ごきげんよう。模造紙です。新年度が始まって十日余り、みなさま新生活には慣れましたか?
私はというと、今年度は新たなスタート的なイベントは無く、特別大きな変化はないだろうとのんびり構えていたら、子の進級による名前付けやら大量の配布物に地味に打撃を受けておりました。
(期限付きの提出物に忘れずに持たせないといけない道具類やら、4月はイレギュラーなことが多いのを忘れていました…)
さて春アニメは早い作品だと2話目の放送が開始し、新・銀河英雄伝説も先日2話が放送されました!
1話では同盟側の第2艦隊内描写が殆んどなく、ヤン・ウェンリーの存在そのものが意図的に省かれていましたが、
▲前回記事でも予想していたとおり、2話では少し時間が溯ってヤンが全艦隊に向けてアナウンスするまでの細かな経緯が語られました。
徹底的に排除されたお預け状態からの、今回ヤンの大放出(笑)ありがとうございます!!!
両陣営による対照的な演出に、旧作や原作とも異なるオリジナル要素も加わり、作り手によって受ける印象が随分と違うのは単純に面白いですね。
それでは今回も、旧アニメや原作にアレンジを加えたポイントについて比較しながら考察して参ります。
【 注意!!!! 】
この記事は、銀河英雄伝説の旧作OVA(石黒版)本伝&外伝を視聴済み&原作小説は途中で挫折(笑)した私が、旧アニメと原作小説との比較や、今後の展開やキャラの行く末などのネタバレも交えつつ、銀河英雄伝説 Die Neue Theseを視聴した感想および考察を記しています。
初見の方やネタバレ食らいたくないという方は回れ右でお戻り下さい。
ちなみに、銀英伝に対する愛は十二分にあるものの信者の域に達してはいませんので、ライトなファンによる駄文として考えて頂ければ幸いです。
目次
原作準拠…ということで不遇の人・ラオにとうとうスポットが(笑)
ヤンの隣にいるの何でアッテンボローじゃないの…?!と、SNSではちょっとした騒ぎになってましたね(笑)↓
へー、原作はアッテンボローじゃなくてラオなんや!原作知らんからアッテンボローは!?ってなった (笑)
— とろろん (@tororo_yuki) 2018年4月10日
石黒版旧OVAの影響力が強すぎて、アスターテ会戦時点でアッテンボローが一緒にいるのがデフォになっている人って多いんでしょうね。
私も小説を読んだのは大昔なので、ちゃんとした原作を覚えているかというと疑問符が浮かび…(震え)
大まかな流れやwikiに載っている代表的な改変点については知っているつもりですが、やはり旧アニメの印象が強く残っているため、ヤンに同行しているのがアッテンボローじゃないことに違和感を感じずにはいられません…!(ラオ…すまない…!!)
原作準拠の今作は小説の本来の流れを汲み、急きょ総司令官となったヤンの片腕として、ラオが活躍したというわけですね。
ちなみにアッテンボローが旧作でフューチャーされたのは、話全体を通して重要な役どころを担う&活躍する場面が多い&キャラが立っている(笑)のに出番が遅すぎるのをどうにかしたい…という制作陣の配慮(大人の事情か?)で、ラオに取って代わったという経緯があります。
地味&空気&苦労人という三重苦のラオの活躍に期待!
実はラオって、物語の最初から最後までヤン配下にいた唯一の人物だったりします。
そう…唯一なんです。
皆ゴロしの田中先生と言えば、重要キャラでも突然あぽんしちゃうことで有名ですので、ストーリー序盤から終結まで生き残っていて、かつ陣営に居続けたというのも評価すべきポイントです。
ただ、彼の存在があまりにも空気なので、注目しないと本当に気付かないと思いますが…笑
(私も知らなくて、読み込んでいる知人に聞かされました)
旧作OVAでポジションを奪われ背景と化していたラオですが、今回の新作ではセリフも多く、しかも何故か「悪運が強いキャラ」としての認知を狙っているようですし、これまでの気の毒な属性を一掃しようと制作側も頑張っているのかもしれませんね(多分違うと思う←)
まぁ、これから同盟側も次々に濃いキャラクターが登場するので、ラオの活躍は今回限りという悲しい結果も予想できますが…
スポンサーリンクEDにアッテンボローらしき人物はいるけど…
きっとこうですね
アッテンボローいてよかった!
