いざ、未来へ―――。
ケッピが完全体になった暁のヒューマンフォームは8頭身美青年の麗しい諏訪部ボイスだと信じてたのに……!!
ちゃうねん…見たかったんはそれとちゃう…!!と拳を握りしめた、さらざんまい担当の模造紙です。
何だこのカッパアニメwでスタートした本作品も堂々の完結!しかも怒涛の巻き返しの爽快なハッピーエンドで終わりを迎えることと相成りました。
前回、涙涙の悲恋で幕を下ろしたレオマブも華麗に復活し
https://animedeeply.com/mozoushi/sarazanmai/24430/
▲あれだけの盛り上がりの後にあっさり帰って来るとかハチャメチャにも程があるだろうと!(笑)
最後のさらざんまいも清々しくて笑えて本当にいい結末でした。
ではでは最終記事となる今回も、気になった点について語って参りたいと思います。
スポンサーリンク結局「ア」とは何だったのか?
随所随所で連発されるカタカナの『ア』を円で囲んだお馴染みのマーク。
つまるところ『ア』って何だったの?という話ですが、これに関しては1話記事でも
アから始まる単語でベタだけど「愛」ではないかと予想を立てています。
本編内で明確な種明かしはされなかったものの、最終話まで視聴した段階でも「愛」を意味していたと解釈して間違いなさそうです。
さらに言うと、アの文字を囲む丸にも意図があり、つながりの“円”であると同時に人と人とを結ぶ“縁”の意味もあったんですね。。
希望も絶望も欲望も生きるために必要。けれど愛だけ(自己犠牲)だけではつながれない――そんなメッセージが作品の様々なテーマと共に「ア」に込められていたのではないでしょうか。
スポンサーリンク悠は何故少年院に入ったのか?
まさかの刑務所END…!!(ゴクリ)そういえば私、昔の乙女ゲーでこんなバッドエンド見たことある…
おそらく罪状は、誓との逃亡の折にその道の人たちを大勢狙撃していること、ヤサイの栽培および販売、車上荒らしetc…なのでしょうが、複数罪を犯したにも関わらずわずか3年の刑期ということは自ら罪を申し出て出頭し、かつ撃った相手もタヒんではいなかったからだと推測できます。
ただあれだけバッタバッタと撃っているのはさすがに正当防衛の枠を越えている、けれどそれに至った理由も考慮され情状酌量で3年が妥当というところなのでしょう。
無感動・無表情で淡々と刑務所での日々を過ごし、とうとう外に出ても守ってくれた唯一の肉親は既にいない。
▲からの、「お前らには飽き飽きなんだよ」の笑顔、なんという理想的なツンデレ…!!
希望の皿の願い事というご褒美目当てで行動を共にした少年たちが、結局はカッパにならなけば失いかけなかった燕太の命を救うために願いを使い、最終的には一旦切れかけて再びもぎ取った固いつながりを得たというわけですね…泣ける…。
スポンサーリンク残された謎
吾妻サラ関連について
正直、サラ周りのアレコレはもう少し掘り下げが欲しいところです。
サラとケッピの再会のシーンとか、ケッピがカッパ王国唯一の生き残りとか言ってたくだりは何だったの?とか、立ち位置もビジュアルも魅力的なキャラだっただけに少々惜しいなと感じます。
このあたりは、これから発売されるさらざんまい原作の下巻(ノベライズ版)にもしかしたら詳しく書かれるかもしれないので、興味のある方はお手にとってはいかがでしょうか。
上巻もアニメにない台詞や心情描写が豊富だと評判が高いため、アニメ本編でわかりづらかった点が補完される内容になる可能性は高いでしょう。
▼ノベライズ版が気になる方はこちら
ケッピのトゥルーフォームについて
確かに星の王子さまっぽくはあるんだけども(笑)
しかし、サラにカッパ型、半カッパ型(半獣形態)、人間型があるなら、ケッピにもあるに違いない…!!というわけで、アニメでは登場しなかったけどレオマブみたいな人間型(美しい)にも変身できると確信しています(願望)
ニャンタローは野良猫のまま?
元々は豪邸で飼われていた家猫を一稀がさらって地域猫にしたのがニャンタローでした。
一稀の身勝手な欲望の象徴のひとつとも言えるので、もちろん春河への謝罪の意味でも元の飼い主に返すのだろうと思っていたのですが…。
なんか増えましたね(笑)▲
シンプルに考えると、当時本当は去勢していないのに地域猫に見せるために一稀がカットしたのでしょう。
まぁ、見る限り幸せそうだし野良の自由な暮らしも悪くないのかも…。
最後のさらざんまいで見た未来
最後のさらざんまいで見たのはなんと未来!
