現代日本を舞台にしたアニメのお楽しみと言えば聖地巡礼!
2017年春アニメでは、過疎に悩む地方自治体の地域おこしを描く「サクラクエスト」の聖地探しがすでに始まっているようです。
ヒロイン・木春由乃がアルバイト感覚で引き受けた仕事は二代目国王。
しかしこれはファンタジーではなく、地方自治体が町おこしのためにつくったミニ独立国のお話です。
緑川真希がいうには「限界集落一歩手前」らしい過疎の町・間野山のモデルはどこ?
そして間野山に建国されたチュパカブラ王国は実在するのか?!
不肖・わたくしウロコがご案内させて頂きます。
スポンサーリンク目次
間野山のモデルは富山県南砺市か
「聖地」が発見されているのは富山県南砺市など。サクラクエストの製作会社P.A.WORKSの所在地南砺市の周辺がモデル地域となっているようですね。
駅舎
サクラクエストの間野山駅が完全に城端駅だったw pic.twitter.com/BdGfex5784
— せれす (@selece_physalis) 2017年4月9日
間野山駅とそっくりな駅舎を持つ城端駅。
富山湾側の高岡から内陸部へ向けて南下する城端線の終着駅です。
その城端線を走る電車も登場。
間野山へ向かう電車の中で緑川真希に出会う由乃。
電車
これは聖地巡礼と言っていい物なんだろうか…#サクラクエスト pic.twitter.com/sq1KiAedG9
— やえ●☔ (@yae_happa) 2017年2月22日
こうして間野山へやって来た由乃。
彼女が案内された間野山の観光協会に似ていると噂されているのがこちら。
観光協会
間野山観光協会()#サクラクエスト pic.twitter.com/DfnRBgWJVG
— なち@サクラクエスト桜咲け (@y_n_erobia) 2017年4月9日
喜船商店のおやじさんにサクラクエストの観光協会モデル(湯涌観光協会の建物)の事知らせたら驚いてたわw
案外そういった事は現地には通知しないのねw pic.twitter.com/OckbFLE1A9— なち@サクラクエスト桜咲け (@y_n_erobia) 2017年4月9日
さらには四ノ宮しおりたちが案内してくれた桜池
池
昨日間野山観光協会のツイート(先に情報出してた方も多かったのにw)が伸びてたので既出だけど、これも再掲示w
場所は桜ヶ池入り口の橋。新しい橋と古い橋両方並んであって、モデルになった橋が古く歩道橋として使われてる#サクラクエスト pic.twitter.com/maoxVCazYQ
— なち@サクラクエスト桜咲け (@y_n_erobia) 2017年4月6日
なんかサクラクエストの聖地が南砺市城端の桜ヶ池にしか思えないんだけど!
何回も桜ヶ池行ったことあるけど、なんか見たことある景色だなと思ったけど、、果たして聖地は何処なんだ、、 pic.twitter.com/PGYNNGNrAy— ゆう@富山ラブライバー曜、ことり推し (@huta428) 2017年3月26日
P.A.WORKSの近くにある桜ヶ池にそっくりだとの情報が。
(6月16日追記)
ボルダリング場
第11話、婚活ツアーの参加者を間野山の名所に案内する由乃たち。
桜ヶ池のボルダリング場ですね。 #サクラクエスト pic.twitter.com/bz08ar9nkD
— 横 8/18〜24 ヨーロッパ (@touyoko_com) 2017年6月14日
サンダルさんが現れたボルダリング場も桜ヶ池にあるんですね。
(4月29日追記)
門前町の彫刻村
第4話、地域の伝統工芸に目を付けた由乃たちは、間野山に古くから伝わる彫刻の職人(仏師)が集まるという彫刻村を訪れます。
4話に出てくる門のモデルは本願寺井波別院のものですかね?
