ごきげんよう。B: The Beginning(ビーザビギニング)担当の模造紙です。
最終話もキャラがとにかく喋りまくる情報量の多さに、一時停止してメモをとりながらの視聴でした。
とりあえず、キースはエリカをサツ害した犯人を裁き、黒羽は碑文の運命から逃れることに成功したわけですが、提示されたまま回収されずじまいの謎があったり、2期を臭わせる手法の終わり方で、めでたく大団円という結末ではなかったような…(震え)
これは続編を期待していい…?
物語的にはまだまだこれからという雰囲気もありますし、ギルバート&マーケットメイカー編に決着が着いたという表現が的確かもしれませんね。
それではB: The Beginning(ビーザビギニング)最終話となる今回は、キースの宿敵・ギルバートの抱えていた苦悩、これから黒羽が立ち向かうべき強大な敵の暗示を中心に、考察を進めて参ります!
注意
この記事では、B: The Beginning最終話までを視聴した感想、およびストーリー展開の疑問点などの考察を記しています。
あくまでも初見の立場からの見解になりますので、ご了承いただければ幸いです。
目次
ギルバートの本当の目的はシンプルだった
複雑怪奇な思考と優れた頭脳を持ち、懺悔の心を持たない。
そして人格の形成までも自己の管理下においていたギルバート…狂っていながらも、冷静に状況を分析して利用できる手段は全て意のままに操作しようとする――。
精神状態は常人のそれではないにしろ、狂人というのも語弊がある気がします。
あまりに冷静沈着すぎて、狂っているというカテゴリに嵌めていいものか…
何というか彼に対して、フレームの外から客観視して自分を見ている印象を受けたんですよね。
だからこそ、これまでもシナリオ通りに事が進まないことを良しとせず、容赦なくいかなるツールも利用し、自分の予想通りに周囲を動かして来たのでしょう。
そんななか、ただひとり、彼の想定外の存在であったのがキースだった。
いや、正しくはエリカもギルバートの思惑通りに動かなかったので、フリック兄妹はある意味「目の上のたんぶ」のような位置にいたのかもしれません。
キースと出会わなければ、ギルバートはずっと自分の人生の王様として君臨し続けていただろうし、エリカにに出会わなければ他者を愛する感情も知らなかったわけですから。
ギルバートのこじらせた片想いが発端だった?
▲文章で表現するとすごく語弊がある感じですが、ざっくり言うと間違ってないですよね 笑
他人への執着やコンプレックスなんて、結局は「好き」の裏返しに他なりませんし、自分と同等かそれ以上の頭脳の持ち主であるキースから、サツ人思考を否定され、思考の放棄だと嫌悪されたことが衝撃で、しかも初めて涙を流した――なんて、好意ある相手に自分を突っぱねられたのを感じてショックで気持ちが高ぶったということですよね。
ギルバートは本当にキースには受け入れてもらいたかったけれど、大きくなった別人格がそれを許さなかったし、サツ人衝動のまま行動し、その謎をキースに究明してもらうことでしか繋がりを持てずにいたんでしょう。
最後に勝ったのはギルバート
この手で人をコロすことを何よりも嫌悪していたキースに、自分をコロさせたことでギルバートの壮大な実験は成功し、彼は勝利しました。
何か善で何が悪かは置いといて、唯一無二の自分より上の存在であるキースの中に消えない刻印を残して、忘れ得ない記憶として生き続けることこそが、ギルバートの真の目的だったんですね。
周囲を巻き込んでの手段しかとれなかったのは迷惑極まりないし、人として最低なのは確かなんですが、不幸で可哀想な人とも言えます。
一緒にいたら自分の狂気とも戦えるとまで思わせた女性も別の男を愛し、探求心を満たすことにのみ興味を注ぐ「自分と同じ」と思っていた同輩からは拒絶される――その男は自然と良い仲間に恵まれて「自分との違い」を見せつける…となったら、コンプレックスを感じずにはいられないというか。
きっと、こういう手段しかギルバートには残されていなかったし、この計画を思いついた時点で自分の最期まで想定していたかと思うと…究極のこじらせ片想いと言わずにして何と言いましょうか…。
長年描いたシナリオを完遂したギルバートは勝利し、コロさない思想を貫けなかったキースは負けてしまった。
タヒんだギルバートが勝利し、仇敵を自らの手で裁いたキースは敗北したなんて不思議ですが、最後にキースも言っているように、勝敗はさしてこの2人の間に意味はなく、学生時代に出し合った暗号を解読するのと同じ感覚でしかなかったのでしょうね。
普通の人間ならセンタメンタルになるものの、ただそれだけと思っちゃうところが、常人とは違う思考の天才だからなのかな。
ギルバートの抱えていた感情
リリィとキースの車のシーンで、ギルバートの感情についてはリリィが指摘した通りなのでしょう。
(本当にめちゃめちゃ的確で視聴者の「??」を見事に解消してくれるというw)
キースに自分をコロさせたことの達成感、思考に変化が起きたことを知れた優越感、そんな自分の実験に付き合い暴走を止めてくれたキースへの感謝――。
キースと出会って苦悩や悲しみもあったでしょうが、救われたのもまた真実なのでしょうね。
スポンサーリンク黒羽サイドには不穏な影が…2期の啓示?
