こんにちは。くらむBONです。
6話では残念ながらコウキがRGBと決別した後の進むべき未来と過去が描かれました。
翠堂豪理の推し進めるハザードキャストのアップデートの真の姿を目にしたコウキ。
シュウタの説得も虚しく、ランとコウキのそれぞれ掲げる理想の未来は平行線のまま、外地警備隊とDoRedの対立を生んでいきます。
それは、東京24区に住む区民とシャンティタウンの貧困層との分断にまで発展しかねない事件の引き金となりそう。
今回は6話でアップデートされた情報を元に、主に真の姿を見せた香苗システムと翠堂香苗について考察します。
目次
コウキと香苗システム
6話では成長したコウキは、一旦は同じ外地警備隊の筑紫渉の追求からランをかばいましたが、香苗システムを見た後は豪理の求めるままDoRedのアジトを明かしてしまいます。
幼少期にコウキは行動の端々から「正義マン」な一面を見せ、母親の香苗に立場の違う人とそれぞれの掲げる正義について対話するようにたしなめられていた事がうかがえました。
完璧主義で自分の信じる正義にひた走る傾向があったものの、一方でそれ以外の正義というものがある事を知ってはいたが理解出来ていなかったコウキ。
今回でコウキの正義は豪理の理想を具現化した「香苗システム」によって上書きされ、シュウタやランを切り捨てる選択をしました。
翠堂香苗は生きている?
「うん、知ってた。」と誰もが予想していた香苗システムの真相は、アスミの脳を生体ユニットにしたもの。
もう少しひねった展開を予想していましたが意外とあっさりとしたものだったので、個人的に既視感を覚えて驚きました。
コウキに香苗システムを紹介する豪理から「香苗に悲劇が起ったこと・アスミがタヒ体であること」が語られ、「タヒ亡」ではなく「悲劇」とされているが印象的です。
作中で「タヒんだ」という表現が無いのは生きているからだと思います。
翠堂香苗やアスミについては1話記事で考察しています。
香苗システムで聞こえた2つの声
香苗システムには気になる部分があります。
1話ラストで謎の女性の声(香苗?)による「未来を選択して」というセリフの後に、アスミの声で「未来を、選、択(ノイズ)」と入っていているのは何故だろう?
幾つかのパターンを考えてみましょう。
1.香苗システムはオペレーションAIで疑似人格の香苗(1話ホログラフ)と演算装置アスミの脳の2系統で動作していてRGBに選択を迫っている
2.香苗は悲劇を回避してどこかで生きていて、香苗システムに介入している
3.黒葛川が罪悪感から豪理を裏切り、香苗システムを使いRGBに助力している
4.香苗は未来に飛ばされ選択肢となる事柄を脳タヒ状態のアスミに送り、アスミが未来予知システムで香苗の意思を読み取っている
決め手に欠けますが、今考えつくのはこのぐらいかな。
「ハウダニット」はいくらでも思いつくのですが、ピースが足りない気がして「ワイダニット」がつかみ切れていないのがつらいです。
既視感のあるシステムだけど
ハザードキャスト2.0(香苗システム)と似たようなシステムは様々な作品で登場するので、SF・サスペンスファンの皆様には履修済みのかたが多い事でしょう。
さんざん擦られた設定なので目新しさはないものの、どう見せてくれるのかが楽しみ。
個人的に安直なパクリ評価はどうでもいい議論で、こういったガジェットで何を見せてくれるのかというところに面白さを感じます。
Cフォンを介した個人情報の収集やそのアップデートをためらう人々の描写は現実でもありうる事なので、個人情報と利便性を天秤にかける姿に「明日はわが身」です。
監視社会を強引に推し進める豪理の提示したデータはフェイクである可能性が高く、画像のグラフもソースが不明で怪しさが大爆発。
クナイのハッキングによる電波ジャックをフェイクニュースと断じた豪理ですが、政治家の持ってくるデータをうのみにはできないことは現実を見ると分かります。
既視感のある設定
・『ID:INVADED』の「ミヅハノメ」
・『サイコパス(PSYCHO-PASS)』の「シビュラシステム」
・『マイノリティ・リポート』の「プリコグ」
など
『ID:INVADED』や『サイコパス(PSYCHO-PASS)』については、別ライターさんの過去記事がありますので、視聴済の方は併せてお楽しみください。
翠堂香苗は異世界チート転生者?(極論)
翠堂香苗は異世界転生者レベルのチートさを誇っていますが、何者なのでしょうか。
小学校教師をしながらコウキとアスミを育て、ハザードキャストの元システムを開発し、豪理の妻として支えてシャンティタウンのマイノリティにも理解がある香苗。
以前、コウキとアスミの髪の色の違いから、コウキとアスミの血が繋がっていないのではないかと考察していました。
以前の記事はこちらです。
香苗とアスミは目の色が一緒なので、血は繋がっている(?)ようなのですが、香苗とアスミの関係がイマイチ腑に落ちません。
まだまだアスミが生体部品として育てられたクローン説とかありえそうです。
ゼロスと翠堂香苗の関係性は?
カルネデアスと同じグラフィティアートを描いたゼロスと香苗の髪の色が一緒であること。
また、OPで香苗とゼロスが一緒に登場していることから、2人の関係性は兄妹なのではないかと妄想しています。
前回記事でカルネアデス=ゼロス説を唱えています。
香苗の考え方が豪理やコウキとは違って弱者に寄り添うものであることから、シャンティタウン出身のゼロスと血縁であれば整合がとれそう。
アーティストの才能があるゼロスがシャンティタウンを出たように、香苗もその才能で街を出て豪理と結婚したという事かな。
6話ではOPがありませんでしたが、OPの様子からハザードキャスト開発当時の過去話などもありそうなので、今後はそちらに話がシフトするのかなと予想しています。
翠堂豪理が何故ハザードキャストに拘るのかも、過去回からわかっていくことになりそうです。
東京24区6話感想まとめ
6話でハザードキャストの真の姿が明かされ、おおかたの視聴者の予想通りとはいえ、いろんな意味で驚きました。
香苗システムとアスミのユニットをRGBが対立した理由として出してしまったことで「出すの早くね?」というのが率直な感想です。
もう少しキャラの魅力を描くエピソードがあるのではないかと思っていました。
個人的に緑髪の眼鏡キャラは「緑の悪魔」として捉えている私ですが、今回のコウキの心変わりは腑に落ちません。
これまでの考察でも語ってきたとおり、翠堂香苗は天才的な才能があり、物語の中心にいると考えられます。
コウキの心を動かしたシーンで一番の謎は豪理の語った「悲劇」で、そこから現在起きているトロッコ問題のすべてが始まっているように見えます。
現在編がRGBの物語だとするならば、過去の豪理・香苗・黒葛川・ゼロスに何があったのか?これからの展開が楽しみです。
また、筑紫渉の行動の怪しさが気になっていますが、まだ尻尾を出していのかイマイチつかめないキャラで、次回あたり記事にしたいと思います。
ではまた次回で。
ばいばい。
▼東京24区の記事はこちらにまとめてあります!
▼当サイトでは他にも多数のアニメを考察しています!
最新情報をお届けします
Twitter で2017春夏秋冬アニメ考察・解説ブログをフォローしよう!
Follow @anideep11