行く道がどれだけ厳しいものであろうと構わない。
歩むは必定。そして交わるもまた必定……。
はいどうも! ロシアスキーです!
無限の住人、第四話が来ましたね!
いやぁ、いいインターバル回だったのではないでしょうか……。
ではでは、今回も語ると致しましょう。
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無限の住人 IMMORTAL 第4話 あらすじ
その武は逸刀流の敵たちはおろか、万次にすら遠く及ばぬものであった。
自分の不甲斐なさに落ち込む凜であったが、とある剣士の実力を目にすることになる。
それこそは凜の仇敵であり逸刀流の統主、天津 影久であった。
万次に頼らず、自身一人で敵に挑む凜。迎え撃つ影久。
勝負の行方は。そして影久が胸中に抱えるものとは……?
という感じで。凜と影久の遭遇から、影久の過去を語る回でございましたね~。
もしかしてなし崩しに万次VS影久もあるのか!? と思いハラハラしながら見ておりましたが。
通してみるとなんとも穏やかな回でございました。
ではでは、ポイントを語っていくといたしましょう。
スポンサーリンク影久の過去から見る逸刀流の目的
今回描かれた影久の過去なのですが。その過去のお話のおかげで色々と見えてきた部分がありましたね。
特に個人的に胸がスッキリしたのは、逸刀流の目的がハッキリとしたことですね~。
これに関して語るべき部分は大きく分けて二つ。
一つは、凜の父が逸刀流によって倒されたのは『影久が祖父の無念を晴らそうとした為』であるということ。
そもそも事の起こりは影久の祖父、天津 三郎が凜の祖父と同門、無天一流に所属しており……。
自身が破門されてしまったことにより。三郎は逸刀流を作り上げることになったわけでございます。
凜の父は無天一流の浅野道場の統主。形はどうあれ、三郎はいわば凜の親族に統主の跡目争い的な物に負けたともいえるわけです。
そんな祖父の無念を晴らすために、影久は浅野道場を襲撃して凜の父を倒した、というのが浅野道場襲撃の真相でございました。
ですが……影久にとってそれはあくまでも祖父の無念を晴らしただけのこと。
影久が持つ更なる目的・野望というのはまた別の物でございました。
それが二つ目のポイント。逸刀流の目的とは、『美徳を切り捨て、強さを求め、勝つことこそ至上とする』集団として。
その考え・思想が日の光を浴びるようにすることこそが目的である、と。
以前私が予想していた『最強の証明』をしようとしているのではなく。
『強くあることこそ大道』であると世に知らしめようとしている、ってことですかね。
実際、日本における剣術などというのは、戦国時代から時代が進むに連れてどこか、様式美というか……。
『実戦剣術』ではなく『儀礼的・鍛練的存在』となっていったのは間違いありません。
影久はそんな剣術の現状を憂い、一石を投じようとしている感じなのですかね~。
恐らくはその心根を作った物こそは祖父である三郎の言葉。
影久が唯一心を動かされたという『剣において優れるたる者こそが真の侍であり、何よりもその一字を尊ぶべし』という理念。
それを影久は正しく文字通りに体現しようとしているのだと思われます。
これはつまり逆説的に『侍ならば強くなくてはならない。名ではなく実あってこそ。侍というのならば剣において優れているべし』という。
侍なら強くあるべし=強くない侍は淘汰されるべしという考えでございますね。
それ故に影久率いる逸刀流は、数多くの道場を潰し、支配している、と。
恐らくは最終的には逸刀流こそが日本の剣術派閥の最大手になるようにし、日本の剣士を全て侍と呼べるほどにするつもりなのではないでしょうか。
……というのが影久の過去などから見た逸刀流の目的についての解説と、私なりの影久の目的についての予想となりますが。
……なんだろう。行き過ぎた富国強兵思考って感じですかね。
ただまぁ、なんとなく考えはわからないではないんですけどね~。
やってることが過激なんだよなぁ……。
スポンサーリンク影久を助けた女の正体は?
続いてのポイントは、影久の過去の描写の中から。
『野犬に襲われていた影久を助けたであろう女は槇絵なのか?』という部分について考えたいと思います。
幼少期の影久を助けた女性は、明確に名前などが出たわけではありません。
ただ、この武器。そして容姿。
何よりも五十以上の野犬を倒せるその実力。
これらを合わせて考えますと、恐らくは幼少期の影久を助けたのは槇絵で間違いないのではないか、と思います。
もしそうだとするのなら、影久が槇絵のことを『自分を倒せる唯一の剣士』であると考えたのも納得ができます。
なにせ当時まだまだ弱かった自分を助けたばかりならず、五十以上の野犬を斬り生存したであろう存在、ですからね。
おそらくは相当な尊敬や畏敬の念を抱いたことでしょう。
ただそうだとすると、疑問が二点。
一つ。『槇絵って何歳だったのよ!?』
過去の槇絵は、そこまで見た目に差は無いように見受けられました。
影久が大分成長していることを考えると、影久と槇絵が会ったのは相当昔だったと思われるのですが……。
(まぁ、多分ざっと十年近い年月が経ってるんじゃないかなぁ……)
影久を救った時の槇絵が二十歳だとすると、万時と戦った時おおよそ三十歳? いや、そこまではいってないでしょ……。
逆に、万時と戦った時に二十五歳だとすると、影久を救った時十五歳くらい? いや、若すぎないか?
