こんにちは。くらむBONです。
この記事は『鬼滅の刃 遊郭編3話』を原作未読の状態で視聴したアニメファンが伏線や作品中の謎となりうる部分について考察していくシリーズです。
3話ではこれまでの遊郭編とは打って変わって、ホラーテイストがふんだんに散りばめられ、吉原に巣食う鬼の謎が深まってきました。
善逸や伊之助が蕨姫の謎の真相を暴いていくことになりそうです。
今回の考察テーマは「無惨様と花魁蕨姫の狙い」です。
『鬼滅の刃 遊郭編3話』の内容に触れるのでネタバレに注意してください。
では作品を振り返っていきましょう。
マイケル無惨様と花魁蕨姫の狙い
無惨は第1話の製薬会社の息子の姿とは違い、マイケル・ジャ〇ソンのような出で立ちで蕨姫の前に現れています。
蕨姫は突如として現れた優し気な無惨に心酔しているようで、無惨が内心で無惨のパワハラに怯える猗窩座とは違った対応だったので驚きました。
第1話の記事で考察した無惨の目的の一つに鬼殺隊の殲滅があったので、蕨姫は無惨によってより強い上弦の鬼とするべく育成されているのではないでしょうか。
無惨の目的について考察した第1話の記事はこちらです。
元十二鬼月の下弦の陸、響凱(きょうがい)は十二鬼月に返り咲くために稀血(まれち)を求めていました。
柱を7人56している蕨姫は更に強くなるために吉原遊郭という場所で稀血の持ち主を捜している、もしくは若く生命力にあふれた女性を専門に食う鬼なのかもしれません。
蕨姫と吉原
伊之助は荻元屋に潜入していた天元の嫁「まきを」の部屋で、鬼の気配を感じて天井裏から壁の中を通って逃げた蕨姫を見失ってしまいました。
炭治郎たちが吉原にやってくる遥か昔から、名前の中に「姫」という字がある花魁が在籍していたことから、京極屋の女将に正体を見抜かれた蕨姫。
その蕨姫が花魁として所属しているのは善逸の潜入している京極屋で、どうやって鬼である蕨姫は荻元屋から日中に移動を行ったのか、また、名前の由来についても考察しましょう。
誰がどの嫁をどこで捜索しているのかは第2話の記事でまとめています。
蕨姫の名前の意味
「名は体を表す」とは古来より言われていることですが、上弦の鬼である花魁蕨姫の「蕨」とは何でしょうか?
簡単に言うと蕨(わらび)は山菜として食べられる植物で、春に若芽をアク抜きすることで食用に出来ます。
また、春の季語にもなっていて俳句や短歌などに用いられます。
綺麗な花には棘がある
春の訪れを感じさせる蕨姫という名前は風雅で華やかな花魁にふさわしいのですが、その裏で「綺麗な花には棘(とげ)がある」という言葉の通り、蕨には人間にとって有害な成分が含まれているので、食べる際にはアク抜きが欠かせません。
また複数の株と地下で根っこが繋がっています。
蕨姫の名が指し示す通り、吉原に昔から棲んでいる上弦の鬼は地下を通じてそれぞれの遊郭を自由に移動でき、毒なども使ってくるのではないでしょうか。
ちなみに姫花蕨(ひめはなわらび)という名前の品種があるようで、花魁蕨姫の由来はこちらではないかと考えます。
生真面目すみちゃん
遊郭へ潜入した生真面目な炭治郎こと「すみちゃん」は、女将さんのお手伝いをこなしつつ潜入捜査を行っていますが、嘘を付けないことが災いして全く進んでいません。
炭治郎が潜入した「ときと屋」では既に須磨が行方不明になっているので、捜索で出来る事が無く不安だけが高ぶっていきます。
OPの展開を見る限り「ときと屋」には看板娘の花魁、鯉夏がいるので蕨姫のターゲットになることもあるのかな?
そうすると、遊郭編での炭治郎の出番は戦闘パートが主体になっていくと思います。
我妻善ちゃんの消失?