黒羽の目的「ユナを救い出す」ことは達成されて、仲良くキース宅で同居していることが明らかになりました!
マーケットメイカーにいた頃のユナは操られていたためかクールな印象でしたが、素の彼女はあどけなくて可愛い感じなんですね。
マーケットメイカーの闇や、研究所の腐敗が世間にさらされたことで、黒羽&ユナの後顧の憂いは絶たれたかに思われましたが…まさか皆月以外にも黒羽を狙う人物がいるなんて…。
キリサメも黒羽に恨みを抱いている?
研究所で一緒に生まれ、黒羽やユナと共に育ってきた少年・キリサメ。
7話の研究所襲撃事件で黒羽をタヒなせないために、その身を盾にして守ってくれた守護者の1人でした。
タヒんだかと思ってたけど生きてたんだね…!!(真顔)
恐らく、続編に繋げるための演出なのかな~と思うのですが、海外ドラマでよくあるクリフハンガー技法で、キリサメが敵として登場するのか、それとも過去と同じく守護者として現れるのかの話の筋は未定なのではと思います。
というか、造られた命である彼らのタヒの基準?消滅の判定?ってよくわからないなぁ。
霧散しない状態だと復活できるかもしれないってこと?
キリサメも黒羽がやったように、仲間のパーツをもらって生き長らえていたのかもしれませんね。
キリサメと一緒にいた男は誰?
この男が政府か軍部の上層部の人間で、マーケットメイカーやギルバートに指示していた人物と思って良さそうですね。
問題は誰なのかってことですが…たぶん1期では未登場キャラの可能性が高いですよね。
▲この記事で黒幕について考えましたが、王や軍部が世間に伏せたかった真実が暴かれてしまったことで、レジーは社会から排除され、サツ人兵器として国を支配する役割からは降りる方向に向かっていきそう。
レジーが認められず、マーケットメイカーも十分に機能させられないなら、それらに代わる絶対的な国を守る象徴が必要です。
1期では、黒羽を排除するために皆月が動きましたが(利用されていただけとも言えますが…)、2期では神の再来である黒羽を政治的に利用するために狙う展開かもしれません。
結局、マーケットメイカーはそれぞれが好き勝手に動き過ぎて、いわゆる団体としての思想や方向性や目的がわからなかったので、2期もそのあたりはあやふやにされそうな気もw
スポンサーリンク黒羽の王が敗北した相手とは
今回の冒頭でキースが黒羽にアドバイス(?)するのですが
「神と呼ばれ無敵を誇った黒羽の王は、
この国最初の支配者に打ち取られた」
と言っていて、
これってクレモアの初代国王が黒羽の王をコロしたって意味ですよね。
神ゴロしの英雄として君臨したのがクレモア王家の初代なら、その血筋をひく王家の人間は神の子と守護者に良い感情を持っていないとも考えられます。
そもそも、ジェットブラックの碑文自体にどれほどの真実が書かれているかは謎ですし、誰が何のためにあの位置に残したのもわからないわけで……。
太古の昔、人間よりも遥かに優れた力を持った黒羽の王は、次第に畏怖され周囲から疎まれた結果、初代国王により打ち取られたということなんでしょうね。
とすると、王家と黒羽&守護者の間には深い因縁があるわけですが、果たして――??
スポンサーリンクB: The Beginning12話(最終回)の感想
エリカってキースと血の繋がりなかったの…?!
ギルバートがあれほど狂うくらいだから、それこそ愛だ恋だが許されない間柄なんじゃないかと思ってたけど、風間博士の養女なら実際はエリカの感情は問題なかったわけで。
話の内容からギルバートは実の兄妹だと思い込んでたみたいですし(愛してはいけない男を~って言ってますから)、エリカ自身にも養女だと隠されていた可能性もありますよね。
養子縁組なんてデリケートな問題ですし、それこそ墓場まで持っていく人もいるのでしょう。
他にも、ブライアンが署内の監視システムをどうやって見つけたのかとか(単なる偶然?長年隠されて来たのに?)、風間博士の残したメモの内容とか、まだまだ気になる点が残っているので是非続編を期待したいです!