……えー、女性の年齢というのは追求しないほうがいいかもしれませんねぇw
んで、疑問の二つ目は、なぜ槇絵はこの時剣士としての腕を披露したのか。
いや、影久を救うためでしょ? というお話で無くってですね。
槇絵って影久に身請けされるまでは遊女だったんですよね。
だとすればこの出会いは遊女になる前だった、ということになると思うんですけど。
この時槇絵は遊女になろうとしていて、たまたま影久を助けたのか。
あるいは影久を救ってしばらくは剣士として生きていて、ある時遊女になることを決めたのか。
……この点に関してはちょっと情報が不足しすぎているのですが。
私個人の考えとしては、恐らく槇絵はこの時既に遊女になっている、もしくは遊女になろうとしていたのではないかと思われます。
で、本当にたまたま野犬に襲われる影久を助けたのではないかなぁ、と。
遊女とはいえ、旅をしたりするのには危険が付き物でしょうから。きっと槇絵は剣の腕は磨き続けていたのではないかと思います。
それが野犬に襲われる影久を見て、助ける為につい実力を発揮してしまった、と。
こんな感じだったら、違和感はないんじゃないかとおもいますね~。
まぁ何はともあれ。個人的には過去の影久を助けたのは槇絵で間違いないとは思っております。
影久は三郎を裏切ろうとしていたのか
続いてのポイントはこちら。
『影久は本当に三郎の言う通り、逸刀流の統主の座を奪い取ろうとしていたのか』
こちらについて考えていきたいと思います。
これに関しては~……私の考えから申しますと、『それは三郎の被害妄想である』というのが私の考えです。
三郎が友人である阿葉山 宗介に語った、影久への疑心の理由なのですが……。
弟子である鯖人が自分ではなく影久に付いたから、ということだったのですが。
これに関してはまぁ普通に考えれば当然なんですよね。
年老い、剣士としての腕が衰えた三郎に比べ影久はまさしく成長期。実力はメキメキ伸びていくでしょうし。
いずれは当然三郎の後を影久が継ぐことになるのは間違いありません。
鯖人的には、三郎を裏切る云々ではなく、後継者たる影久に目をかけるのは自然な流れ。
それこそ、三郎の弟子であるからこそ、継承した後の逸刀流を守るためにも影久の側にいるべき、と考えるのではないでしょうか?
それを見て『影久が自分を討とうとしている』などと考えたという事は、この時点で三郎が随分と平静を失っていることが読み取れます。
そもそも影久が三郎を討とうと本気で考えているのなら、行動するタイミングなど幾らでもあるはずです。
なにせ三郎は自身でも言うほどに腕が錆付いている訳なのですから、例えば、寝込みを襲うとか……。
それをせずにいることこそ、影久に三郎を襲う意思が無いことの現われだと思うのですが。
精神的に追い詰められている三郎には、そんな全うな思考などとうにできなくなっていたのでしょうね~。
まぁ、結果として三郎は宗介に斬られる事となり、自然影久は逸刀流を継ぐこととなったわけなのですが。
影久が逸刀流の形を変えたのはあくまでも三郎がいなくなったからこそ。
つまりは、三郎不在となったからこそ、自分の思う逸刀流に変えていったのではないかと思います。
これも影久の二心無しの証拠になるのですが。もしも影久が鯖人を抱きこんで三郎を斬るつもりだったのなら。
その胸中の野望をとっくに打ち明けているはずだと思うんですよ。
自分の持ってる札を切るからこそ、交渉と説得は成るわけなので。
それをしていない以上、全ては三郎の被害妄想だったのではないかと思います。
……なんというか、影久に侍の在り方を語った男の最期にしては、あまりにも空しいものですなぁ……。
スポンサーリンク無限の住人 IMMORTAL 第4話 感想
さてそんな第4話の個人的感想なのですが。
いや、丁度いいタイミングで呼吸が外せたなぁ……。
ここまでの3話は万次さんがガンガンバトルしていたわけなので。
ぽっ、とここで影久の過去話が入ったのは実にタイミングがいいですねぇ。
おまけに、このタイミングで影久のキャラクターをつかませることにより。
今後、影久、万次、凜の関係ってのはどうなっていくのか。そこに興味が湧く。
決して単純に斬った張ったするだけの作品じゃあないんだぞ、と。
そう思わせることもできると。いやー、見事見事。
実際の所ここまでキャラのつかめていなかった影久なのですが。
今回を通して私も「あ、こいつはこいつなりに何かしっかりと考えてるのね?」と思わされましたし。
ホント、一種のインターバル回としては実に見事なエピソードだったのではないかと思います。
……バトル物っていってもバトルばっかだと疲れますしね。
ただまぁ、次回はガッツリバトルしてほしいけれども! どうなることやら!
以上、ロシアスキーでした! 次回もどうぞよろしくお願いいたします!
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コメント
ついに、過去回にコメントするのも最後だなぁ。
ども、よろしく。
>『槇絵って何歳だったのよ!?』
これね、漫画の方では、影久と同い年か、せいぜい一、二才上くらいの年頃に描かれてたのね。
まぁ、漫画のネタバレになるから、ここまでにしときます。
>『それは三郎の被害妄想である』
そう、それに尽きるね。
結局、祖父の三郎は凡百俗人…、いや、それ以下のゲスと言う事か。
尸良とは違ったゲスの様に見えるが、自身の欲望に逆らえない、同じ穴のムジナだと思う。
まあ、それでも影久がいた分、尸良よりもましな人生かもしれないが…。
これで、コメントも追い付いたので、ネタバレしない様に気を付けますんで、
これからも宜しくお願い致します。
それでは、さようならでござる。
てけり・りさん
コメント、ありがとうございます。
……え、それにしちゃあ槇絵さん色っぽすぎません?w
三郎に関しては、ゲスっていうか、小物っすよね。
小物っていうか……おっしゃってるとおり。器が凡俗と言いますか。
まぁ、それもまた人間味あるとは思うんですけどw
今後もコメント、ぜひぜひ、よろしくお願いいたします~。