“潮を装備する”というパワーワード……!!!
こんにちは。サマータイムレンダ担当、和歌山出身の模造紙です。
前回のバイオレンスホラー展開とは一変、ホラーゲームの廃墟探索を彷彿とさせる手に汗握る面白い展開でした!
これまでと比べると進捗は控えめなものの、オリジナル潮消滅以降~現在に至るまでの影潮の経緯が判明、影ならではの本領発揮のお披露目としては見応えある内容でした。
今回は廃病棟とヒルコ様の謎を中心に考えていきたいと思います!
※ 登場人物の影の表記については、「影〇〇」という形で、名前の前に影をつける記載方法で統一しています。
目次
サマータイムレンダ10話おさらい
影潮による追体験を終え現実に戻った慎平ら3人。慎平の腕にはハイネにマーキングされたと思しきどす黒い手の跡がくっきりと残されていました。
その後、影に関する秘密が眠ると推測される廃病棟へ。ヒルコ様と考えられる木彫りの像の膨らんだ腹部に鍵を発見し、隠されていた地下壕へ侵入を果たします。
地下で目撃した異形は頭部が半分で中身が透けた赤ちゃんのような影。
撃退後に進んだ先は自然の洞窟のような場所。気が付くと四方を先ほどの赤ちゃん型の影に囲まれており……
予想はしていたけど廃病棟探索からの地下ルート突入と、ホラゲーや謎解きアドベンチャーっぽい展開に。
ファンタジー色強めかと思いきや、コミカルと若干の恋愛要素が入り交じりつつ、いきなりドンが来るかもしれん緊張感を維持させなきゃいけないわで、どんなテンションで見ればいいのかなかなか難しいですね……!!
とはいえ、新たな収穫もあり今回も満足度は高かったように思います。
影潮が心強い味方に
オリジナル潮が帰らぬ人となった海難事故で大ダメージを負った影潮。
タイミングが功を奏し完全な消滅は免れたものの、修復に時間を要し次に目覚めたのが夏祭り当日24日の夜だとすると、概ね丸3日を再起動までの準備期間に宛てていたことに。
イレギュラー要素の強い影潮だからこそ、そのまま自然消滅せず再起動まで持ち直せたとも考えられます。
24日の晩に慎平と再会し(3話)、最悪のバッドエンドに事態が収束する(4話)流れを経て今に至るというわけですね。
睨んでいたとおりキーマンの影潮は、廃病棟の探索でも影ならではの力を存分に発揮しおそらく敵の中枢にかなり近いであろう領域に踏み込むことに。
ただ、これ以上の真実を望むとなるとそれこそ影潮になる以前、過去の出来事の記憶が必要不可欠になりそうですね。
廃病棟地下で生息していた影とは
これまで島で遭遇していた異形と違う地下で出くわした不気味な影。
視覚と聴覚が鈍く、嗅覚が長けている。さらに、甲高い声に小柄な面体、地面を這うような動きというと赤ちゃんを想起させます。
つまり、地下に生息していたのは、成熟していない未発達な状態の影だと推測できます。
この赤ちゃん型の影が食餌し大きくなると、人間に成り代われる影になるってことか。
ということは、地下壕はある程度の大きさまで影を成長させる目的をもって作られ、成熟した影が島に放たれるているってこと?
山深くの禁足地にある廃病棟、影の協力がなければ暴かれることのない隠し扉の仕掛けは、中にある何かを閉じ込める、誰にも知られないように隠ぺいしていると解釈できます。
そして、そもそも影なんて異形が自然発生するわけがない―――つまり人為的に誰かが工作して地下壕を作り異形を生み出しているという解が導かれるわけで。
たぶん、今回のラストにたどり着いた自然の地下洞窟は“海が近い”“磯の香り”という点から神社の地下に当たる場所。
祭り会場からすぐ近くに影潮と会った砂浜がある点から神社の最寄りに海があるのは確定だし、おそらく神社側には地下洞窟への隠し扉があって、最終的には廃病棟跡にへ繋がっているのではないでしょうか。
とするとですよ、やっぱり怪しいのは神社と医院関係者という結論になります。やっぱりな、怪しいと思ってたんよ。
廃病棟のヒルコ様は人体実験を示唆している?
