こんにちは。くらむBONです。
この記事は東京リベンジャーズのアニメ23話について、原作未読アニメ勢が考察していくシリーズです。
23話では血のハロウィンが終了した後のごく普通の「不良男子中学生の日常」が描かれ、非日常だったバジの事も受け止めつつ、新たな展開を見せていきます。
今回は「不良男子中学生の日常」を突っ込みつつ、ラストで集会に現われた半間について考察していきます。
原作を読んでいる皆さんは、未読ライターの考察をお楽しみください。
男子中学生の日常・不良少年編
後味の悪い事件となった血のハロウィンは終わりを告げ、タケミチ達はそれぞれの日常へと戻っていきました。
やることが一杯あるはずのタケミチは「タケミチDT喪失未遂事件」や、「エマの彼氏もカレシ疑惑」など不良男子中学生(中身は26のオッサン)の日常生活で忙しい日々を送っています。
「それでいいのかタケミチ。」とツッコみたくなってしまうのですが、ストーリー上重くなる展開の隙間で、キャラの設定などが明かされていました。
ドラケンとマイキーの家庭環境や、二番隊のミツヤとペーやんの学生生活の裏側などは特に興味深かった話。
この記事はネット上の原作考察などを入れない形で、アニメ作品初見の所感のみで考察を進めますので、考察部分に関しては個人的な意見としてとらえていただければ幸いです。
気になるキャラ設定
今回分かったトーマンの面々の気になる設定をまとめてみましょう。
・マイキーの家庭環境も複雑で、マイキーとエマは異母兄妹として同居中。年の離れた兄弟のシンイチロウも異母兄弟?
・ミツヤは手芸部の部長をしていて中の人が選ばれた理由にも察しがつき、ここでも松岡ハーレムを築いておられる。特攻服を仕立てる腕前で刺繍もやっている?
・ペーやんの名字は「林」君で「パーちん」とのコンビやあだ名はやはり「〇家」ネタなのか。安田さんとの掛け合いは明らかに嫁なので未来でカップルになっていたりして。
ドラケンの気持ちや、ペーやんとパーちんのあだ名については以前ざっくりとした考察をしていましたが、そのままで苦笑い。
本編に関わるような謎ではなくネタ要素なので、今回過去記事は紹介しません。
不良少年漫画のオマージュ要素
東京リベンジャーズには別の漫画のパロディというか、オマージュ要素が盛り込まれている描写が多い印象です。
今回で言うとミツヤの設定で手芸部の部長というのは、80年代の不良少年漫画「湘南爆走族」を彷彿とさせます。
特にミツヤの髪の色は紫がかったグレーなので「湘南爆走族」主人公の江口洋助の紫パーマのリーゼントと共通していてニヤリ。
所々に作者の好みが作品に反映されているところは、不良少年漫画が好きな人に向けた「アレノコトカ」という面白さがあり、それはマイキーのキャラ造形にもあらわれています。
90年代の同じ週刊少年マガジン「特攻の拓」の、「鮎川真里(見た目と強さ)・天羽時貞(メンヘラ)・一条武丸(キレ方)」を混ぜた様な印象を受けるので属性乗せ過ぎ感が半端ない。
令和の時代にも過去の人気キャラの要素が再構成されて、違った作品に登場しても人気が出るということは、不良少年の人気キャラにはある種の共通項があるのでしょうね。
そこを上手く分析されて作りこまれているのが、東京リベンジャーズの面白いところです。
半間というコウモリ
トーマンの集会に何故か顔を出した半間は、世間では一連の事件の黒幕説が出る存在で、行動原理などに謎が多いキャラクター。
不良少年としての肩書がメビウス(仮)総長だったり、バルハラ副総長だったりしていまいちつかみどころがありません。
一見するとイソップ寓話に出てくるコウモリのような存在です。
ここでいうコウモリは裏切りを繰り返す事で信用を失う有名な「卑怯なコウモリ」ではなく、処世術に長けた「こうもりといたち」のほうのコウモリを指します。
こうもりといたち