怒涛のサブタイ回収には驚きでしたね。
この映像が見せた未来がこれから起こるべくして起こる未来なのかというと、答えは否でしょう。
「いつかの未来の一部分に過ぎない」とレオマブも言っているように、数多ある可能性のわずかなひとつを明確なビジョンとして見ていただけだと考えられます。
話は変わりますが、前々季に考察担当していた『あかねさす少女』も最終的には同様のシンプルな結論――未来は自分で選べる、可能性は無限――に至っていたので、
すぐ目の前の絶望や虚無に惑わされることなんてない。
将来はそうなるとは限らないし、選択肢次第で未来は変わることをアニメを通じて伝えたいというのが今のアニメ界に共通している視聴者へのエールなのかもしれないとぼんやりと考えていました。
1話アバンの意味
1話アバンで例の悠のミサンガを身に付ける一稀が映し出されていたのですが、これも数あるうちの未来のひとつだと考えるのが適切でしょう。
記憶改変やループの可能性は示唆されていなかったので、パラレル的な意味合いも含め、1話時点での過去の出来事と将来迎える可能性としての未来が断片的に映し出されていたのだと思います。
2期(続編)の可能性
ハッピーエンドで綺麗に締め括ってくれたのもあり、個人的には続編の可能性は低いんじゃないかと考えます。
ですが、サラに抱っこされているケッピが「次」と書かれた皿を持っているカットもあるため
これが「ノイタミナ次回作乞うご期待」の意味なのか?それともさらざんまい続編の未来につながる意図があってなのか…気になるところです。
受け手で向き不向きが大いにある内容には違いないので、テレビアニメとして続編となると少々ハードルが高いのかな?と思いますが、過去編とかレオマブ編といったスピンオフは見てみたい気もします。
▼レオマブのゆるふわ日常を描いたスピンオフ漫画はこちら(電子書籍で購入するとおまけ付き)
主人公が一稀と悠、燕太の3人の物語は可能性のある未来を信じて――という具合にまとまったため、この子達の行く末は個々人で思い描くのがベストでしょう。
というわけで、過去編や脇キャラのスピンオフについては大いに期待です。
スポンサーリンクさらざんまい最終回感想
1話時点では完全にイロモノ枠の訳わかんない作品でしたが、まさかこんなに正統派かつ王道展開で締め括ってくれると思わなかったなぁ。
映像的にも演出的にもネタ以外の何ものでもないやろ…と序盤は思っていたのに、最終的にこんなに熱い展開になるとか驚きを隠せません。
色々と消化(昇華)に時間を要する気がするので、これからもう一度視聴しつつ反芻しこの世界観を噛みしめたいと思います。
思い返すと、ウテナやピンドラの時も初回時点では「何かよくわからんけど面白い…?」から始まり、最終回では「理解に難いが感動」という感想を抱いたので、今回予想通りというかさらざんまいも同じ道を辿ることになったことは単純に喜ばしいことなのかなと。
数年経っても数十年経っても完全に内容を把握、理解は叶わないんだろうけどそこはイクニ監督十八番の“受け取り手の解釈に委ねる”だと思うし、純粋に「好き」だと感じる作品を追いかけられて幸せな3か月間でした…!!!
あとは、この監督の他作品と比較してもハッピーエンドで終わったのもそうだけど物語全体の構成なんかもイクニ作品初心者向きの作品として作られているのかもしれない…と感じました。
誰かを愛したりつながろうとすると悲しみや痛みが伴うっていうのは過去作品でも言っていたように記憶していますが、自己犠牲を否定する流れは今の時代の潮流というか現代の若者に向けて“感情の爆発や間違い、痛々しい思い込みや失敗を恐れるな”という塩梅のメッセージも込められていたんじゃないでしょうか…。黒歴史はリアル中二時代で刻んでおいたほうが、社会の荒波にも立ち向かえる度胸と根性がつくぞという(笑)
欲を言えば途中随所での駆け足感は否めないので、あと2~3話尺があればまた違う意味での充実感も味わえたのではないかなと思います。
(全11話だと一稀&春河問題とかレオマブ周辺に時間を取り過ぎと感じるなぁ。でも2クールだと掘り下げ過ぎて抽象的になりそうw)
最後に幾原監督をはじめ制作陣、その他関係者の皆様、本当にお疲れさまでした…!!次回作もお待ちしております。
▼さらざんまい制作の背景にまでどっぷり浸かりたい方はこちらもチェック
それでは本考察記事も今回で終了になります。長きに渡りお付き合いいただきありがとうございました!
来季も別作品を担当予定ですのでご覧いただければ幸いです。
ではいつかまたどこかでお会いできますように!
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コメント
こんにちは ひろです。
最終回でしたが、結局カッパとサラは何をしたかったの? とよくわかりませんでした。
もう一度見直すとわかるのでしょうね。最終回までお疲れさまでした。
>ひろさん
とうとう最終回でしたね!
カッパ王国とは?ケッピとサラが今後どうなっていくのか?等、主人公たち以外は割とふんわりと終わっちゃいましたね(笑)
それこそ想像にお任せします…的な。
よくわらないというのも一つの感想ですし、幾原監督作品はこういうものだと割り切って楽しむのがいいと思います(笑)
こちらこそ、最終回記事までコメントいただき誠にありがとうございました!
来季も素晴らしい作品に出会えるといいですね。