#サクラクエスト
#聖地巡礼
#サクラクエストクエスト pic.twitter.com/KZTkN6RYzR— なづかり (@nadukari_h) 2017年4月27日
砺波市との境界に近い南砺市井波がモデルのようです。
瑞泉寺(本願寺井波別院)の門前町として発展した井波は、焼失した瑞泉寺の再建に当たって京都から招かれた宮大工たちによって彫刻の技術が伝えられ、「井波彫刻」と呼ばれるように。
現在、日本一の木彫りの里と言われています。
スポンサーリンク東京から聖地へ行くルートは?
第1話で由乃は、東京から間野山への切符を貰っていましたね。
実際に東京から城端へ向かった場合、北陸新幹線で新高岡駅まで行き、城端線に乗り換えるのが最短のルートになります。
由乃が持っていた切符には『経由』の文字に続いて新幹線と高岡の文字が見えていたので、由乃もこのルートで間野山にやって来たものと思われます。
由乃の切符には高岡とありましたが、実際に新幹線で利用するのは新高岡駅(富山から在来線を利用した場合は高岡で乗り換え)。
また、由乃の切符では東京から間野山までの乗車券代が¥6,450となっていましたが、東京から城端までの乗車券は¥7,340です。
それプラス新幹線の特急券代が¥6,260(自由席の場合)。合わせて¥14,360です(約4時間30分)。
由乃の場合、高岡駅で新幹線を降りる際に特急券は回収されて、残った乗車券だけを手に間野山線に乗り換えたのでしょう。
余談その1
大阪方面(西日本)から聖地巡礼する場合は、大阪または新大阪からサンダーバードで金沢へ行き、そこから北陸新幹線で新高岡まで出るのがおすすめです(約5時間)。
余談その2
作中の間野山駅の終電は21時代でしたが、実際の城端駅の終電は22:27です。
でも電車が走るのがだいたい1時間に1本(ラッシュ時などでも2本)なので、一本逃すと大変なことになりそうですね。
まぼろしのチュパカブラ王国はどこに?
物語の舞台間野山について、富山県南砺市周辺をモデル兼ロケ地としつつ、名前が変えてある通りそのものではないようですね。
では、間野山にあるというミニ独立国「チュパカブラ王国」にモデルはあるのでしょうか。
ミニ独立国って何?
観光協会の美濃さんが教えてくれたとおり、町おこしなどを目的に作られた架空の国です。
といっても、今の若い人には馴染みのない言葉かも。私も正直、聞いた瞬間「なつかしい」と思いました。
以下、ミニ独立国の歴史についての説明をざっくりと年表形式にまとめてみます。
1977年 新邪馬台国(大分県宇佐市)独立を宣言。
1981年 井上ひさしの小説『吉里吉里人』がヒット。
1982年 吉里吉里国(岩手県大槌町)独立を宣言。ミニ独立国ブームが起こる。
最盛期には約200カ国が存在していた。
1990年〜 ブームの沈静化に伴い減少。
2000年〜 活動を続けているミニ独立国は50カ国未満といわれる。
なお、「ふるさと創生事業」として地方自治体に1億円が支給されたのは1988年〜1989年。
この時南砺市のお隣砺波市では1億円を、チューリップ公園の施設増設に使っています(砺波市はチューリップの栽培が盛んな地域)。
チューリップとチュパカブラ。
微妙にかすっているようないないような。
チュパカブラって何?
1995年あたりから主に中南米で騒がれだしたUMA(未確認動物)です。
詳細はWikiで。
作中では間野山周辺の伝説上の魔物ということですが、着ぐるみを見る限り外見は中南米のチュパカブラそのまんまです。
参考までに、日本で目撃されている主なUMAを以下に挙げてみました。
イッシー(鹿児島県池田湖)
クッシー(北海道屈斜路湖)
マツドドン(千葉県松戸市)
ハマちゃん(静岡県浜名湖)
ヒバゴン(広島県比婆山)
ガタゴン(岩手県久慈市山形町)
ツチノコ(近畿地方周辺)
カッパ(日本各地。呼称も多数)
ざっくり見た感じ、大なり小なり観光キャラクターとして取り上げられているようで、ガタゴンに至っては「ガタゴンまつり」なるイベントまで開催されている模様。
UMAで町おこし。チュパカブラ王国にモデルはある?