フィッシャーとパトリチェフ全く変わってなくて草#銀英伝 pic.twitter.com/TwqvXANt6M— Lynx Highland (@Lynx_Highland) 2018年4月3日
アッテンボロー、ファーストシーズンTV放送中には登場しない可能性が高いです。
原作では、名前だけなら2巻くらいから登場しますが、今回のファーストシーズン邂逅編はアムリッツァまでという話ですし(1巻)
セカンドシーズンの劇場版は4話×3部作で2巻までらしいので、動くアッテンボローを見られるのは結構先になるかもしれません。
それこそ、アニオリ展開で本来よりも前倒しで登場する可能性もゼロではありませんが、一応、ビジョンとしては10年計画で原作全10巻分を完走するという噂なので、あくまでも原作準拠で大きな変更はないのではと思います。
年1ペースで制作されるとなると、2020年に伊達と酔狂のアッテンボローが満を持して登場ということなので、ファンの方は気長に待ちましょう(笑)
その他気になったポイントを一挙に
個別通信には妨害電波は適用されない?
帝国サイドからの妨害電波によって、同盟側のデータリングが遮断されましたが、オリジナル要素であるヤンとラップは個別通話がなぜ可能だったのか気になました。
単純に第2と第6間は遮断されずにいたのか、それとも軍の通信網を介さない個別回線だったとか?(さすがにこれは軍規違反だろうからないだろうな)
「二匹の蛇が互いの尾に食らいつく陣形」って例えがなかった
帝国軍が仕掛けた紡錘陣形に対し、同盟軍は二手に分かれたところを機を謀って全速前進。そして合流して帝国軍の後方に食らいつく形で攻撃を始めます。
今作のラインハルト曰く「無様な陣形」。↑は、旧作で使われていた例えですが、これが凄くイメージしやすい表現だったので、今回使われなかったのはちょっと残念かも…。
これは旧作オリジナルで、原作にはなかったってことでしょうか?(どなたかご存じの方がいれば教えて下さい)
エルラッハ退場イベントが省略
本来なら、帝国軍の幕僚の1人・エルラッハは敵前回頭で戦タヒしちゃうんですが、そのシーンがバッサリカットされていましたね。
各個撃破でやや優勢にあるとは言え、エルラッハ退場で艦隊の数が減らされたとなると、帝国軍にとっては結構窮地に陥る感じのストーリーが盛り上がる重要なイベントかなと思うのですが、これは単に尺の関係で省かれたと見るのがいいでしょう。
反転して戦タヒするという脇のしょうもないキャラに、時間をかけるよりもサクッと進行させて、はい次!って言う(笑)
今回はCパートもありましたし、そのために入れなくても話が繋がる部分はカットしたんでしょうね。
フィッシャーが第2艦隊所属に変更
原作では第4艦隊所属のフィッシャーでしたが、今作では第2艦隊の分艦隊司令に変更になっていました。
これは適材適所というか、話運びとして艦隊運用の上手い人物が必要になったので、混乱なくやり切るためにフィッシャーが配置されたってところでしょうか。
アスターテ会戦…結局勝ったのは?
無様な陣形(笑)になったことで、両陣営とも消耗戦を避けた末に戦線離脱しました。
結局のところ、どちらの勝利になったのかというと…寛容な見方をすれば痛み分けでしょうか。
しかしながら、同盟軍が被った被害は同盟の10倍以上で、最後の最後にヤンの戦略で一矢報いた感じになったとは言え、損害に見合った戦果とは言い難いですね。
アスターテ星域から帝国軍を撤退させた点を見ると、戦略的には同盟の勝利と見ることも出来ますが…。
戦術的にはラインハルトの大勝利と見た方がいいでしょう。
何といっても、圧倒的な数の不利を覆し、自軍の2倍の戦力の同盟軍を撃破したのですから。
その武勲を評価されて元帥に昇進したのですから、ラインハルト(帝国軍)の圧倒的勝利と言えますね。
スポンサーリンク銀河英雄伝説2話の感想
敵英雄同士の邂逅に痺れた!テンポよく進んでいい感じ!
