、という局面。
しかし彼女にはそのリスクを背負う度胸はありませんでした。
スポンサーリンク第2話「つまんない女」感想
はしたないですわよ、夢子さん。
前回から感じてはいましたが、夢子は賭けに自ら命を危険に晒すスリルを求めているだけでなく、そのスリルに性的な快感を感じてますよね。
タナトスとエ口ス。そして食欲と性欲は繋がっている。OPの映像を見てしみじみそれを感じました。ナイフとフォークを持って食べる気満々の夢子は、一体何を貪ろうとしているのでしょうか。
一見清楚なお嬢様風。常におしとやかな口調を崩さない(すさまじい顔芸を見せて凄んでいる時でさえ)夢子ですが、同時に自分のふしだらな欲望を隠そうともしていないのが、妙な潔さを感じさせます。
いつきはそんな境地からはおよそ程遠い所にいましたが、生徒会の他の面々は一筋縄ではなさそうですね。
今回、生徒会メンバーの1人を負かしたことで、本格的に生徒会から目をつけられた夢子。
学食に生徒会長・きらりの忠臣である五十嵐清華(いがらし・さやか)の姿もありましたね。
「あいつがやられたか」「しかしやつは我々の中では最弱…」というベタなやりとりを堂々とやってのける生徒会のメンバーにワクワクが止まりません。
そしてめありは一体どこまで落ちて行くのか。次回も楽しみですね。
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コメント
初めまして。
記事を楽しく読ませて頂きました。
個人的な感想ですが1、2話見た感じるでは、緻密なロジックを楽しむと言うより賭けに対する狂喜を主題にしている様ですね。思わず夢子より、敵役の二人のお嬢ちゃんを応援したくなってしまう!。
それにしても伊月ちゃん、勿体無いことしたなー、と思う。この神経衰弱、二人の能力から言って先手必勝でしょう?。二回戦終わりで二人の収支はトントンで、夢子の方から勝負を挑んで来たのですから、伊月ちゃんが先手を貰える様に夢子に交渉すべきでしたね。これがダメなら勝負は幕引き。ただ、三回戦目は二千万の現金のみの勝負にする。(まあ、意図は見え見えですから勝負に夢子は乗らないでしょう。)
三回戦目、もし伊月ちゃんが先手で闘えたなら必勝です。夢子は二千万の借金をして、四回戦目は断れない。この時、爪を賭ける。
四回戦目は先手を夢子に譲りましょう。伊月ちゃんも、正々堂々とノーマルデッキ2組で闘いましょう。トリックカードの処分も出来て、リスク無く勝率半々の賭けが出来るのだから。
うーん…、上記の方法で伊月ちゃんが勝つ目が出てくると思うし、勝率半々の危険な勝負なんて夢子が大好物そうだし、間違って無いよね?。(いまいち、考え違いをしていそうな…。)
それと、伊月ちゃんがイカサマカードを会社に作らせていたけど、有名、無名に係わらずカード製造会社はトリックカードを作るものです。名目上はマジック用とはなっていますけど。1話で使ったフェイス面が空白(ブランク)のカードもトリックカードです。今は家庭用のプリンターも性能が良いので、パソコンでフェイス面をデザインし印刷、クリアニスをスプレーすれば立派なトリックカードの出来上がり。
パソコンが普及する前は「Fako」deckと言う印刷されたトリックカードもあった位です………。(話がズレました。御免なさい!。)
とにかく、伊月ちゃんがトリックカードを使った事は責められても、彼女の親の会社がトリックカードを作っても何ら問題は無いはずです。
伊月ちゃん!、がんばれ!、夢子に負けるな!。(……………、自分でも何を言ってるのか解らなくなってきた…。)
白昼夢さん
初めまして。ご丁寧なコメントありがとうございます。
おっしゃる通り、賭け事のかけひきそのものではなく、賭けを通して露わになる人の本性や欲望(特に夢子の狂気)に焦点を当てているようにも見えますね。
自分が応援しているキャラクターが負けると中々納得できないものですが、この場合、2戦目にしてトランプのトリックはバレていますので、3戦目からはノーマルなカードでのガチ勝負になるのではないでしょうか。
夢子にしてみれば、追い詰められて開き直ったいつきが生爪デスマッチのガチ勝負に乗ってくれるのを期待していたのかもしれませんね。実際にはいつきの気持ちは完全に折れてしまっていたみたいですが…。
細工されたトランプの件ですが、「ノーマルなカードと全く見分けのつかないトリックカードは作らない」ことが信用問題として重要なのではないかな、と思いました。
「これはトリックカードですよ」とパッケージに明記して売るのなら、道義的な問題は発生しないけれど、今回のケースはそうではない、と解釈したのですが。
見た目だけなら簡単にそれっぽいイカサマカードが作れてしまうからこそ、「カードに細工はしていませんよ」という証拠として新品・未開封のカードをその場で開封する訳ですから、それが無意味になってしまうようなメーカーのカードは使えない、ということかなと思いました。
めありの方は、今回の描かれ方からしても、前回負けて終わりのキャラクターではなさそうなので、今後夢子たちにどう絡んで行くか楽しみですね。