田中芳樹御大か生み出した、最高峰スペースオペラ・銀河英雄伝説。
リメイクではなく原作準拠の再アニメ化!と鳴り物入りで映像化された本作品ですが、今回の放送をもって一旦区切りがつきました。…なにこの空虚感(´・ω・`)
ごきげんよう。銀河英雄伝説ノイエ版(多田版)考察担当の模造紙です。
物資不足による士気低下であとがない同盟vsベストコンディションでアゲアゲな帝国←表現が古い
前回最後のムダになっがい出撃シーンを経て、物語がどう着地するのか非常に注目度の高い最終話でした。
それでは今回で最後となりますが、駄文にお付き合い頂けると幸いです。
【 注意!!!! 】
この記事は、銀河英雄伝説の旧作OVA(石黒版)本伝&外伝を視聴済み&原作小説は途中で挫折(笑)した私が、旧アニメと原作小説との比較や、今後の展開やキャラの行く末などのネタバレも交えつつ、銀河英雄伝説 Die Neue Theseを視聴した感想および考察を記しています。
初見の方やネタバレ食らいたくないという方は回れ右でお戻り下さい。
ちなみに、銀英伝に対する愛は十二分にあるものの信者の域に達してはいませんので、ライトなファンによる駄文として考えて頂ければ幸いです。
目次
焦土戦術についておさらい
前話~今回最終話を続けて見返していた思ったんですが、原作or旧作OVAを見ている場合は事の背景がわかりますが、初見組にはちと不親切な話運びでしたね。
前回と今回の冒頭、ヤン曰く「やれば勝てるとわかっていても、自分では徹底的にはできない」と表現された、ラインハルトが取った戦略。
焦土戦術について説明があいまいで、何が起こったのかさっぱりって人もいたんじゃないかと思います。
物資を枯渇させ敵を腐らせることが目的
占領軍がやって来る前に、食料や物資をほとんど空にした状態で帝国軍は離脱。
勇み足でやって来た同盟軍は、何の抵抗もなく易々と占領に成功。
だが、民衆は飢えている。
勿論、解放軍としてやってきた大義名分がある以上、物資を供給するのは然るべき行為。
ですが、敵の狙いはその一点にあったわけですね。
腹が減っては戦は出来ぬと言いますし、優れた智将や猛将であっても動力源がなければ腐っていく一方。
あとはもう持久戦です。
運んできた物資が足りなくなれば同盟軍は疲弊し、まともに戦える状態ではなっていくでしょう。
補給艦を狙い撃ち&補給路を断つ
日に日に物資が減る一方だとしても、きっと現地の将兵たちは、本国からの補給艦が到着することを信じて疑わなかったはずです。
しかし、一足先に出撃していたキルヒアイス艦隊により、いとも簡単に補給艦は駆逐、同盟の補給路は完全に断たれてしまいました。
悠長にチェスしてんじゃねーよ!!って思った人多数www
「前線で何かあったのか?」からの「ここが前線です!」には、呆れを通り越して笑っちゃいました。
しかも弱すぎ…なんという無能さ。
なんでこんな奴が補給部隊の艦隊率いてるん?ってなりますが、無能だから補給部隊の隊長ってことか…(察し)
たかが補給艦にこんな大軍とか言っちゃってますし…。補給の重要性を補給艦隊の司令が理解していないって間抜け過ぎて…
どこでもそうですけど出来る人と出来ない人の差が激しくて、細かい人間の描写がリアルだと思います。
焦土戦術はえげつない
焦土戦術によって引き起こされた現地の乱れが描かれなかったのは、ラインハルトを悪者という印象を持たせたくない、あくまで英雄として表現したいというのが大きな理由でしょう。
しかし、占領地のいざこざや略奪…はたまたもっとヒドイ行為があったと考えられます。
同盟に帝国との力の差を見せつけるためとは言え、作戦実行に移す行動力そのものがラインハルトの最大の武器と言えますね。
スポンサーリンクポプラン&アッテンボロー登場!
ここで!最後の最後で登場しました!!!
スパルタニアンめっちゃデザイン変わりましたね。三角翼か。しかも変形しそうw
にしても、初出だからでしょうが無類の女好き設定がないと、ただのイケメェンって感じで違う人みたいです。
声も鈴木達央さんなんで余計にただのイケメ
旧版では確かメカニックか故意に照準をずらしてたんですが、今回は補給が滞って、メカニックは飲まず食わずで働いていたって設定になっていました。
女の尻ばっか追いかけてるポプランの自己紹介兼、ヤローには厄介視されてる的な描写には良かったんですが、ポプラン初登場なうえ物資不足なら、この設定のほうがしっくりくるのは確かかも。
そしてアッテンボロー!!!! 私、過去記事でアッテンボローはTVシリーズには出ない可能性高いと書いてたんですが
まさかのウランフ提督の周囲が丁寧に描かれて、チラっと登場しましたねー!!あぁぁぁありがとうございます…!!!!