ちょうどこの記事を書いている頃に地上波での放送がされていますが(関東圏)、1話時点でも思ったんですが、先行組(ファミリー劇場)放送後のネットの評判と地上波放送後の評判って結構温度差があって面白い。
まぁ、ファミリー劇場では引き続き旧作が放送される鬼システムらしいし、比較しちゃうのは仕方ないんでしょうけど。
艦隊戦は、現代だからできるCGによる戦艦バトルはかなり良いですね。旧作の1枚1枚手書きのやつも味があっていいですが。
個人的には平面なのはそれ程気にならなくて、むしろ銀英伝の艦隊戦は平面がいい。このへんは完全に好みが別れそうですが、銀英伝に今風のぬるぬるアクション要素は必要ないんじゃないかなーと。
だから、技術はあるのに下手にぬるぬる機動にしないでいてくれたのは嬉しい。事前知識として、戦闘背景や戦場を理解しているから言えることかもしれないけど。
だけど音楽がなぁ…クラシックじゃないと盛り上がりに欠けるのはかなり残念ですね。
次回は元帥になったラインハルトが、ご褒美としてアンネローゼに会いに行く展開でしょうか?
サブタイが「常勝の天才」ということで、間違いなくラインハルト視点で物語が進みそうですが、彼が軍に入ることになった経緯や目標、ラインハルト・キルヒアイス・アンネローゼの過去についても語られそうな、非常に濃い30分になりそうですね…!!1
キルヒアイス…今の彼は優しさのかけらもない風貌なのですが、過去編がどういった感じて描かれるのか気になります。
旧作とは異なる印象付けを狙っているようなので、そのあたりの意図も徐々に見えてくるのかな?
そうそう。アンネローゼと言えば、密かに旧作アニメで担当されていた潘恵子さんの娘さんが来るかも…?と思っていましたが、見事に外れました(笑)
え、坂本真綾さん好きですよ!エスカフローネの頃から好きです。
それに、主要キャラの年代とキャリア的に釣り合いが取れているかどうかも大事ですしね。
鈴村版ヤンは旧作をリスペクトした雰囲気で良かった!そしてイケメンでした(笑)
もっとくたびれた感を出してくれてもいいけどなぁ。戦場においてのみ本領発揮するタイプでいい。それ以外はまるでダメでいいよ。そこが好き←
それでは3話の記事でまたお会いできますように!
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コメント
まだ未見なんですが
いろいろ原作どおりと聞き感想をば
まず参謀に指揮権はありません
次席指揮官たる艦隊副司令官に
指揮権を委譲するのが普通です
副司令官が無理なら分艦隊司令官の
先任順で指揮するでしょう
・・・のが現代的なミリタリー話
なんですよね(´・ω・`)
ヤンの命令は軍規に沿ったものでは
ないので艦隊副司令官等が軍規に則り
命令を下した場合はまず間違いなく
2艦隊の将兵はヤンを無視します
2つの命令で矛盾する艦隊運動とか
自サツ行為ですからね
そもそもヤンは参謀経験はありますが
艦隊指揮経験はありません
その点で実績はゼロです
なんでパエッタは指揮しろと
言ったんでしょうね?
>紅茶さん
コメントありがとうございます!
なるほどですね。
ヤンに指揮権が巡って来たのは、様々な要因が重なったある種の幸運ともとれるわけですね。
パエッタ司令が指揮権を譲渡したのは、話の流れを見る限りだと
実は、内心はヤンの力を評価し認めていたからなのかな?と感じました。
自軍の戦術プランが失敗したパターンをいくつも考えて来る参謀に対し、旗艦のトップとしては他の将兵の手前、ヤンの意見具申を素直に受け入れることも困難でしょう。
最後の最後で、ヤンに指揮権を渡したことは、パエッタの選び取った最善策だったのだと思います。
貴重なご意見ありがとうございました!
