アニメ「Vivy -Fluorite Eye’s Song-」の感想・考察・解説記事を毎話更新していきます。(1~3話の記事は下にスクロール!)
AIが歌うのは、祝福の歌か、滅びの歌か。
はじめましての方もそうでない方もどうも! ロシアスキーでございます!
今回、私はAIの百年の旅を題材にしたSFヒューマンドラマ。
『Vivy -Fluorite Eye’s Song-』の記事を担当させていただくことになりましたー!
この『Vivy』ですが、製作はヴィンランド・サガなどのWIT STUDIO。
原案として、『Re:ゼロ』の長月達平先生と、アニメ版Re:ゼロの脚本に関わっていた梅原英司先生のコンビという。
豪華なクリエイター陣によって製作されたオリジナルアニメでございますねー。
この記事を書いている現在、3話までの放送が終わっており……。
すでに物語のヘヴィさに惹きこまれてしまっているわけなのですが!
まずは、一つ一つ語っていくといたしましょう!
目次
Vivy -Fluorite Eye’s Song- 第1話~第3話までのあらすじ
そこで『歌で人々を幸せにする』という使命を果たすため、日々ステージで歌を歌うAIキャスト『ヴィヴィ』……。
そんなヴィヴィの元に、突然現れた謎のAI。
『マツモト』と名乗るそのAIは100年後の未来から来たAIだと言い、ヴィヴィに協力を要請する。
「100年後に起こる人間とAIの戦争を止める」という目的を語りだすマツモト。
ヴィヴィはマツモトの言葉を疑いながらも、戦争回避のために政治家である相川議員を救出する。
危機を乗り越え、かすかに友情のようなものを築き上げる二人。
しかし、マツモトの行動により、ヴィヴィは大切な人を失ってしまうことになる。
それから15年後……。再度協力を要請するマツモトに対し、ヴィヴィは協力を拒否する。
しかし、マツモトから次なる使命について聞いたヴィヴィは、悩みながらもマツモトと共に宇宙へと上がる。
宇宙ホテル、サンライズの落下。その大惨事を回避するため。ヴィヴィはサンライズのオーナー、エステラと接触するが……。
ということで……。
もう、この1話から3話までで何度心が軋む音がして何度心が折れたことか!w
ヴィヴィの背景を描き、マツモトを登場させ、テーマの重さを語り。
そして、バトルあり悲劇ありAIと人間の交流あり、という展開……。
更に3話では急転直下のジェットコースター的引きもあり~の、という。
まさにSFヒューマンドラマの名に恥じぬそのシナリオラインには正直感服しっぱなしなのですが!
ではそんな『Vivy』について、語ってまいるといたしましょう!
エステラの行動の真意とは?
まず語りますはこちら。3話より。
『エステラの行動の真意とは?』ということについて語りたいと思います。
3話で登場し、マツモト曰く今回のターゲットとされているAIであるエステラ。
少なくとも、3話ラストシーンまでは、実に優秀……というか、慈愛のようなものすら感じる雰囲気を漂わせていました。
正直なところ、サンライズを地上に降下させる、などということをするようなAIにはまったく見えませんでした。
……ラストシーンを見るまではね!w
3話ラストシーンでは、エステラは同僚であり付き合いの長いAIであるルクレールを破壊してしまいました。
正直、まったく予想外の展開だったので思わず変な声が出てしまいましたが……。
本当に、少なくともこのラストシーンまでのエステラには、ほとんど違和感らしい違和感はなかったんですよね……。
(せいぜい、ヴィヴィとの会話シーンでちょっと引っかかる部分があったくらいでしょうか)
そんなエステラがサンライズを落とす、というのに関しては……。
ヴィヴィが言っていたように、ウイルスやハッキング、という線もありえるのかな、とも思ったのですが。
そもそもサンライズは宇宙空間にあるホテルですし……。
マツモト曰く、サンライズの落下までは残り時間がおおよそ20時間前後ということもあり……。
正直、そんな限定状況下において、ウイルスやハッキングが発生する、というのは……。
ちょっと都合が良すぎるかなぁ、って思っちゃうんですよね。
そうなると、エステラの行動には、他ならぬエステラ自身の意思や意図が反映されている、というのは間違いないと思うんですよ。
こう考えてくると、やっぱり問題はエステラの意思そのものなんですよね。
エステラのAIとしての使命は『ライフキーパーとして人間のお世話をすること』となっております。
正直、そこから考えても、どうしてもサンライズを落下させる意図がわからないんですよね。
ただ、3話を見ていて気になった点をつなげて考えると、少し何かが見えてきたような気もします。
気になった点としては、エステラがヴィヴィと会話していたときの表情や声色。
どうにも、エステラの内面には笑顔に隠された何かがあるような感じでした。
後は、ラストシーンのルクレールの言葉……。
こっちが特に気になるんですよねー。
『この日のために耐えてきた』という言葉と、『これでオーナーも』という言葉。
この時ルクレールが言っていた『計画』というものが、サンライズの落下のことを言っているのだとすれば。
サンライズを落とすことにより、前オーナーに何か報いることになる、ということ……?