現在活動しているミニ独立国のうち、UMAをテーマにしたもので目立った所は以下2つ。
・ツチノコ共和国(奈良県)
・ひしかりガラッパ王国(鹿児島県)
ツチノコ共和国は1989年、ひしかりガラッパ王国は1990年建国と、ミニ独立国としては新興国ですね。
時期的に建国ブームには陰りが出ていた頃ですが、「ふるさと創生事業」の一億円が「建国資金」になったとすれば、建国時期はこれくらいになります。
美濃さんのセリフから推察すると、チュパカブラ王国とほぼ同時期に建国されたのではないでしょうか。(2017年から逆算して18〜19年前なので、公式サイトの「20周年」にも大体合致します)
ついでに、ガラッパ王国のガラッパもカッパですが、カッパのキャラクターとして最近話題になっているのが兵庫県福崎町のガジロウです。
この写真、マスコットのカッパがネット上で「怖い」と、とっても話題を集めています。確かに怖い……皮膚が妙にリアルです(笑)キャラの名前は「ガジロウ」。ちなみに、かっぱカレーを紹介する記事です。https://t.co/LgWnmMsct6 pic.twitter.com/3vIYdeMsDe
— 朝日新聞東京報道編成局(コブク郎) (@asahi_tokyo) 2017年4月11日
ちょっとチュパカブラに似ていなくもない。
夜中にこんなの出てきたら、由乃じゃなくても全力で逃げます。
スポンサーリンクまとめ
・間野山のモデル(兼ロケ地)は富山県南砺市周辺。
・チュパカブラ王国に特定のモデルはないが、以下のような実例に基づいて設定されていると思われる。
○ふるさと創生事業の一億円を建国資金にミニ独立国が建国された
○地元に縁のあるUMA(妖怪)が、町おこしのシンボルキャラクターとしてつかわれている
如何でしたでしょうか。
富山県南砺市周辺に行けば、確実に作中と同じ風景を見ることができそうです。
急げば桜池(桜ヶ池)の桜にも間に合うかもしれませんね。
それと同時に、各地に建国されたミニ独立国や、地元のUMAで地域をPRしようとする試みに目を向けることで、間野山観光協会の面々の、町おこしにかける想いに触れることができるかもしれません。
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コメント
FBで勝手にシェアさせていただきました。当方、ツチノコ共和国愚人会議議長でツチノコ共和国建国の張本人です。ミニ独立国での地域活性化手法はまだまだ使えると思います。ただ、行政を巻き込むのは難しいです。特に、首長を。また、1年のうち1日や数日だけの活動国もあります。ツチノコ共和国は細々と年間を通じて活動をしています。
ミニ独立国の運営主体は、行政を巻き込んだ形で商工会・観光協会・事務組合・地域を活性化させたいと活動している団体や民間事業者と様々です。
ツチノコ共和国は後者でどちらかといえば建国から運営まで私の独断で行ってきました。だから、存続できていると思います。
tutinokoさんこんにちは。承認・お返事が遅くなり申し訳ありません。
FBでのシェアおよびコメントありがとうございます。
「サクラクエスト」第3話では、tutinokoさんがおっしゃったような地域全体が足並みをそろえることの難しさにも触れられていたと思います。
アニメなので色々とデフォルメはされていますが、ある程度実情を踏まえた上で作品づくりがされているようで、今後の展開が気になる所ですね。
作中では丑松さんが頑張っていますが、tutinokoさんのように中心になって動く人がいないと難しいのでしょうね。
実際にミニ独立国で活動されている方からの貴重な情報提供ありがとうございました。