廃病棟で目にした、左脇に魚を抱え女性的なシルエットが印象的なヒルコ様の木彫りの像。
魚を抱える様子は漁業の神様なら違和感がないものの、やはり気になるのは腹部の膨らみです。
潮の「お腹すいた」 → おにぎり食べる → 「お腹おっきい」(満腹になった)の流れで、ヒルコ様のお腹の膨らみに違和感を持つ流れは自然で良かったです。
余談ですが、上京したり他地域に行くと「お腹がおおきい」(満腹である)と発言すると妊娠したと勘違いされるのは関西人あるある。
ヒルコ様は子宝祈願の神ではないと作中でも触れられていましたし、意図的に変化を加えた偶像なのではと個人的には考えます。
だって単に隠し扉の鍵を隠すなら、敢えて引っ掛かりを覚えるような場所に隠さないでしょう。
膨らみのある腹で女性らしい曲線を持つ姿を神格視していると考えるなら、隠し場所に選ぶとしてもおかしくないのでは。
慎平が言う「妊娠しているみたい」という着眼点はあながち間違っておらず、神社と医院が手を組んで人体実験を秘匿―――女性本人の意思を無視した人工的な医療措置や代理母出産などが行われていた暗喩なのかもしれません。
昇汞(しょうこう)こと塩化第二水銀などの劇薬が今でも保管されている薬棚や、昔のカルテが散乱している様子、
窓が小4の時(だいたい6年程前)にタイミングよく父親である院長が廃病棟跡に現れた点などから見ても、今でも声高に言えないような後ろ暗い何かが廃病棟跡に隠されているのは明白でしょう。
実験の成果を生かすために防腐剤の目的で昇汞(しょうこう)を用いていたとか。
何なら影を生み出したのがハイネであるなら、ヒルコ様=ハイネという線も有りえる?
漁業の町としてヒルコ様を祀っているのが先だとは思うけど、雁切(神社)か菱形(医院)の先祖がハイネに何かやらかしてしまって最終的に影を量産するための人体実験に発展してしまったとか……うーん。。。
朱鷺子も何かを知ってる?
祭りバッドエンドの際に「こんなつもりで手を汚してきたわけじゃない」と吐露した朱鷺子でしたが、今回の澪との会話でも意味深な態度をとっていました。
澪と私の間には何人たりとも……な百合展開な線もなきにしも非ず、「明日は私と一緒にいて欲しい」発言はどちらの意味にも取れてしまって怪しさ満点です。
24日の祭りの悲劇を知っていて、澪だけは守ろうとして目配りが可能な場所においておこうとしているのか、それとも全く逆の意図があるからなのか。
兄である窓は父親が悪事に加担している事実に今ようやく直面しつつありますが、朱鷺子はもしかすると以前から父親の手駒として動いていたって可能性もありますよね。むしろ既に影ってことも。
近付いて来た警察官に対して露骨に不快感を露わにするなど、澪以外には辛辣な態度をとるキャラっぽくも見えるし、友達の安否をネタに脅されている可能性もありそうです。
サマータイムレンダ10話感想
今回気味悪いホラー展開なくてよかった……!
黒目のデカい怪物がギョロっと目を引ん剝くホラーがめちゃくちゃ苦手なんですよね。突然の謎解き廃墟探索にそんな化け物に追いかけられる展開を予想していましたが、わかりやすい赤ちゃん型の影でちょっと安心しました。
未発達だからビジュアルも赤子ってそのまんまかよと思わずツッコミ。
キービジュアルで窓の持っていたガス鋲打ち機って、今回慎平が持っていたネイルガンですよね? 根津さんから窓に託す展開かなと思っていたら、影潮がコピーした代物を譲り受ける流れか。
バットで最後まで駆け抜ける流れじゃないのね。
そんで慎平は凸村から拳銃を貰うのか。知らんけど。
地下探索で敵の本拠地近くまで潜り込んだ印象はあるものの、有益な材料が点在しているだけで線として繋がってない感覚がスゴイ。
ラストは四方八方を囲まれ詰んだ感があるけど、影潮の機転と戦闘力で何とか切り抜けられる流れでしょうか。
個人的には、ひづると根津さん不足なので窮地に合流してくれる流れなら昂ぶるなぁ。
恐ろしいのはハイネのマーキング。
しっかりくっきり呪いが刻まれちゃってるので、いきなりラスボス登場で退場の流れが一番有りえそう。
緊迫ムードで続きが早くも楽しみです。
それでは次回もお会いできますように!
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