そして、耐えてきたということは、何かしらエステラたち、ホテルの従業員AIたちは。
何か耐え難きを耐えていた、ということに他ならないのでしょう。
例えば……『前オーナーを襲った事故は、前オーナーの家族によって引き起こされた』ものであり。
エステラたちは、『家族』であったオーナーの敵を討とうとしている、とか……?
ただそうして考えると、エステラがラストシーンでルクレールを破壊した理由がわからないんですよね……。
それかもう、ホテルの従業員AIは人間にこっそり迫害されてて、その報復行動としてホテルを落下させたとか……?
どうにも読みきれませんが、エステラたちが何らかのつらい状況にあった、というのは間違いないと思うので。
私としてはエステラのホテル落下の真意は『復讐』である、という予想をしておきます!
マツモトとヴィヴィの性能について
続いて語りますはこちら。
『マツモトとヴィヴィの性能について』ということで……。
これは特に2話で顕著に感じたのですが。
マツモトはヴィヴィの活動していた時期の100年先の未来から来たAIということでした。
(これが本当だとして)そうなるとAIとしての性能は当然マツモトの方が優れている、と。
そう考えるのが自然ですよね~。
ただ、この場合『AIとしての性能』というのはなかなか難しい話でして。
確かにマツモトはAIとしては破格の性能を持っているのは間違いないでしょう。
高い演算能力、皮肉や冗談を言うこともできる。
ヴィヴィの行動によっては怒りのようなものを露にすることもありました。
ハッキリ言ってそんじょそこらのAIでは比べ物にならないほどの性能。
それは疑いようがないですし、そのマツモトの性能があるからこそ、ヴィヴィが相川議員を助けられた。
そういう部分も確かにあるでしょう。
ただ、私はAIとしての性能、という話で言うのであれば。
『マツモトよりもヴィヴィのほうが優れている』と思っております。
というのが2話でヴィヴィがマツモトの言葉を聞いた後、『いつまで稼動するかではなく、どう稼動するか』という。
まるで人間のような言葉を口にした瞬間、私はそう思いました。
AIの、AIとしての機能。というのならそれこそ、マツモトのような機械的性能が高いほうが高性能と言えるかもしれません。
ですが、そこに『AIの自己進化』などの部分を含めて考えた場合……。
ヴィヴィの振る舞いや言葉というのは、『並のAIとは一線を画している性能』の表れではないか、と思うのです。
人間臭さ。人間らしさ。もっと言うのなら『プログラミングで再現することのできない何か』……。
それをすでに持ち始めているヴィヴィは、それこそAIとしては常軌を逸した性能を持っている、と言えるのではないかと私は考えます。
むしろ、100年後のAIなのにその境地にたどり付けていないマツモトのほうが、『性能』という面では劣っているかもしれません。
……と、これはあくまでも私の考えですので。実際のところ、性能問題ならマツモトのほうが明らかに上でしょうけどもねw
そんなマツモトなのですが。
こちらで、ライター「くらむBON」さんが、マツモトについて考察した記事を書いております。
ほほぅ……これはこれは……なるほど……。
と、私も唸ってしまう内容でしたので。どうぞ、見ていただければと思います~。
ヴィヴィが計画に選ばれた理由
続いて語りますはこちら。
『ヴィヴィがシンギュラリティ計画に選ばれた理由』についてということで。
これに関しても、2話でマツモトが言っていましたが。
『そもそも100年後世界でボディが現存していたのがヴィヴィくらいしかいなかった』ということ。