正直、どっかで見た設定と要素のごった煮感が最後まであって、脚本以外は文句なしだっただけに勿体ないというのが率直な感想ですね。
加点方式なら10/10だけど、減点方式なら7/10くらい。
元々の期待値も高かったせいもあるでしょうけど、ネトフリとProduction I.Gと中澤さんの強力タッグならハードル上げんなってほうが逆に難しいですよね!
▲事前記事でも「傑作が生まれる予感」って書いてるんですが、傑作ではなかったなー。
かと言って凡作でもないので評価に困る作品でした 笑
そして、人におすすめするのも躊躇する作品だったなぁ…(これは私だけかも)
ですが、これだけ風呂敷を広げて、一応は12話でまとめたのは凄いですね。
何だかんだいっても作画の美しさは素晴らしいので、それだけで見ていられるってのは大きな強みでしょう。
途中、展開にダレても作画がいいから見続けた人も結構いそうですね。
とにかく続編を期待!今はそれだけ 笑
ネトフリとProduction I.Gが複数年契約とのことなので、何かしら次の作品があるのは確定しているわけですし、それがB: The Beginningであることを切に願いつつ…。
B: The Beginning考察記事は、一旦これで終了です。
1週目でよくわからなった部分をおさらいするために、これから2週目を視聴するつもりですが、2週してからの感想文って需要ありますかねー?
(興味あるって方はコメントでこっそり教えて下さいね!)
あとは、ネットやSNSの評価諸々もこれまで見ないようにしてきたので、他の人の感想をいろいろ探しに行ってきます 笑
それでは長らくのお付き合いありがとうございました!
https://animedeeply.com/mozoushi/kokkoku/10347/
他にも色々書いていますので、別記事ものぞいて頂ければ嬉しいです。
ではまた!
スポンサーリンク
最新情報をお届けします
Twitter で2017春夏秋冬アニメ考察・解説ブログをフォローしよう!
Follow @anideep11
コメント
2周してからの感想読みたいです。
>名無しさん
コメントありがとうございます。
とても励みになる、大変嬉しいお言葉です…!!
少し時間を頂戴すると思いますが、個人的にも是非書きたいと思っていますので
応援よろしくお願い致します。
今一周目見終わりました
自分的にはとても綺麗にまとまった良い終わり方だったと思います
作画、音楽、演出全て素敵な世界観でした
霧雨と一緒にいた謎の男は風間博士だったりしないかなぁなんてベタな想像してます
黒羽とユナが無事でキースの家にいる、
もうこの事実だけで満足です
二人が生きていて良かった
二期にも期待したいですね
Twitterフォローさせてもらいますね
>Queen BEeさん
コメントありがとうございます!
そうですね。2期の可能性と気になる謎を提示しつつ、非常に良いまとめ方でしたね。
美術や作画はさすがのクオリティで、深夜アニメを見てから今作を見るとちょっとした感動を覚えちゃいますね。
キリサメと一緒にいた人物が風間博士ですか!
なるほどですね!その想像はなかったです。
秀でた細胞学者の風間博士ですから、自身の研究の延長上として生き永らえていたとしても不思議ではありませんし、もしかするとアリな展開かもしれませんよ。
ハラハラドキドキの展開で、黒羽とユナの傷つく姿は見ていて辛かったですが2人が寄り添って幸せにしている結末で本当に良かったです。
ツイッターのフォローも感謝致します。
ありがとうございました!
楽しく読ませていただきました。まったく同じ感想を抱きましたね…傑作ではないけれど凡作ではない。作画は本当に良かったですし、二期があれば見たいです。その時はまた考察記事をお待ちしております笑
>名無しさん
コメントありがとうございます。
記事に共感して頂けて嬉しいです…!!
そうなんですよね。色々と惜しい部分はあるものの、評価に足るポイントも多いんです。
今回が本当に始まりの物語であるなら、二期があることで世間の評価が引き上がらないかな~と淡い期待を抱いてしまいます 笑
あれで完結なら物足りない&謎が放置されたままで残念すぎますし。
二期は私も見たいです!その時は、ぜひまた考察記事を書ければと思いますので、気長に待ちましょう( ;∀;)
初めまして、途中からこちらのサイトを読むようになりました。
私は、文章を書くのが下手なので、記事にする熱心さと文章に感激を受けました。
(自分では、ここまで上手くアウトプット出来ない。)
他の作品も読ませてもらいます。
大変かと思いますが、私は読みたいと思いました。
>fedoraxさん
コメント有難うございます!