▲髪型どうしちゃったのw
ウランフ提督の捨て身の作戦で、第10艦隊は壊滅を免れますが、残存勢力が生き長らえたのはすアッテンボローの功績があってのことです。
ちなみにこのウランフ提督の取った中央突破。アスターテ会戦でラインハルトが使った戦術です。
アスターテでは逆に利用されてしまうわけですが、本来ならば敵を両断して中央突破するには最も優れた方法なのでしょう。
先陣をきったウランフ提督の勇猛な突撃により、第10艦隊は逃亡に成功。
ですが、味方のために艦隊司令官自ら先頭に立ったウランフ提督は帰らぬ人に。
これまで大勢の無能な上官ばかりがフューチャーされていたためか、彼のような優れた名将は大勢の将官の命を預かるに足る数少ない人物だったと、称賛を送らずにはいられません。
本当に、艦隊司令官の鑑のような人でしょう。
ヤンが軍を見限れなかった理由のひとつに、ウランフ提督のような名将がいたからっていうのもあるのでしょうね。
歴史書や書物からは学べない生きた知識を得るためには、懐の深く見識が広い年嵩の人物から得る何かも、きっと数多くあったでしょうから。
ロボス元帥はずっと昼寝しとけばよかったのに…
あーあ…午睡から目覚めた無能元帥。
最高評議会がなんたら言っていますが、ようは保身のためですからね。
このまま爪痕を何も残さず敗退すると、確実に自分が責任を取らされると思ったのでしょう。
再攻勢に出るために残存部隊を集結せよなんて、頭沸いてるとしか…(´・ω・`)
ですが戦術的にはアムリッツァ集結は間違いではない。だけど味方の大損害を考えると――。
スポンサーリンク銀河英雄伝説12話(最終回)の感想
そしてアムリッツァへ―――迫力の艦隊戦は劇場の大画面で見てね!という終わり方でした。
今回、キルヒアイスが一言もしゃべりませんでしたね。
中の人、声優界きってのイケメン・梅原裕一郎さんが病気療養のためでしょうが、周囲の参謀たちがこぞって説明していたのには違和感。
代役立ててくれても良かったのにな(若干アダルトになるけど個人的には緑川さんや杉田さんならおk)
物語はこれからどんどん面白くなりますし、劇場版がダイナミックな艦隊戦の山場になるのでしょう。
ラインハルト旗下の提督たちが叩けるだけ叩いた同盟軍なので、引きの余裕綽々のラインハルトの態度も頷けます。
ですが同盟軍には、不敗の魔術師率いる第13艦隊が健在です。
ヤンが一矢報いる形になるのでしょうか果たして…。
事前情報では、アムリッツァ会戦までというのを聞いていたので、てっきり会戦をすべて描いて終わりかと思っていたのに、まさか前哨戦ENDとは。
決戦を劇場版に持ち越したことが、吉と出るか凶と出るかは不明ですが、変に駆け足でダイジェスト版になるよりも歯切れのいい終わり方だったのかもしれません。
では、最後に新銀英伝を見た筆者の感想ですが…。まさか、原作&旧OVAの予備知識があることで、こんなにも神経をすり減らすとは思いませんでした。
というのも、私自身が旧OVAが大好きなので、どう足掻いても感想記事にしかなってないというジレンマ。
どちらがいいと聞かれると、やはり先に見て強烈な印象を持っている分、旧作と答えてしまうのですが。
きっと私のようなファンが多い中、多田監督をはじめ制作陣は今の時代に適応した十分な作品を作り上げたと思います。
https://twitter.com/shunsuketda/status/1011552258561986560
過去の先人が偉大だと、比較は致し方ないのですが、上手く間口を広げて新規の若いアニメファンに興味を持ってもらえたことが、最大の功績ではないでしょうか。
劇場版の動員について、果たしてどうなるのか正直不安に感じています。
今回の再アニメ化で続きが気になった人は、きっと原作や旧作OVAを手に取るでしょうし、続きを知った上で劇場版見に行くのかな?っていう素朴な疑問も。
2019年三部作、私も都合がつけば見に行きますが、子供連れて見に行く気にはなれないのでどうなるかわかりません(笑)
(ここ数年、映画はプリキュアかポケモンかドラえもんしか見ていないので…)
とにかく来年のセカンドシーズン劇場版も、流麗な作画、スピード感満載の艦隊戦を期待しつつ、新しく獲得したファンおよび古参も唸らせる作品になるよう、祈っています。
あれだけの動きで作画崩壊がまったくないのは本当にすごいことですよね。
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とりあえず来年の劇場版のために生きようと思います。
それまでに梅ちゃんが復帰してればいいなぁ…以上、模造紙でした!
