こんばんは。毎度お馴染み流浪の売文屋、雨琴と申します。
『ゴールデンカムイ』第三期を担当させていただいております。原作未読故平にご容赦。
前回は杉元と谷垣が遭難しかけたことで、ロシア人の灯台守の夫婦と出会ったり、キロランケ一行の目的地がアレクサンドロフスカヤ監獄に決まったりしましたね。
そうした動きを受けて今回は『人斬り』ということで、今まで大きな動きを見せなかった土方陣営がメインのお話でした。
と言いつつ、杉元やアシリパさん周辺の言動にも気になる点がチラホラ。
気づいたことや感じたこと、思ったこと考えたことを書いてみようと思います。
杉元は何に気づいているのか
今回冒頭、鶴見中尉が暗号解読についての所見を述べるシーンから、杉元一行も暗号について言及する場面がありました。
杉元は何かに気づいている様子です。
鶴見中尉の発言から、暗号解読はどの時代においても困難であったことがわかります。反面ウイルクの娘のアシリパに解ける程度のものであることも示唆されました。
杉元の回想からはアシリパさんが文盲であることが明かされました。
アシリパさんの台詞にあったようにアイヌは文字を持たない、音声言語だけの民族です。
アイヌ語を解読した金田一先生のその手法の話なんかも面白いのですが、ここでは割愛して。
ウイルクの手掛けた暗号には漢字が書かれています。
しかしアシリパさんが意味を理解していないところをみると、これらの漢字や文字の類はすべてミスリードを誘うためのものではないでしょうか。
図画として認識できる部分が暗号や地図のメインで、文字は目くらましと考えると、自然な気がします。
人斬り用一郎
新たな囚人の行方を土方たちがつきとめました。
幕末に思想を持って「先生」に従って人斬りをくり返し、捕縛され拷問にかけられた男、用一郎。
もろに岡田以蔵の要素を投影されたキャラクターですが、この作品では土方とともに、あの時命を落とさずに歳を重ねていたらというifストーリーが描かれている印象です。
故に土方の生き方と対比されていて、あの時のまま時が止まって若くあり続ける土方と、根室にたどりつきアイヌの女性を愛し人間として生き直した用一郎。
思想に生き裏切られた用一郎と、それを取り締まる側だったが用一郎たちの方が正しかったと見識を改めることになった土方。
土方もまた時代に裏切られながら北海道独立の思想を持つに至ったわけですね。
▼対比される土方と用一郎
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新撰組 鬼の副長 土方歳三。
人斬り用一郎。
幕末を生きた強者たちの過去と現在とは。
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キロランケは何を待っているのか
キロランケ一行は鯨鍋を食べながらアレクサンドロフスカヤ監獄にいるソフィアとの対面について。
250人の囚人を一度に脱獄させるため、灯台にある爆薬を使う。灯台に爆薬があることは前回のお話でも言及されていましたね。
キロランケには何かタイミングが重要なようで、何かを「待つだけ」と言っていました。
海の方角が描写されていましたが、何かが来るのでしょうか。悪兆で「後ろから来る」と占われていましたし、キロランケの過去の仲間とも考えましたが連絡をとる手段がなさそうですし。
渡り鳥の到来とか季節的な何かですかね。
ゴールデンカムイ32話感想
刃物の光を向けられることで覚醒する用一郎の描写が鬼気迫るもので、京都の町とオーバーラップする演出も見応えがありました。
アシリパさんの「杉元のオソマじゃなきゃいやだ!」発言に対する白石の台詞をキロランケがどう評価するかなど、目配せが欲しかったところもあります。
かつて「チタタプ」と言ってくれなかった尾形が「ヒンナ」と言った件も、本当に尾形の内心は読めないです。
次回は『革命家』ということで、用一郎の話を引きずるのかと思いましたが、おそらくソフィアたちのことですね。
鳴り物入りで登場するわけですからソフィアがどう描かれるかに期待が高まります。
『ゴールデンカムイ』シリーズのふり返りはこちらで。
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