こんにちは、哲太です。
キーワードのひとつだった“戦争”の和平交渉を取り上げ、いよいよストーリー終盤の雰囲気がただよってきた『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』第12話。
話の中心になっていたのは、帰路についていたヴァイオレットに同僚のカトレアやベネディクト、そして少佐の兄・(ディートフリート・)ブーゲンビリア大佐らと和平反対派の面々でしたね。
手紙を書くことはなかったですが、ヴァイオレットの気持ちがよく伝わってきた今回のお話を改めて振り返っていきたいと思います。
スポンサーリンクなぜディスタリーに向かったのか
第12話の序盤、和平交渉に向けた段取りが続く中、時を同じくして社に戻る途中のヴァイオレットが映し出されていましたね。
ただ、その目的地は「ライデン」ではなく「ディスタリー」。
一応前話から見返したのですが、その理由とかって語られていなかった……と、思います。
戦争の厳しさを改めて実感し、少佐と過ごした最後の場所にまた行こうとしたのかなっと最初は考えましたが、その場所は「インテンス」ってところなんでちょっと違う。
他の理由は……となると、ライデンまでは遠く離れていて申し訳ないと思ったからかな。
途中までは汽車に揺られて移動、その後馬車の荷台に乗せてもらい現地の郵便局に着いていたはすなので、今回はこの“馬車で移動していた道のり”を飛行機に乗せてもらったのかもしれません。
あとは、色々とあったので直で帰る前に1人になる時間が欲しかったから、というのも理由のひとつとして考えられるように感じます。
余談ですが、今回いろんな地名が出てきてちょっと混乱しちゃいました。笑
ただ戦争が続いた中で、どの場所でどんな出来事が起こったのかはストーリー全体を通じてとても重要なことだと感じていますので、また改めて見返してしっかりと理解していきたいです。
スポンサーリンク大佐の真意を図ってみる
和平交渉をしっかり結ぶためには、書記能力に長けたドールの力は不可欠━━このことは理解できるのですが、今回の仕事かなり危険ですよ。
もしかしたら原作だと、ホッジンズ社長が断ろうとしたり、彼自身も同行しようとしたりしたけどカトレアに残るよう説得された━━みたいなやり取りも描かれていのかもしれませんね。
さて本編ですが、予想どおり汽車を狙ってきた和平反対派の奇襲をほぼ退け、最後は捨て身の攻撃をヴァイオレットが盾になり防いだところまでが今回の第12話でした。
でも最初に盾になってくれたのは、大佐のほうでしたし、またヴァイオレットがピンチの時に助けてくれたのも彼でした。
必要以上にヴァイオレットの存在を否定しようとする大佐、もしかすると大切な弟の面影を彼女から感じ取ってしまい、そのことがつらいからこそあえて攻撃的な態度を取ってしまっているのかも……。
以前に港でヴァイオレットと再会した際も部下がいましたし、激しい争いを経てもなお軍隊として機能していることから、実は部下には慕われる根のやさしい上官なのかもと、今回のエピソードを見て感じました。
部下に慕われるといえば、和平反対派の准将もそうでした。
唯一生き残ったこの人物とヴァイオレット&大佐とのやりとりから、次回第13話はスタートしそうです。
スポンサーリンクヴァイオレット・エヴァーガーデン 第12話感想
今回のように相手の攻撃を受けたところで物語が終わる場合、“果たして無事なのか”という終わり方が多いと思います。
ただ本作では、衝撃を受けた後のヴァイオレットの目を見る限り無事な様子が窺えるところまで描かれていました。
その際に盾となり助けてくれたのが、彼女の義手。
戦争のせいで失うことになった両腕、そのせいでつけることになった義手のおかげで生き残ることができた、この因果といいますか、全ての出来事に理由付けを行ッていこうとするメッセージ性が第12話のラストには込められていたように感じています。
そんな本作のラストスパートを、しっかりと見守って参ります。
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コメント
今回に限らず、本作は「手の動き」に特別な意味を持たせているように思えます。例えば一話だけでも、ヴァイオレットがブローチを見つけたシーンであったり、ホッジンズがヴァイオレットにギルベルトの戦タヒを隠すシーンだったり、「手に力を込める」という動きが、「言葉にできない想い」を比喩しているかのようです。
そう考えると、九話のヴァイオレットが自分の首を絞めるシーンがさらに重たく感じられます。言葉として吐き出すことの出来ない、吐き出しても消えない焼き跡に苦しめられたヴァイオレットが、その罪の意識を、自らをあやめようとする原動力にしてしまった。
手が人の想いを比喩しているのなら、今回、ヴァイオレットは手=人の想いに救われたということになります。かつては自分を傷つけた「想い(罪の意識)」が今度は自分を助けた。ヴァイオレット自身が自分の罪を認め、乗り越えることが出来たということを表しているのかもしれない……とも、思いました。
ヤマネさん、コメントありがとうございます。
重さの中にもやさしさとテーマ性を取り入れられている本作は、とても素晴らしいアニメでしたね。
13話にてひとつの区切りを迎えましたが、新作アニメーションのほうに今から期待せずにはいられません!