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銀河英雄伝説(新アニメ)3話考察!アンネローゼの印象を変えた意図

アンネローゼ様、どんだけ弟大好きなんだよ…キルヒアイスの気持ちに気付いてあげて…!!

ごきげんよう。銀英伝新アニメ担当・模造紙です。

第3話は前回予想していたとおり、帝国サイドの物語でラインハルトとキルヒアイスが目指すものと、その理由である過去が明らかになりました!

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旧版アニメの4話の内容とほぼ同じですが、スマートかつ今風に、初見組に優しい、時系列に沿った分かり易いまとめ方だったと思います。

そして、これまではラインハルトに従う怜悧な付き人という雰囲気で、人物描写が深く描かれていなかったキルヒアイスの印象が、良い方向にガラリと変化した話でもありました!

では新銀英伝の3話はどんな感じだったのか、紹介して参りますね~!!

【 注意!!!! 】

この記事は、銀河英雄伝説の旧作OVA(石黒版)本伝&外伝を視聴済み原作小説は途中で挫折(笑)した私が、旧アニメと原作小説との比較や、今後の展開やキャラの行く末などのネタバレも交えつつ、銀河英雄伝説 Die Neue Theseを視聴した感想および考察を記しています。

初見の方やネタバレ食らいたくないという方は回れ右でお戻り下さい。

ちなみに、銀英伝に対する愛は十二分にあるものの信者の域に達してはいませんので、ライトなファンによる駄文として考えて頂ければ幸いです。

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帝国と同盟の成り立ち

ここにきて、人類が宇宙に進出した経緯と、そこからどのようにして帝国と同盟の戦いが勃発したのかが、アバンで触れられました。

銀河英雄伝説 宇宙進出

©田中芳樹/松竹・Production I.G

原作既読組や旧アニメ視聴済み勢からすると、基礎中の基礎知識ですが、1.2話で2人の英雄の邂逅と英知を視聴者に印象付けてからの、両陣営の成り立ちをさらっと紹介した構成は上手いと思います。

このアバンで紹介された帝国と同盟のエピソード、端折らず順を追って丁寧に描くとなると2~3話分の尺は必要なんじゃないかってくらいなんですが、TV版の尺を考えると妥当な挿入具合とも言えますね。

自分用の覚書(笑)として一連の流れをざっと記載してみると

・地球を離れ、宇宙に進出した人類は銀河連邦をつくり、年号を宇宙歴に改めた。
・その後、ルドルフ・ゴールデンバウムが銀河連邦の首相と国家元首を兼ねる形で、国家の実権の全てを掌握し、自らを専制君主とするゴールデンバウム朝銀河帝国を設立。宇宙歴の代わりに、帝国歴を用いることに。
・独裁政権に不満を持つ一部の人たちが、後の自由惑星同盟の開祖であるハイネセンをリーダーとして帝国領を脱出。
・ハイネセンたちは半世紀の航行後に、とある惑星に辿りつき、そこで銀河連邦の末裔だという思想のもとに宇宙歴を復活させ、自由惑星同盟の設立を宣言する。
・その後、両陣営の間で150年に渡って戦争をし続けている――

超簡単な2国間の歴史ですが、どちらもそれぞれ思想や理念があります。

独裁者か統治し門閥貴族が幅を利かせる帝国領――と文章で書くと、良いイメージは沸きませんが、一概にすべてにおいて悪とも言い切れないのが面白いところなんですよね。

今後、何とも解せない政治背景に関しても、モリモリ描かれていくことでしょう。

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オジサンがガチで描かれている

イケメンにシワつけただけじゃない、かなりガチめの帝国軍人の描かれ方は好印象でした…!!

キャラデザで残念に思っていた古参ファンも、これについては評価してる人多そうですね。

まぁ、元々の絵柄の雰囲気がキレイめなので、劇画調のリアルタッチを望むのは酷ですが、それでもこれだけ厳ついオジサン軍人にちゃんと見えるデザインで頑張ってくれたのは、雰囲気が出るし単純に見応えがあって嬉しいですね。

新銀英伝は若い女性ファンを新規開拓したいんだな(笑)

半ズボンから覗く健康的な足や、喧嘩でついた血を誤魔化すために噴水に飛び込み、その流れで服を乾かす間の上半身ハダカのサービスカットといい(笑)

どの層に向けての再アニメ化なのか再認識させられる3話でした…!!ごちそうそまです…!!!

キャラ描写も少しずつ変えて来ている

学校内での直接的な喧嘩描写や、旧作アニメであった貴族邸に忍び込んでの銃弾ぶっ放し事件などはカットされて、ラインハルトが直情的で実は喧嘩っ早く子どもっぽい性格をしている…というのは分かり辛くなっていた気もします。

その分、キルヒアイスの心理描写が掘り下げられているみたいですし(激しい雨がキルヒアイスの心情を表現したりとか)、前話に引き続き、なくて話が繋がる部分は無くしたりソフトな表現にするなどして、旧作とは変えて来ているようです。

アンネローゼも違ったイメージ!