転じて『100年後まで無事に活動できる確率が一番高かったのがヴィヴィだっただけの話』ということらしいのですが……。
私はどうもそうだとは思えないんですよねー。
そもそもそういう観点から考えるのであれば。
『マツモトというAIを用意している時点で、計画遂行に適したAIの準備も進んでいてもおかしくない』と思うんですよ。
だって、マツモトレベルのAIを準備するのにだって時間はかかるでしょうから。
同じように準備時間を使えるわけでしょうから。
歌を歌うという使命のヴィヴィではなく、戦闘などに特化したAIを準備すればもっと効率的に計画を進められると思うんですよね~。
なのにそうしない。その選択をしなかった。
そこにそもそも意味があるんじゃあないかと思うんですよ。
それこそが、私としては上の項目で語った部分。
『ヴィヴィの持つ人間らしさ』というか『AI離れした内面性』といいましょうか……。
そこに一縷の望みをかけて、ヴィヴィが計画に選ばれたのではないか、と思うんですよ。
大体、しくじることが許されない計画なのだとすれば。
例えば『複数のAIで計画を実行する』ですとか。
『途中まではAI・Aが担当、途中からはAI・Bが担当』みたいに分業するとか……。
そういうことだって、できるはずなんですよ。
てか、そうしたほうが効率的ですよね、どう考えても。
でもそうしない上に、歌うのが仕事のヴィヴィを選ぶなんていうのは、非効率的なことこの上ありません。
っていうか、ヴィヴィを選んだ理由の『100年後まで継続して計画に使用できる』っていうのも。
ハッキリ言っちゃえばメリットになりえないと思うんですよね。
だってそれはあくまでも計画を遂行しなかった未来においてヴィヴィが博物館で保管されていた、というだけの話で。
計画遂行のルートに入った場合、ヴィヴィが確実に100年後まで計画に関われるってわけじゃないですもんねぇ。
……とまぁ、マツモトの説明の粗を探そうとすれば、結構簡単に粗は探せるんですよね。
あるいは、そういったことを無視してでも、ヴィヴィを選ぶことが確実っていう話なのかもしれないですけれども。
超重要な計画に、荒事慣れしていない歌姫AIをチョイスする、っていうのは。
そこだけでもかなり矛盾というか、引っ掛かりを覚えるんですよね~。
むしろ、本当の理由として考えるのであれば……。
『シンギュラリティ計画の最終段階では、心を持ったAIの存在が必要となる』
とか、そういう風に予想したほうが通りがいいかも……?
今後、その辺りの描写については注目でしょうね!
Vivy -Fluorite Eye’s Song- 第1話~第3話までの感想
さて、ここまでVivy -Fluorite Eye’s Song-の1話から3話までの要点について語ってまいりましたが。
ここまでの個人的感想といたしましては……。
いやぁ、いろんな意味で目が離せないなぁ……!
シナリオの重さもそうなのですが、その一方でストーリーラインは『非常にわかりやすい』という構成。
シーンシーンで目を惹く作画の美しさ。
全体を通してみて、かなりクオリティが高い、というのがひしひしと伝わってくるんですよねー。
個人的にこういうテーマを持つ作品って好きなんで、見てて非常に楽しませていただいております!
……ただ、気になる点を一つ上げるとすれば……。
今のところ、わりと『地味』かな~、ってのがありますねw
ただまだ現状3話なので。いわゆる派手さってのは、こっから出てくるんじゃあないか、と私は思っております。
総じて、私としてはこの作品、期待度高いですねー!
ということで、以上ロシアスキーでした! 次の記事でもよろしくお願い致します!
