ヤンの過去編で1話消費してしまうとは!
イケメン化に何処となく漂うオサレな雰囲気といい、今作のスタッフはヤン贔屓と思わざるをえない…!!ごきげんよう。銀河英雄伝説(銀英伝)Die Neue These 担当の模造紙です。
今作は登場人物の顔面偏差値が高めな上に、ヤンのあの顔でフツメン設定と言われても素直に納得できませんw
ラインハルトにしても、超絶美男子設定とは俄かに思い難い容姿ですし(普通にその辺にいるイケメンの兄ちゃんって感じで)、時代に即した今風のデザインで若い女性に受け入れやすいようにというのは分かり過ぎる理由なんですが、うん…ラインハルトはそうじゃないんだよ…。
もっとこう…まつ毛バシバシの髪の毛ふわっふわで襟足長めの、JUNE系美男子っぽい見るからにわかりやすい美形顔だと思うのですが、それだと最近の流行りではないし大人の事情としては駄目なんでしょうね。
そんな現代風を理由に改変された様々な要因に思いを巡らせつつ、今回はエル・ファシルの英雄が爆誕した理由とヤン&ジェシカ&ラップの青春恋愛白書について触れていきますね。
【 注意!!!! 】
この記事は、銀河英雄伝説の旧作OVA(石黒版)本伝&外伝を視聴済み&原作小説は途中で挫折(笑)した私が、旧アニメと原作小説との比較や、今後の展開やキャラの行く末などのネタバレも交えつつ、銀河英雄伝説 Die Neue Theseを視聴した感想および考察を記しています。
初見の方やネタバレ食らいたくないという方は回れ右でお戻り下さい。
ちなみに、銀英伝に対する愛は十二分にあるものの信者の域に達してはいませんので、ライトなファンによる駄文として考えて頂ければ幸いです。
目次
特例の二階級特進!一躍時の人になったヤン
前回は、ラインハルトの姉であるアンネローゼの救出のために、宇宙を手に入れる決意をしたラインハルトとキルアイスの過去話でしたが↓
4話は同盟サイドの英雄・ヤンの過去が明らかになりました。
「軍人は嫌いだ」という彼が入隊した経緯
父親がなくなったため学費を工面できず、「歴史がタダで学べるから」という理由で士官学校に入学したヤン。
壮大な大河ファンタジー作品と言えば、主人公の数奇な運命がお約束ですが、ヤンもいくつもの偶然や必然が重なり、(全くもって本人の意思が関与しないところで)歴史の大舞台に押し上げられていく過程が、とても丁寧に描かれていました。
二階級特進とは?
エル・ファシルの300万人の民間人を無事に避難させた功績が認められ、なんと特例の二階級昇進を果たしました!
ヤンとラップの会話でも示されていたように、二階級一気に昇進するなんて、本来は職務を全うして殉職した時であり今回の件は異例の処置。
そのため、実際はまず大尉に昇進したのち、翌日(数時間後)に少佐に昇進したという形式に。
エル・ファシル駐留艦隊のリンチ少将の尻拭いとは言え、一度は軍人に見放された住人を機会を狙って鮮やかに避難を成功させたことが、どれだけヤンの功績が凄まじいのかこの昇進が物語っているわけです。
まぁ、軍人がやってはいけない「民間人を見捨てる行為」を隠すために、必要以上にヤンを英雄に仕立て上げたという同盟軍部の後ろ暗い事情も絡んでいるのですけどね。
ちなみに住人を置き去りにして脱出を図ったリンチ少将ですが、(先のストーリーのネタバレですが)帝国サイドの捕虜となり卑怯な逃亡者として語り継がれることに。
そして、「手ぶらのヤン」から「エル・ファシルの英雄」として変遷を遂げたヤンは、今回の一件で一躍有名人になり、この後は「ミラクル・ヤン」「不敗の魔術師」などと呼ばれていくことになります。
スポンサーリンクルドルフと悪党の話が深い
ヤンの父親が存命だったころ、帝国のルドルフは悪党なのになぜ民衆は従ったのかを疑問に感じ、答えを追求しようとしていました。
子どもに答えを尋ねられたとして、恐らく多くの親は「悪党だから騙してたんだよ」とか「大きな力を持っていて逆らえなかったんだよ」とか答えると思うのですが、ヤンの父親は違いました。
ようは、人を惹きつけるカリスマ性があって、グイグイと率いてくれる先導者の出現を民衆は望んでいたというわけ。
面倒な事や余計な手間からは、出来れば遠ざかりたいと思うのが自然です。
誰だって楽したいですからね。
そこに面倒毎を一手に引き受けて、何でも解決してくれそうな英雄が出現したら、その人物に権限を与えることで自らの負担を減らそうとする。
現実社会でもよくある構図ですが、あの人は何でもできるし、どんなことでも引き受けてくれるからと、意識的なのかそうじゃないかは置いといて、度々発生するありふれた光景と言えますね。
そしていざ、大きな権力を英雄に与えたら、英雄は悪い心を持っていたので権力を使って悪党になってしまったという図式です。
私も、独裁者=悪者と考えてしまう単純な脳みそなんですが、ヤンの父親の話は理解しやすくて良かったです。
こんなふうに子供に説明できる大人になりたいものですね…そしてこんな父親の考えが、ヤンにも多大な影響を与え今後の人生の礎になったのだと、非常によくわかるエピソードでした。
スポンサーリンクヤン&ジェシカ&ラップは三角関係だったのか?