旧作が幸薄い美女って感じだったのに対し、今回は快活で爽やかな可愛らしい美人という印象を持ちました。

そして謎のラスボスオーラも消えていていい感じですね!(笑)

髪型や服装の影響もあるでしょうが、今風で、同性から嫌悪されない女性像を意識してキャラ設定されてようにも見受けられます。

ラインハルトとキルヒアイスが、自身の人生を賭けて救い出すことを目標とする女性ですから、やはり新規ファンとして獲得したい若い女性に共感を得られるよう、敢えて今の形にしたのではないでしょうか。

銀河英雄伝説 アンネローゼ ラインハルト キルヒアイス

©田中芳樹/松竹・Production I.G

旧作のアンネローゼは自己犠牲の塊の囚われの姫ってイメージだったので(あくまで私はそう感じただけです)、新アニメのほうは、運命に翻弄されつつも自分の足でしっかり立っている印象が濃く感じられて、同性には受けが良さそう。

服装も、ロングドレスじゃなくて膝丈のワンピースって新鮮!どちらかというと同盟サイドの女性が身に付けていそうな服装ですよね。

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3人の出会いから全てが始まった

結局のところ、銀英伝は姉を皇帝に奪われた少年が、宇宙までも手中に収めてしまうというトンデモストーリーなんですが、アンネローゼの「弟と仲良くしてやってね」から全てがはじまり、幼年学校にキルヒアイスを誘うラインハルトという構図が、壮大な物語の序章であったのだと上手く描いていたと思います。

アンネローゼの言葉はキルヒアイスを縛る言葉だったのか?

ある意味、キルヒアイスの運命を決定づけた呪いの言葉とも言えるのですが、アンネローゼとしてはラインハルトに友人を作ってやりたいと思って出た言葉であり、キルヒアイスが弟の忠実な従者となることは決して望んではいなかったと思います。

ラインハルト&アンネローゼ姉弟の美しい魅力の虜になったキルヒアイスは、これからも自分の人生のすべてをこの2人に捧げることになっていきますが、もしこの姉弟が隣家に引っ越してこなかったとしたら…きっと全く別の人生を歩んでいたのでしょうね。

そう考えると人の出会いって、確かな因縁を感じずにはいられません。

オーベルシュタイン登場!双璧はお預けか…

オーベルシュタイン役の諏訪部さんも、旧作アニメの雰囲気にかなり寄せて来てるなと感じました。

銀河英雄伝説 オーベルシュタイン

©田中芳樹/松竹・Production I.G

塩沢さん(旧版オーベルシュタイン役)に引きずられないようにって相当難しいでしょうか、逆に寄せる気満々ってのもどうなの(笑)しかし、やっぱり塩沢さんが偉大だったんだなーと再確認してしまいますね…しんみり。

帝国の双璧・ミッターマイヤー&ロイエンタールは映像内には登場するものの、未だ喋らずですね。

次回は同盟サイドの話(恐らくエル・ファシルの英雄の過去話、そしてユリアン登場?)みたいなので、早くても双璧は5話までは出てこないってことですね。う~ん待ち遠しい!

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銀河英雄伝説3話の感想

今期アニメでは、「多田君は恋をしない」も見ているのですが、ラインハルトとキルヒアイスの中の人がメインキャラで出演されていますが、銀英伝とはテンションもキャラの印象も違い過ぎて(笑)

私、たぶん宮野さんはちょっと残念な変態の役とかが好きなんですよね…!

ラインハルトみたいにキリっとしたキャラに対して違和感半端ないのは、単純に好みの問題なんだよなー。

そして梅原さんは緑川さんの声に似ている…!!正確には20年程前の緑川さんに激似なんだけど、私の耳がおかしいのか。

3話でようやくラインハルトとキルヒアイスの絆の深さ&出会いが語られ、ますます今後の2人の活躍に期待が高まるばかりです。

銀河英雄伝説 幼少期 ラインハルト キルヒアイス

©田中芳樹/松竹・Production I.G

▲2人の幼少期、めちゃめちゃ可愛かったですね…!!ラインハルトはフジリュー版に似ていました。

そして、ラインハルトがキルヒアイスの前髪クルクルする描写があるのか…?今からワクワクせずにはいられません(笑)

そういえば今回、旧作と比べると、台詞も少しずつカットされていたように思います。

「元帥閣下にこんなことお願いしちゃ申し訳ないわ」みたいなアンネローゼの台詞が好きだったんですが、あれが無くなって少し残念。それに代わって、目線で合図を送る演出ってことなんでしょうね。

作画も相変わらず劇場版と見紛う高クオリティ。背景も美しくて、木々の緑や星空の煌びやかさは目を見張るものがあります。

この超絶クオリティが最後まで続くことを祈りつつ…

それでは4話記事で、またお会いできますように。

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コメント

  1. TORA より:

    またまた、素晴らしい考察…これからは、最新話とともに模造紙さんのブログも毎週の楽しみになりますね(笑)

    アンネローゼの「元帥閣下に…」のくだり、私も同感でした…期待しちゃいましたね、ちょっとだけ残念…。
    でも、その分改めて旧作をみる楽しみも増えた感じです。

    諏訪部さん、本当にびっくりしました!あんなに寄せてくるとは!

