皆々様こんにちは。
『キャロル&チューズデイ』の担当をさせていただいているgatoです。
4月11日より『カウボーイビバップ』や『マクロスプラス』などを手掛けたヒットメーカーである渡辺信一郎の最新作『キャロル&チューズデイ』が始まりました。
早速視聴してみましたが、意外にもディティールまでが作り込まれていて驚きましたね。
そして音楽がテーマだけあって音楽も良質!
これはこの先が楽しみです。
ただ、第1話だけでも色々気になる点が見つかったので、色々見ていきましょう。
スポンサーリンク家出するお嬢様チューズデイの家庭環境
冒頭からいきなり家出したチューズデイですが、立ち位置としては「田舎のお嬢様」といったところでしょうか。
いなかっぺらしく世間知らずでどんくさいところが可愛かったですね(笑)。
アルバシティについて早々ギター以外の荷物を盗まれていたりと、生活能力のなさがえげつない…。
キャロルと出会わなかったらどうしたんだろう(笑)。
そんなチューズデイですが、家族との関係は決して良好ではない模様。
どこか抑圧的な母親のヴァレリーと、どこかドライな兄のスペンサーとの3人暮らしですが、ミュージシャンになりたいというチューズデイの夢を決して応援しているわけではないようです。
おまけにヴァレリーにいたってはチューズデイを心配する素振りはあまりなく、探すことをスペンサーに任せてさっさと仕事に戻るなど、冷淡さが際立たっています。
この様子だと「名家だからこそ規律が厳しくてミュージシャンになれない」というよりも、「そもそも母親が子供にさほど関心がない」からチューズデイは家出したという感じでしょうね。
チューズデイの家出は子供らしい無茶である反面、彼女の家庭の問題を浮き彫りにしている一面があるといえるでしょう。
後、個人的に気になるのがチューズデイの夢を決定づけた「ラジオから流れてきた曲」ですね。
これが一体誰の曲なのか、どういう経緯でラジオで流れたのかも意外と重要な要素になったり…するのかな?(笑)。
スポンサーリンクタフなキャロルの生活
チューズデイとは対照的に、日々アルバイトをこなして日銭を稼ぐキャロルですが、生活環境もチューズデイとは対照的です。
両親がいないうえに、彼女の口ぶりだと難民キャンプ出身だとか。
「難民」ってことは何かしらの災害か、何かしらの戦争が起こっていて故郷を追われたということです。
『キャロル&チューズデイ』は基本的に平和な物語の感じがしますが、作中の世界は意外と物騒な一面もあるのかもしれませんね。
おまけに設定によるとキャロルの出身地は「地球」。
つまり作中の世界においては、地球が災害、あるいは戦争が起こっているような状態という可能性があります。
加えて日々の生活を維持するのも大変なキャロルの様子を見ていると(アルバイトでいじわるな客に仕返しするのは問題だけど笑)、作中の世界は難民の暮らしぶりがあまり良い状態ではないようですね。
もしかしたら、キャロルは昨今欧米で話題になりがちな移民や難民問題を下地にして作られているのかもしれません。
だとしたら、この作品が何かとアメリカをモデルにしている理由もそれとつながる感じがします。
でもそんな重いテーマやるのかな(笑)。
この辺はちょっと様子見で(笑)。
スポンサーリンク第三の少女アンジェラ
『キャロル&チューズデイ』はその名の通りキャロルとチューズデイが中心ですが、二人と同じように歌手になる夢を持つもう一人の少女「アンジェラ」もキーパーソンになるようです。
ただ健気に夢を追っている二人とは違って、アンジェラは芸能界で生き残るためにプロデューサーのタオと結託するというしたたかさを見せています。
初登場時からわがままで腹黒い感じを見せていたアンジェラですが、タフなところはキャロルに、抑圧的な親(ダリア)がいるところはチューズデイと重なりますね。
彼女がどんな風にキャロルやチューズデイと絡むかにも注目したいところです。
それにしても、作中の芸能界…もとい音楽界のAIの浸食ぶりはすごいですね。
凄腕のプロデューサーのタオでもこれまで手掛けたヒットは全て「AI歌手」によるものであり、「人間を手掛けたことはない」とか。
つまり作中の音楽シーンはほとんどAIによって作られているということです。
そしてそんなタオと結託したアンジェラに求められることはAIの「マリオネット」になること。
音楽を作ることにおいてアンジェラ…もとい人間が求められていないわけですね。
うーん、僕はあまり音楽業界には詳しくないですが、最近はミキシングの技術も発達して自由に加工ができたり、口パクでパフォーマンスが成立するって話はよく聞きます。
ましてや今は作中のようにAIが発展し、AIによる作曲も夢ではなくなるでしょう。
この「音楽を作るうえで人間が求められていない」という状況はあながちフィクションではない感じがしますね。
むしろそんな現状が加速してしまった悲しみを、この作品はアンジェラを通して見せてきているのかもしれません。
そしてこのくだりが事前記事でも触れたこの作品におけるテーマなのかもしれません。
「奇蹟の7分間」とは?