あるとき、あそびまわっていたこうもりが、あやまって地べたにおちて、そこにいたいたちに、つかまってしまいました。
いたちは、こうもりが一生けんめい、命乞をするのをはねつけて、
「わしは鳥が大きらいだから、つかまえたら、みんな殺すことにしているのだ。」
と、云いました。すると、こうもりは、
「それではなおのこと助けて下さい。私は鳥ではありません。ねずみです。」
と、云って、あやうく命をたすかりました。
しばらくたって、又そのこうもりは地に落ちて、ほかのいたちにつかまりました。いたちは、
「いくら、さわいだってだめだ。おれはねずみとみたら、どんなことがあっても、のがしはしないから。」
と、どなりました。すると、こうもりは、
「まあよく見て下さい。私はねずみではありません、このとおり、空をとぶ鳥です。」
と、云って、つばさをひろげてみせて、ふたたび命をたすかりましたとさ。
引用:Wikipedia「ウィキソース」より
しかし、半間はその性格からコウモリのように、生き延びるために嘘を吐く存在では無さそうです。
そんな半間について今回は考えてみます。
一連の事件の背後にいる存在として考察されることが多い半間について、私は間違った形の快楽主義者なのではないかと考えています。
性格的に策を弄するタイプには思えないので、全てを仕組む黒幕という存在にはギャップがあり、半間はキサキの策で事態がどうなっていくのかを眺めたいタイプの悪党なのかな。
半間の「だりぃ」という言葉は、自分をケンカが強いだけのつまらない存在だと日常に退屈を感じていて、非日常なキサキの東京支配ゲームが面白そうだから駒として動いている。
そんな壊れ方をしている少年だと予想(妄想)。
キサキが最初に目を付けたオサナイは捨て駒として利用されていたのですが、半間は積極的に関与して事件をひっかきまわす、道化師(トリックスター)ではないかと私はとらえています。
HANMAはなぜ集会に?
今回のラストで半間はマイキーと一緒に現れて、トーマンの集会に顔を出しています。
バルハラがマイキーをトップに据えるための組織だったことを考えると、血のハロウィンでキサキが描いていたシナリオが別のルートへと切り替わったのだと推察します。
キサキが半間に与えた次の指令は共通の敵、例えば過去回想で名前の出ている黒龍(ブラックドラゴン)に対抗するために、遺恨を忘れて同盟を組もうとマイキーに持ち掛けるなどがあり得そう。
バジの4んでしまった原因は自害という理由で表向きは決着しているし、バジを刺した一虎の暴走はバルハラとは関係が無いと言い切って、遺恨があるにせよ利害が一致すれば吸収・合併はありと判断されるのかな。
東京リベンジャーズ第23話感想まとめ
23話は不良少年たちの日常回で血のハロウィン事件のその後が描かれ、次の事件の幕開けが近い雰囲気がするヒキ演出が光っていました。
不良少年エピソードなどもツッコミが入れられる面白さがある良い回でした。
次の事件では今回掘り下げのあった名探偵ヒナや、エマとドラケンに対して何らかの展開がありそうで楽しみです。
ヒナに関してはタケミチがクリスマスに、ヒナを振る理由がまだ回収されていないので、これは続編になりそうかなと予想。
今回個人的に面白いと思っているキャラクターの半間について考えてみましたが、謎の多い悪役というのはやはり魅力的で妄想がはかどります。
原作のストックもまだかなりありそうですし、アニメ続編で描かれるといいなあ。
ではまた次回で。
ばいばい。
▼東京リベンジャーズの記事はこちらにまとめてあります
▼当サイトでは他にも多数のアニメを考察しています!
最新情報をお届けします
Twitter で2017春夏秋冬アニメ考察・解説ブログをフォローしよう!
Follow @anideep11
コメント
半間がイソップ童話のコウモリみたいという話が面白かったです