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コメント
あれwクラムさんから引き継いだのかな?それともリゼロみたいに別々に記事を立てる感じなのだろうか?それはともかくこんばんは、よろしくお願いいたします
徹底して情報を秘匿するタイプの作品を連チャンで経験したせいか序盤から惜しみなく情報を出してくれる本作品w何て言うかもう既にいろいろと見えてきちゃってますよねw
ロシさんも初回記事にもかかわらず既に核心に迫りそうな話をしちゃってるしwって事で私もその波に乗りましょうw
現状だとサカモトの話は嘘が6で本当が4って割合な予想となっています
エステラの行動の真意とは?>ブッチャケタ話ですが真意とか以前にエステラやルクレールには自我は無いんじゃないかと思っています、ですので何が有ってこう言う決断に至ったのかって話ではなくエステラの行動は故オーナーによる命令(遺言)により決められてた行動なのではないかと考えています、15年でそこまで急激にAIが進化するとは考えにくいですしね
マツモトとヴィヴィの性能について>概ね同意見です、優秀さの方向性が違うんだと思います、AIとして見た時に優秀なのは間違いなくマツモトだと思います、そしてヴィヴィはある意味では欠陥品w迷いや執着の様な機械としてはバグに類する感情めいた物を芽生えさせ始めてる存在、欠陥ではあるがそれを進化の兆しと見た時ある意味では最先端?に成り得る
ヴィヴィが計画に選ばれた理由>これは完全に詭弁ですよねw保存されてただけで稼働してたわけではないですしねw
そしてロシさんの仰るようにそもそも人選がオカシイ!人類の滅亡を防ぐ・・・選ばれたのが何でボカロなんだよwって感じですよねw・・・・って言うかそもそもの話ですが計画自体がオカシくありません?本当に人類の危機とかだったらこんな回りくどい計画にはしないと思う!本当に救いたいならロボット三原則の強化とかの方が成功率高そうに思える、時間を遡る程の化学力が有り額面どうりのハイスペックAIが有るんだったらマツモトが単独でも何とか出来そうに思える、ロシさんの言う効率が悪い正にそれですよね!
ここで考察が分岐します、私は別の可能性を考えていたりします
Vivy -Fluorite Eye’s Song- 第1話~第3話までの感想>「クオリティが高い」同意見ですbbb何だかんだ文句?付けながらも楽しませてもらってます、では今回のオチ
マツモトの話は嘘&別の可能性とは?>人類滅亡の未来の話は嘘なんじゃないかと思っています、ヴィヴィが選ばれた理由&本当の計画とはAIの進化を推進するプロジェクトであり選ばれた理由はヴィヴィが兆しを見せ始めてる個体だという事、つまりは心を持ったAIの育成自体が本当の目的なのではないか?と言う推察です
ちなみにですがマツモトが未来から来た証拠?飛行機の爆散シーンですがテロリストがゴーグル越しに偽の映像を見せられたようにヴィヴィもマツモトに偽の映像を見せられたのではないかと考えています、つまりあのタヒ亡者リストも未来から持ってきた情報ではなく騙すために予め用意したものだと思ってます
今後の展開予想>おそらく今回同様にエピソード毎に10年ぐらいの時間経過が続き徐々に進化するAI達を相手にヴィヴィが心を獲得していく流れなのかと思われる、ここで裏話w実はAIの進化は時間経過による成長ではなくヴィヴィをスキャンしたマツモトが送っているデータを反映することで起こってるってオチを妄想しますw
情報量が多いのでわりと大胆に妄想してみましたがこの後どう展開していくか見物です、未来の話が本当だったら見事なまでの暴走wって事に成りますね;ではまた次回に
妄想気味さん
コメント、ありがとうございます。
今回Vivyに関しては、まずくらむBONさんの単発記事がありまして。
その背後で、『記事にするかどうか』の準備期間があってこんな形になっている、ってことですw
妄想気味さんも、鋭い視点で見ていらっしゃいますが。
やはりこの作品において、オチである人類とAIの争いの回避。
そこに向かうために何か違和感が多いですよねー。
マツモトの言動、もしくはその更に上位の部分でのウソがあるのかどうか。
ヴィヴィが選ばれた理由もやっぱり納得できない部分もありますし。
おそらくですが、このまま素直に未来世界のAIとの争いを回避するのがオチ、とはちょっと思えないんですよねー。
なので、今後。ちょっとずつ明らかになっていくその違和感の理由。
ここが予想の大事なキーになるのはまちがいないでしょうね!
私も結構、本域で楽しんでいるのでw
バンバン予想していきたいですね!