冒頭で語られていた「奇蹟の7分間」ですが、これはおそらくラストを暗示しているのでしょうね。
やたら光が舞っていたところを見るとライブか何かでしょうか?
多分キャロルとチューズデイがなんやかんやで成功して、とんでもないライブを開催して、それがAIに頼っていた音楽に革新をもたらす…みたいな感じですかね。
あんまりいうと面白みがなくなるからこれくらいにしておきますか(笑)。
ただ、この場面のナレーションがガスのCVの大塚明夫でしたから、恐らく彼が何らかの形でキャロルとチューズデイと関わってくるんでしょうね。
今回はただ飲んだくれているだけだったけど…どうやって二人と出会うのかな(笑)。
ここは注目ですね。
スポンサーリンク『キャロル&チューズデイ』1話感想
まだ第1話が始まったばかりですが、美しい作画と丁寧な世界設定の作り込み、フレッシュな声優とベテランの声優の演技が光っていていい感じでしたね。
シナリオも明るく楽しいように見せて、シビアな現実を上手く織り交ぜられています。
もちろん音楽もいい感じでした。
でももうちょっとじっくり聞かせてほしかった(笑)。
ちゃんと歌を作るのは次回以降に持ち越しですかね。
これは期待が膨らみますね!
最新情報をお届けします
Twitter で2017春夏秋冬アニメ考察・解説ブログをフォローしよう!
Follow @anideep11
コメント
こんばんは ひろと申します。よろしくお願いします。
歌がテーマのアニメは久しぶりのような気がします。歌を通してスターになるサクセスストーリーになるのでしょうか。SF要素もはいっていると期待しています。
歌とSFといえば、初代マクロスを思い出します。今回は、宇宙バトルはないと思いますけど、いろいろな障害を乗り越えていくストーリーを期待しています。
それではまた来週よろしくお願いします。
ひろさんコメントありがとうございます!
>歌がテーマのアニメは久しぶりのような気がします
確かに「アイドル」がテーマのアニメは多いですが、純粋に歌をテーマにしているアニメは最近では珍しいですよね。
話としてはシンプルなサクセスストーリーになる可能性が高いですが、アメリカ的な要素をかなり入れ込んでいるので、アメリカの音楽や映画などの小ネタも出てきそうな気がします。
>歌とSFといえば、初代マクロスを思い出します
実際渡辺信一郎はマクロスシリーズの一つである『マクロスプラス』の監督をしていますし、そこにはAIによるヴァーチャルアイドルのシャロン・アップルが登場しています。
ある意味『キャロル&チューズデイ』と同じようなモチーフを扱っているので、『マクロスプラス』と比較してみてみるのも面白いかもしれません。
>それではまた来週よろしくお願いします
こちらこそよろしくお願いいたします!
既に第2話の記事も作成しましたので、ぜひご覧になってみてください。
またコメントを頂けると嬉しいです!