当記事に先の展開のネタバレは含まれていないのでご安心下さい。
皆々様こんにちは。
『グレートプリテンダー(『グレプリ』)』担当のgatoです。
前回はエダマメが出所したものの、なんやかんやでローランのコンゲームに巻き込まれることになりました。
詐欺師を辞めたエダマメが描かれる一方、アビーの危うさが描かれましたね。
そして今回はシンガポールを舞台にしたコンゲームの幕開け!
ターゲットは産油国の兄弟王子、エアレースに紛れて彼らの資産2億ドルを頂戴する…。
聞くだけでも壮大な計画ですが、果たしてどんな手段を用いるのか。
早速振り返っていきましょう。
虚飾塗れの出来レース
今回の舞台はシンガポールで繰り広げられるエアレース「パスファインダー・エアレース」。
プロペラ機が街中で飛び交うという、なかなかエキサイティングなレースです。
ただ、その実情はプロモーターのサムとクラークが八百長を仕掛けた台本ありきなもの。
他にも色々黒い事情がありそうですね…。
それにしても、エアレースと詐欺…イマイチ結びつかない両者ですが、それらを繋げる重要な結び目は「八百長」になりそうですね。
単純に考えるとサムを騙して八百長を組ませて大損させる…それこそ前回ダニーを騙した手口を応用する感じになりそうですけども(実際「予行練習」とローランが言っていたし)
しかし、前回のラストでローランがカプセル型の爆薬みたいなものを実験していたところを見ると、誰かの飛行機を爆発させることも想定している模様。
前回、アビーの乗っていた飛行機で試していたようですし、ダニーの手口を前提に置くと、サムにアビーを八百長で持ち上げさせて、爆弾で彼女を負けさせるみたいな展開かな。
まぁでも、『グレプリ』がそんな単純な展開にはならんでしょうけど(笑)
余談ですけど、パスファインダー・エアレースってスポンサーがバンダイなんですね(笑)
なんつーレースに関わっているんだ、けしからん!(笑)
天上人達
今回の標的はサムとクラークのイブラヒム兄弟。
産油国の王族出身だけあってセレブリティを絵に描いたような二人でしたが…色々事情を抱えた曲者の予感。
冷徹かつ打算的なプロモーターである兄のサムはエアレースに強いこだわりを持つ一方、かなりの曲者。
「全てを決めるのは私だ」と傲岸不遜な態度を向け、女性差別ではないといいつつ男尊女卑丸出しな発言をぶっ放していましたね(まぁ中東の王族らしい笑)。
これに対し、パイロットとしての才能に恵まれた弟のクラークは無邪気で女好きなイケメン…。
一見すると無害な印象ですが、「世界は醜い」など巷の苦しみを理解しつつも放置して遊びまわっているところを見ると、どこか浮世離れしている感じは否めません。
こうやって見てみるとこの兄弟、王族っぽさが垂れ流しなんですよね。
これを踏まえると、彼らの特筆すべき点は実家から勘当されているにも関わらず、王族感が抜けていない点といえます
恐らくサムとクラークは国から勘当されてもなお、自分達が王族であるという意識を捨てられていないのでしょう。
むしろ、とりわけサムは勘当されたらこそ、より自分の権力に固執する性格になった可能性が高そうです。
ローランが27歳のサムをクソガキ呼ばわりしていましたが、サムもクラークも結局実家の影響を捨てられていない…真の意味で独り立ちできていない印象があります。
王族であることを捨てられないことが、イブラヒム兄弟の…少なくともサムの弱点になりそうですね。
また、今回のコンゲーム、意外と鍵になるのはサムとクラークの兄弟の絆かもしれませんね。
よくよく考えると気難しいサムと無邪気なクラークが仲良くやっているのは不思議な印象です。
クラークが投げ捨てた海パンが頭にくっついてもサムが怒らなかったところを見ると、一緒に勘当されたこともあって二人は特別な絆で結ばれているのかもしれません。
そして二人の関係を対立に導くことがコンゲームを動かす大きなファクターになるのでしょうね。
農民では終わらない
前回の記事で百姓(農民)のカプセルトイについて色々書きましたが、今回もさりげなく「農民」が演出装置として登場しましたね。
なんやかんやでローランと組むことになったエダマメですが、ローランからは「天性の詐欺師」と称され、「農民のような生き方は似合わないしできない」と評されています。
どうやらエダマメの在り方は農民ではなく、そこから成り上がる「豊臣秀吉」がベストだといえそうです。
ただ、彼が豊臣秀吉になるための手段はコンフィデンスマンになることですが、人を騙すことに対してはまだまだ葛藤を抱いている模様。
しかし、それでもエダマメがコンゲームに参加することを選んだのはサムにはめられて車椅子生活になったルイス・ミューラーのエピソード(ローランの仕込みっぽいけど笑)でした。
ヒールを演じながらも、人道支援を欠かさなかったルイスが悪意によって没落した…この話がエダマメの正義感を触発したわけです。
つまり、エダマメがコンフィデンスマンを選んでしまう理由は、彼の善性が大きく起因しているわけですね。
しかし、そもそもエダマメが騙すことに強い抵抗感を覚えるのは父親の誠司の逮捕が影響しているわけなので、なかなか割り切ることはできないでしょうけども…。
ただ、エダマメの「騙す」ことに対する苦悩が誠司の影響であると同時に、彼の善性もまた誠司の影響であることは回想を見れば明らかでした。
どうやらエダマメの葛藤は誠司の二面性が丸ごと反映されているようですね。
「Los Angeles Connection」もそうでしたけど、父親の影が今回もエダマメに付きまとう予感がしますね。
もしサムとクラークの勘当が父親絡みであれば、今回もエダマメは父親と向き合うことになりそうです。
トラウマの翼
前回から様子がおかしかったアビーですが、今回も結構危なげでしたね。
今回のラストでローランはアビーがコンゲームに関わる理由は「タヒぬため」と語っていました。
彼女が無謀な行動に出る理由はやっぱりそういう理由だったんですね…。
そしてそんなアビーのパーソナリティを形成するきっかけになったと思われるのが、今回合間合間で挿入されたアビーの過去です。
どうやらアビーは戦場にいた経験があるらしく、軍隊と壮絶な戦いを繰り広げていました。
あの格好を見ると反政府勢力の類に在籍していたことが窺えます。
さらに両親を喪い、やっていたバレエのコンクールでもらったメダルを失ったことも描かれていました。
まだ断片的な情報しかないので統括は難しいですが、アビーは戦争(あるいは紛争)に巻き込まれ、生き残ってしまったことで自らの命を平然とかなぐり捨てる危うさを持ってしまったようです。
他方で、嘔吐するほど苦しんでいたエダマメの声で立ち直る場面があるのを見ると、彼女を助けるのはエダマメになりそうですね。
…というか、これ、二人がラブいことになるフラグか?!(笑)
『グレプリ』第7話感想
あくの強いイブラヒム兄弟のおかげで、今回も面白いコンゲームになりそうですね。
ただ、エアレースと詐欺がどう結びつくのかはまだ読めない…。
まぁ色々予想しても、覆されるんだろうけども!(笑)
後、アビーの行く末も気になります。
エダマメがアビーとくっつきそうな感じになりそうだけど…彼女がトラウマをどう克服するのか…。
次回も注目ですね。
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