    あと、緑川さん…似てます!確かに!

    とにかく、ストーリー、描写、声優とフルで楽しめる新作に毎週ワクワクです!

    そして…
    模造紙さんの考察も期待してます!

    • mozoushi より:

      >TORAさん
      コメントありがとうございます!
      窮屈な後宮の生活のなかで、唯一の心休まる時間だと思うので、ラインハルトとキルヒアイスにだから言える冗談や軽口って、彼女が生きる上で大きなウエイトを占めていそうですよね。
      お茶目な発言がかえってアンネローゼの健気さを感じさせるのに少し残念です。
      旧作は長らく見ていないので、おっしゃるとおり、改めて見直すと他にも省かれたセリフがありそうですね。
      色々と思うところはありますが、過剰に比較せず、現代の流れを汲んだ新作として楽しんでいきたいです!
      応援のお言葉もありがとうございます…まだまだ勉強不足ですが、これからものぞきに来て頂けれは幸いです^_^

  2. 名無し より:

    はじめまして。通りすがりの者です。
    前作の大ファンだったので不安でしたが
    新作アニメの出来の良さにヤラれ、毎週楽しみにしております。
    前作のラスボス、アンネローゼ様の考察拝見しました。
    膝丈スカートは新鮮でしたが違和感感じました、好きですけど(笑)
    (愛妾とはいえ爵位夫人の身分ですし)
    今作キャラクターは道原かつみ先生の漫画版に
    結構影響を受けている部分もあるのかなーと勝手に思っています(道原版大好きなもので;)
    梅原さん、緑川さんの声に似てると私も思いました!
    オーベルシュタインとの会話シーンなんて
    (諏訪部さん匠の寄せ技も相まって)
    え?ちょっと?あれ?な軽いタイムスリップ感が(笑)
    次は同盟のターンかな…とりあえず
    「サンドイッチを喉に詰まらせる若い中尉さん」のシーンを心待ちにしています(≧∇≦)

    • mozoushi より:

      >名無しさん
      コメントありがとうございます!
      前作の大ファンだった方なんですね。
      新銀英伝の記事にコメントを残し下さる方を始め、原作&旧OVAを愛するがゆえに厳しめの意見が多い中、新アニメに好意的なご意見とても嬉しいです。
      私も別作品だと無理やり自分を納得させて(笑)かなりハードルを低くして視聴しているので、近年のアニメの中では総合的に見ると上位置にランク付けされるアニメだと思っています。
      比較するとどうしても粗やカットシーンが目についてしまうので、良い箇所をピックアップしてみるのはとても重要ですね。

      アンネローゼの膝丈スカート、やっぱり違和感ですか(笑)
      爵位持ちの貴婦人としてはそぐわない服装ですよね。
      道原版は私も好きです。影響受けすぎてルビンスキー女性化とかは流石に勘弁してほしいですが…

      梅原さん、緑川さんの声に似てますよね。
      同じように感じた方がいて良かったです。確かにタイムスリップ感ありますね。
      貴重なご意見ありがとうございます。
      またサイトを覗きにきて頂けると嬉しいです!

  3. 名無し より:

    考察、ありがとうございます。
    今作はかなり削られている部分が目立つのは、事実ですが、考察されている様に、大変うまく構成されているとも感じております。

    3話では、ルドルフ像の前での二人の会話を像の目に仕込まれたカメラが記録しているという描写が、気になりました。

    皇帝フリードリヒ四世が、ラインハルトの野望を知りながら、引き上げていたことは、原作・旧作とも匂わせる程度の描写でしたが(宝塚歌劇版では明示)、その表現として、同時に専制国家が治安維持のために人民を常に監視している恐さと、二人の幼い故の迂闊さ、危うさをも示して秀逸と感じました。

    さて、像のカメラは旧作にもあったかどうか気になります。

    • mozoushi より:

      >名無しさん
      コメントありがとうこざいます。
      ルドルフ像のカメラの考察、なるほど素晴らしいですね!
      監視されていることの恐ろしさと、清廉だけども若さ故の危うさ、見事に対極に表現された構成でした。
      像のカメラは旧作にもあったのかどうか…残念ながら私は記憶にないのですが
      作中に明示されずとも仕込まれていると考えたほうが自然でしょうね。
      貴重なご意見ありがとうございました。
      今後も共に、新アニメの動きを見守っていただけると嬉しいです。