記事を読んでいただき本当に感謝致します。
読んだ方の感想や意見を伝えてもらえると、こちらも非常に嬉しく今後の意欲に繋がります。
私も文章の書き方についてはまだまだ勉強中で、恥ずかしながら至らない点が多々ございます。
アウトプットについては、とにかく数をこなすことが重要らしいですよ!
著名な方や上手い人でも、たくさん書くことで速度も練度も上がるとおススメされている方法です!
続けようと意識して取り組むことが難しいのですが…汗
応援コメント本当にありがたいです…!!!
これからも皆様に共感してもらえる文章をお届けできればと思いますので、
またブログを覗きに来ていただければ幸いです。
勉強も兼ねて英語で観ているので、聞き漏らす部分等あり、アニメ観て記事読んでを交互に繰り返し観てました。笑 各話毎にあらすじを書いて下さったので非常に重宝しました!ありがとうございました^ ^
>男(26)さん
コメントありがとうございます!
英語の勉強も兼ねて視聴されていたんですね。素晴らしいです!
拙い文章で心苦しいですが、少しでもお役に立てたのなら嬉しい限りです。
貴重なご意見、本当に励みになります!ありがとございました*^^*
模造紙さんの考察を読んで一層理解が深まりました。わかりやすくて非常に読みやすかったです。
12話まで投稿お疲れ様でした。
模造紙さんは最後まで見て何か気に入ったセリフなどはありますか?
>feenaさん
コメント有難うございます!
読みやすいと言ってもらえて、こちらも非常に嬉しいです。
私が印象に残っているセリフは、最終話の「終わらせるために 始めたんだ」でしょうか。
シンプルな言葉ですが、如何様にも取れて凄く深いと思います。
複雑怪奇でつかみどころのない犯人が、急に人間臭く感じられもしました。
読んで頂き、本当にありがとうございました!
別記事もいろいろ書いていますので、よろしければ見てやって下さいね。
今回、こちらの考察記事と並行して2周目を見ました。こちらの記事が凄く分かりやすくて、伏線のところや一瞬で分かりずらいところを停止して見たりしながら見てみると、『あーなるほどね!』となる事が沢山ありました。
むしろ記事を見ずに評価というか、途中で切った人達がもったいない…と思う位、読みながらアニメも見た方が面白かったです!
ありがとうございました(ㅅ´ ˘ `)✨
>まいさん
コメントありがとうございます!
記事がすごくわかりやすいと言っていただき、誠に恐縮です…!!
Bビギは伏線がたくさん散りばめられているので、1周目では理解に至るのが難しい点が多いのが残念ですよね。
2周目以降での新たな気づきや再確認もありますし、おっしゃるとおり、途中で脱落してしまった方はもったいない!
イマイチ盛り上がりに欠けた感もありますが、まいさんのような2周目を視聴する支持者も一定数いるようなので、続編あるといいですね。
貴重なご意見ありがとうございました。
いまさらながら全て見た(のと伏線チェックの2周目を終えた)ので、
>キリサメと一緒にいた男は誰?
6話、20:30ぐらいに出てくる安原義人さんの声なので、
王立警察署長だと思われます。下っ端じゃなかったのか。
ライカが長髪のヅラかぶってて、
署長がエリックにRISを解体するって言ってたところです。
直後の場面でレグルス(ギルバート)に偽皆月の腕が切られる。
>名無しさん
コメントありがとうございます。
キリサメと一緒にいた人物=署長なんですか!
確かに、チョイ役含めて可能性がありそうなのは彼でしょうか…。悪人ヅラしてますし。
だとしたら脚本ちよっと安直すぎじゃないですかね(笑)というか、署長だとすると彼も構成員の下っ端と見るのが自然ですね。
貴重な情報ありがとうございました。
失礼、7話ですね。
2周目の感想もあればサラッと書いてくれるとうれしい。
「6話で記憶改ざんするのはどうかなぁ」(目と目を合わせてるシーンで)
とか言うような人がいるぐらいで、ちゃんと考えてるサイトがない。
あのシーンに重ねたキースのセリフで「共鳴」って分かりそうなもんだけどなぁ。
※2話パーティー会場でユナとすれ違った時に一瞬だけ同じ状態だった
うーん…記憶改ざんと捉える人がいるのは、6話でいきなり怒涛の展開を迎えたからってのが大きな理由ではないでしょうか。
台詞で必要以上に説明しちゃう箇所もあれば、やんわりニュアンスでわかってね☆を視聴者に委ねる部分もあったり、1周目では??になる人も多かったでしょうしね。
男女が目を合わせたら…は古から単純に考えればいいと思うんですが、これだけアニメが溢れている今、多くの作品の影響もあって小難しく考えちゃうのも致し方ないのかも…。
貴重なご意見ありがとうございます!
2周目記事はどうなるかわかりませんが、機会があればぜひ!