蕨姫のイジメから禿(かむろ)の少女たちを救った善ちゃんは、蕨姫の裏拳ワンパンで気絶してしまいました。
上弦の鬼だと分かっていても、小さな女の子を守ろうと立ち向かっていった善逸。
へなちょこな姿がいつもよりちょっとだけカッコ良く見えたのは、鼓屋敷で伊之助から禰豆子をかばった時と通じるものがあります。
こういうところがブレないのが、善逸の良いところです。
EDの後のCパートはホラーアニメのように演出されていたので意外性があって良かったと思います。
Aパートで蕨姫が背後に立った時の気配を善逸の耳が捕らえられなかった事実が、このCパートのヒキに説得力を持たせているのでしょう。
鬼滅の刃遊郭編3話感想まとめ
3話になり鬼の存在が明らかになったので、華やかな吉原遊郭を描いた2話との対比が引き立つ話でした。
何度か見直してみたのですが、その度に和風ホラーアニメとしての画面の暗さや、絵的なおどろおどろしさでストーリーに引き込まれていきます。
そのため、吉原遊郭の闇を描いた部分がさらに恐怖感をあおってくるので、怖さと共に面白さも感じました。
蕨姫の声優の沢城みゆきさんの演技も悪女っぷりが「鬼掛かっていた」ので、キャスティングも大正解。
個人的に2021秋アニメは期待していた本数が多いわりに、実際の視聴で琴線にふれる作品が少ないシーズンでしたが、最後に大当たりが待っていたという印象です。
『鬼滅の刃 遊郭編』については本記事の企画主旨「原作未読での初見」を踏まえているので閲覧してはいませんが、ネット上を見ると炎上目的のネガキャンタイトルの記事が多く見受けられます。
私自身は原作を知らないことで純粋にアニメ作品として楽しめているので、原作を知っているファンがどう感じているのかは分かりませんが、個人的に次回が楽しみな作品です。
ではまた次回で。
ばいばい。
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コメント
お久しぶりのyupoです。
蕨姫の名前の由来に興味をもつなんて、さすが担当者だなぁと感心しました。
くらむBONさんの考察のおかげで、原作者がキャラ名に込める気持ちや意図がより熱く感じられる思いです。
今回も、前回と同じく原作未読の立場からくらむBONさんと逆に、残念に感じた部分を書かせていただきます。
まさにくらむBONさんが色付きで指摘していらっしゃる、善逸のかっこよく見えたシーンについてです。
善逸が見せた男気あふれる行動でしたが、あの構図は、全シリーズですでに使われてますよね。鬼殺隊の最終選別の時の、しなず川が、お館様の侍女の髪の毛を鷲掴みして恫喝した際に、炭治郎がその腕を強く握ってとがめるシーンと全く同じコピー物で残念でした。引っ張られたのが、耳か髪の毛かの違いにすぎません。
過去に使った構図を焼き回さず、いろいろなアイディアで楽しませてほしいな、と感じました。
もちろんケチをつけるのが私の目的ではありません。大好きなアニメだからこそ深く見ていると思ってくださいね。
yupoさん。
再びコメントありがとうございます。
>善逸が見せた男気あふれる行動でしたが、あの構図は、全シリーズですでに使われてますよね。
鋭いところまでご覧になっているようですね。すごいです。似たシチュエーションなので人物のポーズは確かに似たように見えます。
個人的には「立志編5話・11分10秒」と「遊郭編3話・9分38秒」を比較してみたところ、カメラワークによる見せ方で違う印象を受けました。
狼藉を働いているキャラクターを掴んでいる、炭治郎(善逸)の手の向きも、順手と逆手で別なので作画上の構図トレースではないようです。
少年漫画らしくこうあって欲しいという原作者の想いがうかがえるシーンなので、似たシチュエーションになっていくのかなと思います。
漫画の止め絵の構図とアニメの動きのある動画で差別化しようとするものの、見た目の雰囲気から既視感を持ってしまうこともあるのでしょうね。
こういう細かい部分を比較してみることで、制作側の表現に対するこだわりも垣間見えるのかもしれません。
今後の記事に対する示唆をいただけるコメント、ありがとうございました。
また読んでいただけたら嬉しいです。
では。