また覗きに来ていただけると幸いです。
ヤンの横にいるのがアッテンボローじゃない!ってのは旧作OVA見た後の原作一気読みで通った道で、今回は、お、原作準拠かって感じでしたね。
>名無しさん
コメントありがとうございます。
確かに、旧作ova→原作小説のルートだと小説を読んでいる段階で、アッテンボローいない!?ってなるんですね 笑
どちらにせよ、旧アニメは見ているけど原作未読の方の場合は、特に違和感が強いみたいです。
初めまして。
素晴らしい考察、ありがとうございます。また、続きの考察もお願いします!(笑)
ところで…アッテンボローの声優さん気になります…どっかに発表されてます???
勝手な意見としては、以外に、アッテンボローだけ継続ってのもあり?なんて、思っちゃいます(笑)
>TORAさん
コメントありがとうございます!
拙い考察記事を読んでいただき感謝致します。
アッテンボローの声優さんは、現時点では未発表のようですね。
原作準拠だとまだ登場まで時間を要しますし、暫く待つことになるかもしれません。
旧作と同じく井上和彦さんもいいですね!ただし、旧版の声が非常にお若いので、今演じるとなると少々無理があるのではと心配も…笑
あとは、ポプランも誰だか気になります…!!
今後も考察記事を書いて参りますので、また覗きに来ていただければ幸いです。
初めて書き込みさせて頂きます。
エルラッハの戦タヒはラインハルト麾下にありながらも一枚岩ではなく面従腹背の将官がいる事が分る重要なシーンだと自分は思っていたのでカットされた時は驚きました。
1話でも第4艦隊を撃破して第6艦隊に向かう時間を利用してキルヒアイスがラインハルトに兵士たちに休息を取らせる事を進言するシーンをカットしたのが許せなかっただけに今回のカットで新作への期待値が大きく下がりましたね。
あとCパートで元帥号授与式の一部をやった事も自分はチグハグな印象を持ちました。どうせ3話で詳細をやる事は分りきっていたのでエルラッハのシーンをカットしてまでそれをやる意義を感じなかったですし。
そもそも12話の尺でアムリッツアまでやるのが無茶だと思います。旧作だと16話のAパートまでですから原作に沿って旧作の外伝の話2つ(9、11話)とケスラーのオリジナル回(13話)を削ってもまだ足りません。
これが原作にあるシーンとセリフ回しの大幅カットの原因でしょうね。
恐らく自分が好きなほぼ会議の話(12話)もカットされるんだろうなあ…。
>名無しさん
原作小説&旧作アニメの両方がお好きなんだなと伝わるコメント、とても嬉しいです。
重要なシーンが悉くカットされているのは私も解せません。
確かに私も、旧作1話でキルヒアイスが合間の時間に兵士の休息を促すシーンは気に入っていました。
キルヒアイスとラインハルトが、お互いに足りない部分を補い合っていることを、視聴者に鮮烈に印象つける描写だっただけに何で?ってなっちゃいました。
アムリッツァまでということは、旧作の外伝&アニオリを省くのは確定でしょうが
きっと早足の印象は否めないでしょうね…今回の新作、総じて薄いというか…どういう基準でセリフやシーンがカットされているのか、単純にすごく気になります(笑)
cパートに気になる引きを持ってくるのは、あからさまな現代風の作りといったところですね。
旧作を知らない層にとっては、ワクワクする終わり方だと思いますし、旧アニメと同じにしないようにと意識しているんでしょうか。
終盤はかなり駆け足&カットされることになりそうで、今から色んな意味でドキドキしますが、行く末を温かく見守っていこうと思います。
貴重なご意見、まことに有難うございました!
「二匹の蛇が互いの尾に食らいつく陣形」って例えは表現が若干違いますが、原作小説の地の文の中に出ていますね。セリフとしてではありません。
新作はキャラデザが違和感があります。今後どうなるのかなと思いながらチェックしていきたいですね。
>名無しの権兵衛さん
コメントありがとうございます。
原作小説を読んだのが遠い昔なので、小説の表現そのままを記載したわけでははないのです。
セリフではなかったんですね!教えて頂き感謝致します。
ノイエ版のキャラデザ云々は散々言われていますが、ようやく慣れて来た気もします(笑)
同じく今後どうなっていくのかドキドキしながらチェックしています。
貴重なご意見、どうもありがとうございました。