長らく私の考察記事にお付き合い下さり、本当にありがとうございました。
来季も当サイトで記事を執筆しますので、興味があればご覧頂けると幸いです。
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コメント
ポプランのキャラが微妙に違う。。 同盟空戦隊の力を見せてやろう、とか言ってたけど、そんな真面目な奴じゃないだろ。。 帝国の方も、ロイエンタールもあんなに格好付けて指揮をとったりしないぞ。 (^^;)
>Windさん
いつもコメントありがとうございます!
ポプラン真面目じゃないってのは同感です(笑)彼はもっとちゃらんぽらんなヤツですよね……
キャラデザ然りキャラ設定然り、時代の流れと視聴者の受けを狙っている?というのがあからさまというか…
多田版で原作を全てやり遂げるには、下世話な話、売れるのが大前提でしょうから
わかりやすく貢いでくれる層に、わかりやすく受けそうな描写や台詞ってのは無理ないのかもしれません。
旧来ファンはいろいろ思うところもありますが、あくまで別物・新説として考えると、それほど悪くはなかったですよ(^^)
やはり、少ない放映回数の中ではキャラを描き切れないというのがこういう分かり易いキャラ設定になった理由なのかもね。 OVAでは様々な半生を経て強面になったり偏屈になったり不真面目そうになったりした登場人物達が本当は優しかったり真面目だったり弱かったりするところを長い物語の中で少しづつ描いていた。 そういうエピソードの積み重ねが重厚感を生んでいたんだろう。 12話じゃ伏線も張りようがないしなあ。 結果として今作がOVAと比べて軽薄短小に見えてしまうのは仕方が無いことなのかな。 ドラマではなく綺麗になった画を楽しめと。。(^^;)
12話ですからね。旧作と比較すると短かすぎですから、おっしゃるように伏線を張ったりキャラの掘り下げは難しいんでしょう。
OVAの圧倒的なボリュームと重厚さは物語の尺の長さがあってこそですし、もしノイエが原作本編&外伝を網羅してアニメ化し終えたなら、その時点で初めて対等に比較し合えるのかなと。
何はともあれ、プロジェクトが途中で頓挫せず、やり遂げられるのを祈りたいですね。
アッテンボローが石川界人さんなのは意外でした。
石川さんは出るユリアンをやるだろうと思ってましたが。
ただ、石川さんも仕事が多いですから休業や降板するかもしれないことは覚悟したほうがいいですね。
休業が増えると予防のために仕事量を減らすことも考えられますし。
新銀英伝に起用された声優さんって、今をトキめく(笑)売れっ子の方ばかりですよね。
梅原アイスの病気療養のケースもありますし、石川さんに限らずどなたも途中で交代や出番カットはあるかもしれません。
とりあえずは来年の劇場版に期待ですね!
12話のキルヒアイス司令部シーンで感じた違和感。そうか梅原さんが病気療養中でした。
奥歯に挟まったチシャの葉の正体が、わかりました。
今年アムリッツアまで入れたとしたら、代役を立てなければならなかったでしょうね。
トダさんが良い人になってヴィジュアル的にも良くなっていました。バスケの審判くらいはできそうです。
ホーウッド中将も活躍しましたね。あの場面のヤン艦隊、原作本や石黒版では名将キルヒアイス率いる4倍の艦隊から、(犠牲は出たものの)しれっと転進しましたけど、今回は一応理由付けをしたのでしょうか。
いずれにせよ、来年への期待が膨らみましたが、それまで1~12話を繰り返し観ることになりそうです。
>はるよしさん
チシャの葉ww
梅原さん担当の他アニメでは代打の演者さんが入っていますが、キルヒアイスは無言で不思議でした…まぁ…ギリギリのラインなんでしょうか?
ホーウッド中将には驚きでした。機転の利いた、良い改良ポイントでしたね。
同じく、来年の劇場版に期待です!
たびたびコメントいただき、ありがとうございました!!
また別記事でも機会があればよろしくおねがいします。