年末に一人寮に残ったヤンが、図書館で再会したジェシカに投げかけられた言葉です。
色々と含みのあるセリフで、ヤンとラップふたりの間で揺れ動く女心が表現されていますね。
過去の歴史や戦術が記載された文献を好んで読む奥手なヤンと、これから先を見据えている積極的で情熱家のラップ。
実は、学生時代にジェシカはヤンに想いを寄せていたということが、これから先の展開で明らかになるのですが、自分には興味のない素振りのヤンと、気心が知れた幼馴染で気持ちを行動で示してくれるラップなら、どちらと生きたほうが未来が明るいのだろうか――声に出すことで彼女自身の決意を固めた言葉だと感じました。
学生時代のヤンの気持ちはどうだったのかというと、4話を見た限りでは異性としての好きには到達していない印象を受けますね。
16歳までの多くを宇宙船で過ごしてきたヤンですから、士官学校の生活や友人との語らい自体が新鮮で驚きの連続だったはず。
そのため、ジェシカに対しても、ラップに感じる友情と同等の気持ちで接していたのでは。もしくは惹かれている自覚がなかっただけかも。
何となく意識はしている?と思わなくもないですが、前向きな姿勢や未来に馳せる思いを眩しく感じ、尊敬しているという表現のほうがしっくりくるような気もします。
自分と違う他者への憧れというのかな。
ちなみに旧作アニメは、ヤンとジェシカの恋愛模様の描写が大いに盛り込まれていて、ヤンもジェシカに惹かれていたけれど、親友ラップもジェシカが好きだったし、ジェシカもきっとラップが好きに違いない…という見当違いな思い込みで、自ら身を引いたという経緯が。
3人の関係は三角関係と言えますが、新アニメのこれまでの描かれ方では、学生時代のヤン→ジェシカの決め手には少々欠けると思います。
トレンディー洋ドラが始まったのかと思った(笑)
サブタイトルバックの効果音とか、女1人に男2人の構図、セリフ回しなど洋ドラの青春なんたら白書な雰囲気が凄まじかったですね…!!!
こういうノリ、結構好きなので面白かったです。
▲これ、アスターテで灰になった写真ですね。現在の時間軸的にはラップはいないため切ない……
スポンサーリンク銀河英雄伝説4話の感想
ヤンの過去と同じく、同盟の内部についても少しずつ明らかにされてきましたね。
帝国軍もギスギスしていたけど、同盟側も腐敗している内情はどっこいどっこい。
ユリアンがヤン宅を訪問する場面で終わり、話の流れ的に彼がヤンの養子になるわけですが、この軍人が戦災孤児を養子縁組する法律、結構残酷だなーと感じました。
(原作や旧版の時はそれほど疑問に思わなかったのですが)ようは奨学金システムで軍に入隊してお礼奉公するなら借金チャラにしてあげるよってことで、実質は子供の未来の選択肢を強制的に奪っているわけですからね…。
おそらく、私も人の親になったために、間接的に子供を縛る制度を気持ち悪く感じちゃったんでしょう。
¨自由¨惑星同盟と銘打っているのに、自由意思をはく奪している政策ってどうなんだ?
結局は戦いが終わらないことにはどうにもならないんでしょうが。
さて、次回は第十三艦隊誕生。
別名・ヤン艦隊の始動です。
ファンお待ちかねの、ローゼンリッターやあの人やこの人が登場しそうですし、今から非常に楽しみです。
それではまた、次回もお会いできますように!
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コメント
>奨学金システムで軍に入隊してお礼暴行するなら借金チャラにしてあげるよってこと
“お礼暴行”…内容的にお礼奉公より合ってる気がします(笑)
>名無しさん
コメントありがとうございます。
返信が遅くなり申し訳ございません!
単純な変換ミスですが、実は内容としては程遠くないという(笑)
一応、現在では訂正してありますが、言いえて妙な笑いがこぼれます。
ご指摘ありがとうございました。
お礼暴行するなら借金チャラ
これもこれでヒドイようなw
>名無しさん
コメント&ご指摘ありがとうございます。
完全に変換ミスですね 笑
お礼暴行は確かにヒドイ!W
修正しておきます。
ジェシカ、かなり美人にアップグレード。それと対比して、フレデリカとの出会いが早々に描かれたのには、おおーっと。(まぁ、エルファシル話自体がそうですが・・・)
ヤンの紅茶好きは、銀英伝のストーリーでもキーポイントと個人的には感じているので、「コーヒーは嫌いなんだ」の台詞、そのまま使われていたので、すこしうれしく。
トラバース法については、日本の奨学金も教員(公務員)になるとチャラだし、防衛大学校も防衛庁(自衛隊)に入庁、入隊すればチャラなので、そちらも批判しないといけないね。
>黒色槍騎兵さん
またまたコメントありがとうございます!
ヤンの紅茶好き設定はいいですよね。ユリアンがヤンのために紅茶を入れるのもほっこりして癒されます。
トラバース法に関しては、日本でも似たような制度が沢山ありますね。
ご指摘の防衛学校もそうですし、医療系の専門職(看護師など)も奨学金をもらう代わりに数年の従事が義務付けられていますね。
ただ、孤児に対して制度を設けるのは違和感が。
それで救われる人も少なからずいるので、難しい問題ではありますよね…
貴重なご意見ありがとうございました。